山口真弘の電子書籍タッチアンドトライ

フロントライト搭載で9千円から買える「Kindle(第10世代)」の使い心地を検証

Kindle(第10世代)。新たにフロントライト機能を搭載しつつ、価格は据え置きの8,980円(広告つきモデル)であることが特徴。ブラックのほかホワイトもラインナップする

 「Kindle(第10世代)」は、Amazon.co.jpが販売するE Ink電子ペーパー搭載の電子書籍端末「Kindle」ファミリーにおけるエントリーモデルだ。従来モデル(第8世代)から価格は据え置きながら、フロントライト機能を追加したことで、暗所での読書にも対応できるようになったことが大きな売りだ。

 Kindleはモデルチェンジによって、スペックが上位モデルに追いつくことがよくある。たとえばKindle Paperwhiteは、2012年に登場した初代モデル(第5世代)は解像度が212ppiだったが、その後のモデルチェンジで300ppiとなり、当時の上位モデルであるKindle Voyageと解像度が横並びになった。また昨年(2018年)のモデルチェンジでは防水機能が追加され、Kindle Oasisと肩を並べた。

 今回のKindleは、エントリーモデルとして初めてフロントライトを搭載したことで、初代のKindle Paperwhite(第5世代)と、機能的にはほぼ同等となった。解像度は167ppi止まりだが、ストレージが2倍あるので、甲乙つけがたい印象だ。Kindleファミリー自体のスペックが底上げされてきていることがわかる。

 今回はそんな、Kindle(第10世代)の広告つきモデルを購入したので、レビューをお届けする。

フロントライトが追加されながら筐体は逆に小型化

 まずは競合製品との比較から。従来の第8世代モデルのほか、初代のKindle Paperwhite(第5世代)、および最新型のKindle Paperwhite(第10世代)を並べている。

【表】Kindleシリーズの比較
Kindle(第10世代)Kindle(第8世代)Kindle Paperwhite(第5世代)Kindle Paperwhite(第10世代)
2019年4月2016年7月2012年11月2018年11月
サイズ(幅×奥行き×最厚部高さ)160×113×8.7mm160×115×9.1mm169×117×9.1mm167×116×8.18mm
重量約174g約161g約213g約182g
解像度/画面サイズ6型/600×800ドット(167ppi)6型/758×1,024ドット(212ppi)6型/1,072×1,448×ドット(300ppi)
ディスプレイモノクロ16階調(Pearl)モノクロ16階調(Carta)
通信方式11b/g/n
内蔵ストレージ(ユーザー使用可能領域)約4GB(約2.75GB※)約4GB(約3GB)約2GB(約1.25GB)"約8GB(約6GB)
約32GB(約27GB)"
フロントライト内蔵(手動調整)-内蔵(手動調整)
防水・防塵機能-あり(IPX8規格準拠)
バッテリ持続時間数週間
明るさ設定13、ワイヤレス接続オフ、1日30分使用時
4週間8週間
明るさ設定10、ワイヤレス接続オフ、1日30分使用時
数週間
明るさ設定10、ワイヤレス接続オフ、1日30分使用時
価格(発売時)8,980円(広告つき)
10,980円(広告なし)
8,980円(キャンペーン情報付き)
10,980円(キャンペーン情報なし)
8,480円13,980円(8GB、広告つき)
15,980円(8GB、広告なし)
15,980円(32GB、広告つき)
17,980円(32GB、広告なし)
備考ユーザー使用可能領域は筆者調査によるもの(ソフトウェアバージョン5.11.1)-3Gモデルも存在4Gモデルも存在

 これまでKindleは、2014年発売の第7世代モデルが191g、2016年発売の第8世代モデルが161gと、着実に軽量化をはかってきた。今回の第10世代モデルはエントリーモデルとして初めてフロントライトを搭載したため、重量は大幅に増えていてもおかしくないが、12gの微増にとどまっている。結果として、昨年リニューアルしたKindle Paperwhite(第10世代)の約182gよりも軽量な筐体を維持している。

 またフロントライトの搭載にもかかわらず、筐体サイズは逆に小さくなっている。厚みこそKindle Paperwhite(第10世代)に若干負けているが、こと筐体サイズと重量については、文句のつけようがないレベルだ。

