イベントレポート

ADATA、Silicon Motion製コントローラ採用のPCIe 4.0 SSDを展示

ADATAが展示したPCIe Gen4対応SSDのプロトタイプ

 ADATAは、COMPUTEX TAIPEI 2019会場ブースにおいて、PCIe Gen4対応SSDを展示した。

Silicon Motion製コントローラ採用のPCIe Gen4 x4対応M.2 SSD

 この製品は、次世代のハイエンドSSDとして展示したものだ。フォームファクタはM.2 2280で、接続インターフェイスはPCIe Gen4 x4、プロトコルはNVMe 1.3に対応するという。コントローラはSilicon Motionの「SM2267G」、NANDフラッシュメモリはTLCタイプの3D NANDを採用。

 また、DRAMキャッシュに加えて、NANDフラッシュメモリの一部をSLCキャッシュとして利用する「Intelligent SLC Chaching」をサポートし、データ転送速度はシーケンシャルアクセスがリード最大4,000MB/s、ライト最大3,000MB/s、ランダムアクセスはリード・ライトとも400,000IOPSになるという。

 今回の展示はあくまでも技術デモとして展示したそうで、動作モデルではないプロトタイプの展示にとどまっていた。現時点では、まだコントローラやファームウェアが完成しておらず、発売時期も決まっていないとのこと。ただ、遅くとも年内には発売したいとのことで、夏以降には詳細が判明しそうだ。

フォームファクタはM.2 2280で、PCIe Gen4 x4に対応
コントローラには、SiliconMotionの「SM2267G」を採用する
おもなスペック。アクセス速度はリード最大4,000MB/s、ライト最大3,000MB/sに達する

USB 3.2 Gen2対応の高速ポータブルSSD

 このほかに、USB 3.2 Gen2対応の外付けSSDを4製品展示した。

 「SE800」と「SE700」は、いずれもUSB 3.2 Gen2 to PCIe Gen3ブリッジチップを採用し、アクセス速度はリード最大1,000MB/sと、ポータブルSSDとしてトップクラスの速度を実現する点が大きな特徴となる。

 また、SE800は、72.7×44×12.2mm(幅×奥行き×高さ)、重量40gという小型軽量筐体ながら、IPX8準拠の防水性能、IP6X準拠の防塵性能を備えるとともに、1.22mからの落下に耐えるミリタリーグレードの耐衝撃性を備える。

 SE760は、サイズが122×44×14mm(同)、重量が90gとSE800よりもやや大きく重いが、こちらも優れた耐衝撃性能を備えるとしている。

 いずれも3D NANDフラッシュメモリを採用しており、容量はSE800が512GB/1TB/2TBの3モデル、SE760は240GB/480GB/960GB/1.92TBの4モデルをラインナップする。発売時期は2019年6月から7月頃を予定しているとのことで、価格は未定。

USB 3.2 Gen2対応でリード最大1,000MB/sの高速アクセスを実現する外付けSSD「SE800」
小型軽量ボディながらIPX8/IP6X準拠の防水防塵性能を備え、耐衝撃性にも優れる
こちらは「SE700」。ややサイズは大きいが、こちらもUSB 3.2 Gen2対応で、リード最大1,000MB/sを誇る

 同じく外付けSSDの「SC685」と「SC680」は、USB 3.2 Gen2対応ではあるが、ブリッジチップがUSB 3.2 Gen2 to SATA 6Gbpsとなっており、内部SSDはSATA仕様となっている。そのため、アクセス速度はリード最大550MB/sライト最大500MB/sとなるが、SATA SSDのほぼ最大限の速度が引き出せており、こちらもUSB 3.2 Gen2の採用が大きな利点となっている。

 サイズは双方とも86.7×61×10mm(同)で、容量はSC685が250GB/500GB/1TB/2TBの4モデルを用意。またSC680は容量が240GB/480GB/96GB/1.92GBの4モデルを用意する。こちらも2019年6月から7月頃の発売を予定している。

USB 3.2 Gen2対応の外付けSSD「SC685」。リード550MB/s、ライト500MB/sとSATA 3上限に近い速度を誇る
こちらもUSB 3.2 Gen2対応外付けSSDの「SC680」。速度はSC685同様でサイズも同じだが、容量のラインナップが異なっている