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新年は広いシステムドライブでゆったりと過ごそう!無料ソフト「Clonezilla」を使ったSSDの引っ越し手順
2025年12月31日 06:06
ちょっと古めのノートPCだと、内蔵するシステムドライブ用SSDの容量が120~240GB前後ということも珍しくはない。日常的に使うアプリや細々したファイルで一杯になったシステムドライブを眺めながら、だましだまし使っているというユーザーもいるはずだ。大容量SSDに換装すればいいのは分かっているが、Windows 11や各種アプリの再インストール、設定を復旧する手間まで考えると気が重い……。
そんな人たちにオススメしたいのが、フリーソフトの「Clonezilla」を利用したシステムドライブの引っ越しプランだ。この「プラン」では、今使っているシステムドライブの中身を、大容量の新しいSSDに丸ごとコピーしてしまうため、再インストールや設定の復旧作業は必要ない。システムドライブの換装に対応したPCであれば、比較的簡単に引っ越しができる。
内部にアクセスできるかどうかと利用できるSSDを確認
Clonezillaは、SSDやHDDなどのストレージやパーティションの内容を「バックアップ」したり、保存しておいたバックアップファイルからドライブの内容を「リストア」したりできるツールだ。その機能の1つとして、あるストレージの内容を別のストレージにそのままコピーする「クローン」機能をサポートしている。
このクローン機能を利用すると、Windows 11のシステムファイルやブートファイル、インストールされたアプリ、今まで使ってきた設定情報やファイルなどもそのままコピーできる。
システムドライブをクローンした新SSDを今まで使ってきたPCに挿せば、今まで使ってきた環境がすぐに復活する。再インストールの手間を省きたいというユーザーにとっては非常に魅力的な機能である。
またClonezillaには、今まで使ってきたドライブをバックアップする機能もある。この機能を使って安定した状況をバックアップしておけば、何かあったときでもすぐに元に戻せる。こうしたバックアップ&リストアツールの殆どは有料であることが多いのだが、Clonezillaはフリーソフトなので利用のハードルが低い。
こうしたシステムドライブの引っ越しをする場合、まずはM.2スロットやシャドウベイにアクセスできる構造であるかを確認する必要がある。内部が広いミドルタワーケースタイプのデスクトップPCや、コンパクトだがメモリスロットやM.2スロットへのアクセスが容易なミニPCでは、基本的には問題なく作業できる。
しかし最近主流の薄型ノートPCでは、メモリスロットやM.2スロットへのアクセスがかなり難しいモデルが多い。メーカーが保守マニュアルを公開しているモデルなら、それに従って作業したい。また換装手順を動画で公開してるメーカーも多いので、そういった動画も参考になるだろう。
また薄型ノートPCの場合、組み込めるストレージのサイズや規格にも注意したい。ごく稀なことだが、今回のような用途で使う自作PC向けの「2280サイズ(Type 2280)のM.2 SSD」に対応していないことがある。また古いノートPCでは、2.5インチサイズのHDDやSSDを利用していることも多い。メーカーのWebサイトやスペック欄をよく確認して、換装用のSSDを準備したい。
もう1つ、メーカーPCではシステムドライブにBitLockerによるロックや暗号化が行なわれていることが多い。クローン作業を行なう前に、そうしたロックや暗号化を解除しておこう。というのもそうした暗号化が行なわれたドライブでもクローンはできるのだが、パーティションの拡張がうまくいかないからだ。
Clonezillaを実行するUSBメモリを準備する
Clonezillaは日頃Windows 11で使っている一般的なアプリとは異なり、テキストベースの選択肢を選んでいくスタイルなので、慣れないうちはちょっと難しいと感じるだろう。とはいえ現状のバージョンではきちんと日本語もサポートされているし、難しい言葉ではないのでよく読めば理解できるはずだ。今回は細かく手順を追って作業内容を紹介する。
また、今回のテストでシステムSSDを換装するのはGMKtekのミニPC「NucBox K8」。システムドライブとして利用している256GBのM.2 SSDを、2TBのM.2 SSDに換装する。NucBox K8はM.2スロットを2基装備しているので、2TBのSSDを2基目のM.2スロットに挿してクローン作業を行なった。2基のM.2スロットを持たないPCでも、USB接続の外付けSSDケースなどを使えば同じことが可能だ。
まずはClonezillaのWebサイトから、Clonezillaをダウンロードしよう。ダウンロードしたClonezillaのファイルを、フォーマットしたUSBメモリにコピーしてClonezillaを起動できるUSBメモリを作る。今回は安定版の「stable」ではなく、最新版に近いが安定性の高い「alternative stable」を利用した。
SSDを増設してシステムドライブの内容をクローン
実際のクローン作業を始めよう。NucBox K8の天板と内部パネルを外し、クローン用のデータを書き込むM.2 SSDを、空いているM.2スロットに挿す。先ほど作ったClonezilla起動用のUSBメモリをNucBox K8に挿して電源を入れて、UEFIの設定画面を呼び出そう。この辺の作業内容はPCによって大きく変わるので、今回はUSBメモリから起動したClonezillaでの作業内容を中心に紹介する。
クローン元のSSDを抜いて起動すればシステムの引っ越し完了
Clonezillaによるクローン作業が終了してPCがシャットダウンしたことを確認したら、念のため電源ケーブルを抜いてしばらく待つ。通電していないことを確認して天板パネルを外し、今まで使ってきた256GBのM.2 SSDを外す。クローンした2TBのみの状態であることを確認してから電源ケーブルを挿してPCを起動し、システムドライブの残り容量が増えていることを確認しよう。
ここまででシステムのお引っ越し作業は終わりだ。分かりやすいメニュー形式で設定を確認しながら進められるので、こうしたツールに慣れていないユーザーでも迷う部分は少ないだろう。ただしコピー元とコピー先を間違えると大変なことになるので(笑)、その手順のところだけは十分注意しながら作業したい。
ちなみに検証作業中に何回かClonezillaが起動せず、作業メニューに入れなくなることがあった。その場合はUSBメモリをFAT32でフォーマットし、Clonezillaのファイルをコピーし、作業用USBメモリを作り直すとよい。また、こうしたシステムドライブのクローンツールを付属しているSSDメーカーもあるので、そうしたツールを使っても良いだろう。













































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