 一方、解像度は167ppiと、現行のKindleファミリーがいずれも300ppiである中、唯一200ppiを割っている。またこの表にはないが、フロントライトのLEDの個数は上位モデルより少なかったり、Paperwhiteではおなじみの背面の滑り止め加工が施されていなかったりと、コストダウンの跡は随所に見られる。

 とはいえ、これでいてフロントライトなしの従来モデルと同じ価格が維持されているのは秀逸だ。解像度の違いによる画質の差、およびフロントライトの違いについては、このあとじっくりと見ていく。

左から本製品(第10世代)、第8世代、第7世代。新しいモデルになるにしたがって、サイズが小型化していることがわかる
背面。従来あった「Amazon」ロゴが消滅している
左が本製品、右が現行のKindle Paperwhite(第10世代)。本製品のほうがひとまわり小さく、また軽量だ
背面。従来までのモデルと同様、Paperwhite(右)でおなじみの滑り止め加工は施されていない
本製品と従来の第8世代モデル(右)とのベゼル部分の比較。かなり丸みを帯びたデザインへと変更されている
厚みの比較。いずれも左側が本製品で、右側は上段が第8世代モデル、中段が第7世代モデル、下段がPaperwhite(第10世代)。数値上はPaperwhite(第10世代)にわずかに負けているが、十分に薄型だ

セットアップ手順に変更あり。ユーザー使用可能領域は減少?

 パッケージは昨年リニューアルしたKindle Paperwhiteと同様、箱型のパッケージから、縦長薄型のパッケージへと改められている。中箱を抜き取ったのち、その横から本体および付属品を取り出す構造だ。付属物は従来と変わっていないので、体積を減らすことで輸送コストを下げるのが目的と考えられる。

パッケージは昨年リニューアルしたKindle Paperwhiteと同様、縦長薄型のデザインに変更されている
中箱(左)を抜き取り、その側面から本体や付属品を取り出す構造。白と黒の小冊子に加えてUSBケーブルが添付される

 セットアップの手順は、流れ自体は従来と変わらないが、SNSアカウントとの連携画面が省かれていたり、またセットアップ完了直後に表示されるガイドページが大幅に減っていたり(従来は6ページ、今回は3ページ)と、見直しが図られた節がある。なおSNS連携のうち、Facebookとの連携は機能そのものが削除されたようだ。

 またKindleデバイスは、Amazon.co.jpで購入するとすでにアカウントが登録された状態で届くのがデフォルトだったのだが、今回は店頭で購入した場合と同じく、手動でのアカウント入力が必要だった。再現実験をするにはもう1台購入しなくてはいけないので未確認だが、なにかしらの変更があったのかもしれない。

 気になったのは、従来の第8世代モデルよりも、ユーザー使用可能領域が減少していることだ。いずれも最新ソフトウェア(第8世代モデルは5.11.1.1、本製品は5.11.1)を適用した状態で比較すると、従来の第8世代モデルが「全3.04GB」なのに対し、本製品は「全2.75GB」と、約300MBも少ない。これだけ差があると保存冊数にも影響が出るので、あらかじめ知っておいたほうがよいだろう。

電源を入れてセットアップ開始。まずは言語を選択する
従来のオープニング画面と「はじめましょう」の画面が一体化している
Wi-Fi設定の画面。このあとネットワーク一覧が表示されるので使用するSSIDを選択する
パスワードを入力。パスワードをAmazonに保存する機能も利用できる
Amazon.co.jpで購入した場合、これまではアカウントが登録済みの状態で届いていたが、今回は店頭で購入した場合と同じく、手動でのアカウントおよびパスワードの入力を求められた
昨年リリースのPaperwhite(第10世代)から追加されたスマホアプリの宣伝画面
定額読み放題サービス「Kindle Unlimited」の広告画面。なお従来はこの直後にあったSNSアカウント連携の設定画面は省かれた
チュートリアルを経てホーム画面が表示されればセットアップ完了。チュートリアルのページ数は以前の6ページから3ページへと大幅に減っている
従来の第8世代モデル(右)はユーザー使用可能領域が3.04GBだったが、本製品は2.75GBと減少している

