イベントレポート

GB202ベースのGPUサーバー「RTX PRO Server」

RTX PRO Server(写真提供:NVIDIA)

 NVIDIAは、COMPUTEX TAIPEI 2025に出展し、最新製品などをアピールしている。イベント開始に先立って、5月19日にはNVIDIA CEO ジェンスン・フアン氏が基調講演を行ない新製品を発表した。

 この中で3月に開催したGTC 25で発表した、「NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition GPU」を採用したエンタープライズサーバー向け製品「RTX PRO Server」を発表した。

GB202ベースのRTX PROから構成されているRTX PRO Server

NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition GPU(写真提供:NVIDIA)

 RTX PRO Serverは、GTC 25で発表したサーバー向けのRTX PRO製品となる「NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition GPU」を搭載したエンタープライズ向けのサーバー製品となる。

 サーバー仕様のBlackwell GPUというと、B200やB100のようなHPC向けの製品(SXMと呼ばれる形状になる)を思い浮かべるかもしれないが、RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition GPUは、それとは別のラインになる。

 RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition GPUのダイは「GeForce RTX 5090」などに採用されているGB202がベースになっており、メモリもHBMではなくGDDR7になっていること、形状がPCI Express拡張カードであることなど、基本的にはRTX PRO(以前はQuadroと呼ばれていたワークステーション向けシリーズ)の派生品という位置づけになっている。

 RTX PRO Serverは、大企業のデータセンターや、クラウドサービスプロバイダーのデータセンターなどに設置して、AIエージェントのようなAI推論を実行するアプリケーションを動作させる環境として利用したり、RTX PROという高いグラフィックス描画性能を持つ製品の系譜を引くこともあり、デジタルツインのアプリケーションなどを活用する環境として利用することが想定されている。

 また、エンタープライズAIファクトリー向けのサーバー製品の参照デザインとして「NVIDIA Enterprise AI Factory validated design」を定義し、今回発表されたRTX PRO Serverはそれに準拠していることなども同時に明らかにした。

NVIDIA RTX PRO Blackwell Laptop GPU(写真提供:NVIDIA)

 このほか、「NVIDIA RTX PRO Blackwell Laptop GPU」の出荷時期を明らかにした。SKUとしては下記を用意しており、5月中にDell、HP、Lenovo、RazorのOEMメーカー各社から搭載したノートPCが発売される見通しだ。

  • NVIDIA RTX PRO 5000 Blackwell
  • NVIDIA RTX PRO 4000 Blackwell
  • NVIDIA RTX PRO 3000 Blackwell
  • NVIDIA RTX PRO 2000 Blackwell
  • NVIDIA RTX PRO 1000 Blackwell
  • NVIDIA RTX PRO 500 Blackwell

【14時55分訂正】タイトルに誤りがあったため訂正しました。