使い勝手は従来モデルと変わらず。軽量なのが利点

 ホーム画面をはじめとしたインターフェイスはこれまでのKindleファミリーの製品と相違点はなく、使い勝手も違いはない。昨年のPaperwhite(第10世代)の発売と前後して搭載された、フォントの種類やサイズ、行間や余白などの設定をワンタッチで切り替えられるテーマ機能も搭載されている。

 設定画面における細かな相違点としては、フロントライトの調整スライダが追加されたことに加え、Paperwhiteには実装済みのバッテリセーバー機能が新たに加わったこと、およびソーシャルネットワークの設定でFacebookがなくなり、Twitterのみとなったことが挙げられる。

 このFacebook連携は、本製品購入に合わせて第8世代モデルを初期化→再セットアップした段階では存在していたので、その後アップデートした最新ソフトウェアで消滅したようだ。セットアップ画面からも省かれているので、一時的なものではなく、恒久的な削除と見られる。

ホーム画面。今回購入したのは広告ありモデルのため下段にバナーがあるが、それ以外は従来との違いは見られない
フォントの種類やサイズ、行間や余白などの設定をワンタッチで切り替えられるテーマ機能も搭載されている
従来の第8世代モデルにはなかったバッテリセーバー機能が追加されている。Paperwhiteには実装済みの機能だ
SNS連携からFacebookが姿を消し、残るはTwitterのみとなった

 さて、しばらく実際に使った上で、やはり際立つのは軽さだ。従来の第8世代モデルもそうだったが、上位モデルのPaperwhiteより軽いので、長時間持っていてもより負担になりにくい。世代が2つ前、第7世代の頃にあった巨大な筐体のイメージは、もはや完全に過去のものだ。

 一方、歴代のPaperwhiteは背面に滑り止め加工が施されているのに対し、本製品はそれらが省かれており、プラスチックの素材感そのままだ。そのため手に持った時はもちろん、デスク上に置いた時も滑って落下しやすい。手の脂もつきやすく、チープな印象は否めない。

背面はプラスチック感そのままで、滑りやすいことに加えて、手の脂もつきやすい

 あとPaperwhite以上の製品と比べた時に違いとして挙げられるのは、画面とベゼルの間に段差があることだ。Paperwhiteも1つ前のモデルまでは、画面とベゼルの間に段差があったが、最新の第10世代ではこれがなくなり、画面全体がフラットな仕様へと改められている。

 風呂などで読書を終えたあと画面についた水滴を拭き取る時にはメリットになるが、そもそも防水機能のない本製品ではあまり関係ない。逆に画面がフラットだと、デスク上に置いた時に画面が直接ふれて傷がつくリスクがあるので、むしろ段差があったほうがよい場合もある。

上のPaperwhite(第10世代)は段差がないフラットな設計だが、下の本製品は段差がある。もっとも実用上はとくに支障がなく、画面にキズがつきにくいのはむしろ利点だ

フロントライトはLED数は少ないものの実用面では問題なし

 さて、本製品の目玉であるフロントライト機能だが、Amazonの製品ページを見ると、LEDの個数は「4個」であり、Paperwhiteの「5個」、Oasisの「12個」に比べて少ないことが明記されている。いかにも性能差があるかのような表記だが、実際はどうなのだろうか。

従来の第8世代モデル(右)と異なり、画面上部に表示されるクイック操作画面に、フロントライトの明るさを調整するためのスライダーが追加されている

 LEDの個数は、画面を上から覗き込むと目視できる。詳しくは以下の写真をご覧いただきたいが、本製品は4個、Kindle Paperwhiteは5個のLEDが配置されていることが確認できる。最上位のOasisになると、個数が多いぶん配置が密なのか、上下左右どの方向から覗き込んでも個々のLEDを確認できない。

本製品を上方から見たところ。4個の光源があることがわかる
こちらはPaperwhite(第10世代)。5個の光源があることがわかる
OasisはLEDが12個と多いためか、それとも配置が異なるのか、目視では光源が確認できない

 つまりLEDの数が多ければ光量のムラが出にくく、逆に少なければムラが出やすいわけだが、通常の読書で画面に相対する角度、つまり正面から見た場合は、とくにムラは感じない。明るさを変えても、部屋の照明を調整しても同じだ。思えば初代のPaperwhite(第5世代)にはムラがあり、読書中も気になったものだが、本製品はそのようなことはまったくない。

 またLEDの数が上位モデルよりも少ないからといって、光量が絶対的に不足しているわけでもなく、明るさの段階も上位モデルと同じ24段階である。ざっと試したかぎり、LEDが少ないことによるハンデはまるで感じられないというのが本音だ。

 これがOasisになると、ほかのモデルにない明るさの自動調整機能が用意されていることから、機能を重視してこちらを選ぶ考え方もあるだろうが、少なくとも本製品かPaperwhiteかという二択においては、フロントライトの違いは、気にする必要はないだろう。

コミックにはやはり厳しい画質。テキストコンテンツ向けか

 次に電子書籍ユースでの、表現力周りをチェックしていこう。比較するコンテンツは過去記事と同様、テキストは太宰治著「グッド・バイ」、コミックはうめ著「大東京トイボックス 1巻」を使用している。

 解像度は167ppiで、Kindle Paperwhiteの300ppiとはかなりの開きがあるが、テキストコンテンツであれば、よほど細かい文字でないかぎりは問題ない。またコミックも、多少のディティールがつぶれていることはあっても、話を追えないレベルではない。それほどコマの密度が高くないコミックならば、支障なく読めてしまう。

 ただこれは本製品「だけ」を見ている場合の話で、いったん300ppiクラスの上位モデルの表現力を見てしまうと、とたんに不満を感じるようになる。かつてのRetina以前のiPhoneやiPadと同じで、目にしたことがなければ低解像度でも気にならないのだが、なんらかの機会に目にするとそちらが基準になってしまい、元に戻れなくなってしまうのだ。

 というわけで、実際に比較してみたのが以下の画像だ。こうしてみると、最初からコミックを読むのが前提であれば、やはり本製品よりも、Kindle Paperwhite以上の300ppiクラスの端末を買ったほうがよいというのが、ご理解いただけるはずだ。

コミックの比較。上段左が本製品(167ppi)、上段右が第8世代モデル(167ppi)、下段左が第5世代Paperwhite(212ppi)、下段右が第10世代Paperwhite(300ppi)。髪の毛など、斜め方向の線の描写力に差が出る。なお第5世代Paperwhiteは古いモデルのせいか画作りの方向性が異なり、コントラストが強めに出る傾向がある
テキストコンテンツの比較。上記と同じく、上段左が本製品(167ppi)、上段右が第8世代モデル(167ppi)、下段左が第5世代Paperwhite(212ppi)、下段右が第10世代Paperwhite(300ppi)。「文壇」の「壇」の字やルビなどで解像度の差が出るが、通常の文字サイズであればそれほどクリティカルではない

 一方、テキストメインで考えた場合は、文字が潰れないようフォントサイズを変更すればよいので、こうした問題とはあまり縁がない。そもそも本製品の6型という画面サイズはスマートフォンと比べても余裕があり、また4:3というアスペクト比も紙の本に近いだけに、相性は良好だ。

テキストコンテンツは文庫本感覚で読めて快適だ。スマートフォンでは画面がせまいと感じる場合にもよいだろう
標準サイズのフォントならば本製品の解像度でも支障ないが、最小にすると300ppiクラス(右)との差はさすがに一目瞭然。極端にサイズを小さくする傾向がある人は、本製品は選ばないほうがよいだろう
左が本製品、右がPaperwhite(第10世代)。フォントサイズはともに14段階なのだが、本製品のほうが最大フォントサイズが大きい

 そうした意味で本製品は、おもに読むのはテキストコンテンツ、コミックはたまに読む程度、という人向けの端末と考えるのが正解だろう。メインがコミックだったり、テキストコンテンツでも極端にフォントサイズを小さくする傾向がある人は、避けたほうがよさそうだ。

 なお動作については非常にきびきびとしており、エントリーモデルだからといってレスポンスが悪いといったことはない。従来の第8世代モデルと比べても、また現行のPaperwhite(第10世代)と比べても、ページめくりのスピードに差はなく、ストレスが溜まることはないだろう。非常に優秀だ。

左が本製品、右が従来のKindle(第8世代モデル)。タップおよびフリックによるページめくりを試しているが、レスポンスは同等だ。後半、連続ページターンで表紙に戻るまでの速度は本製品のほうが速く見えるが、これは指を移動させる距離にズレがあり速度自体が異なるためで、実質は同等と見てよい
こちらは左が本製品、右がPaperwhite(第10世代)。本製品から見ると上位モデルに当たるが、レスポンスについては差は見られない

 せっかくなので、ここまで何度か登場している、日本上陸時の初代モデルであるPaperwhite(第5世代)ともレスポンスを比較してみたが、さすがに雲泥の差だ。もし今もこの世代のモデルを使っている人がいれば、解像度さえネックにならなければ、買い替えの候補に挙がってもおかしくない。

【動画】右側、Paperwhite(第5世代)との比較。フリックはともかく、タップしてからページがめくられるまでのレスポンスは明らかな差がある。なおPaperwhite(第5世代)は連続ページターン機能をサポートしないため、表紙に戻る時、かつてのPage Filp機能を使用している

本製品はどんなユーザーに向く?

 以上ざっとチェックしてきたが、では本製品はどのようなユーザーに向くのか、ケース別にまとめて締めとしよう。

 まず、Paperwhite以上の端末を持っているユーザーにとっては、本製品は乗り換えの候補にはまずならない。フロントライトは上位のモデルには搭載済みの機能だし、解像度も劣っている。また現行のPaperwhiteおよびOasisに搭載されている防水機能がないのもマイナスだろう。

 一方、従来のKindleからの買い替えについては、フロントライトを必要とするかどうか、その一点に集約されるだろう。たとえ就寝前の読書とは縁がなくとも、飛行機の機内や夜行バスでの利用など、フロントライトが役に立つケースはたびたびある。フロントライトを搭載したことが、筐体サイズや重量に大きな影響を与えていないのもよい。

フロントライト機能は旅行や出張など、自宅外で使う場合に効果を発揮することが多い

 ただ実際には、Kindleをしばらく使って価値があると判断した人ならば、後継モデルへの移行よりも、むしろその上位モデル、つまりPaperwhiteへの乗り換えを考えるほうが自然だろう。そのようなケース、つまり本製品かPaperwhiteの二択になった場合はどうだろうか。

 まずフロントライト機能については、本製品とPaperwhiteとで差を実感することはなく、無視してかまわない。一方で解像度が高いこと、またストレージ容量が本製品の4GBに対して8GBもあるのは、Paperwhiteの大きな利点だ。背面に滑り止め加工が施されており、本製品に比べて持ちやすいのも評価できる。

フロントライトの輝度は、本製品とPaperwhite(第10世代)とで違いはない

 さらにPaperwhiteは防水機能を搭載しているという利点もある。防水機能は、たとえ風呂やシャワールームで使う機会がなくても、読書中に飲み物をこぼした場合や、入れていたバッグがとつぜんの雨で浸水した場合の対策にもなりうるので、なにかと重宝する。少なくともあって困るシーンは思いつかない。この点もプラス要因だ。

 こうしたことから、従来のKindleから買い替えるならば、本製品よりもむしろPaperwhiteを選んだほうがよいだろう。本製品を選ぶのは、たとえグラム単位でも軽さにこだわる場合か、どうしても予算の差額が捻出できない場合にかぎられるだろう。もちろん2台目3台目ということであれば、なんの問題もない。

 一方、初めてE Ink電子ペーパー端末を使うユーザーにとっては、ベーシックな機能をひととおり備えた上で、フロントライトも搭載し、かつ安価な本製品は、必要な機能を吟味してその後につなげるという意味でも、絶好の選択肢と言える。

 このほか、Kindleファミリーでもかなり古いモデル、目安としては5年以上位前の製品を所有しているユーザーにとっては、予算を抑えつつ新しい世代の製品へと入れ替えるには、よい選択肢と言える。ただしその場合も、Paperwhiteとの価格差はつねに意識しておき、セールなどでPaperwhiteがおトクな価格で入手できるならば、そちらを選ぶことをおすすめする。

価格帯はもちろん製品特性も大きく異なるが、このサイズでの読書にこだわるならば、先月発売されたiPad mini(第5世代)も競合製品となる
iPad mini(第5世代)を横向きにして見開きにすれば、本製品とほぼ等しいページサイズとなる