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不朽のFPS名作「Half-Life 2」がレイトレ対応になって帰ってくる!

 NVIDIAは13日(米国時間)、3月17日から21日まで米サンフランシスコで開かれるゲーム開発者会議「GDC 2025」での発表内容を事前に公開。この中でValveの名作とも言えるFPS「Half-Life 2」のリアルタイムレイトレーシング対応版「Half-Life 2 RTX」のデモ版を、Half-Life 2所有者向けにSteam経由で18日に提供すると発表した。

 GDCはそもそも開発者向け会議なので、発表内容の中心も開発者向けとなっており、トピックを挙げると以下のようになる。

DirectXにおけるニューラルシェーディングの対応を4月中に提供開始

ニューラルシェーディングの対応

 Tensorコアを駆使したRTXニューラルシェーダーの高速化対応を、Agility SDKのプレビューを通して行なう。NVIDIAが挙げた例では、通常の素材で47MBのメモリを消費するところ、RTXニューラル素材では16MB程度のメモリ消費で済むという。

ゲームのリマスターが容易に行なえる「RTX Remix」がいよいよ正式版に

RTX Remixの正式版

 GeForce RTX 40シリーズとともに発表されたソフトウェアの1つが「RTX Remix」だ。これは従来のゲームを容易にリマスターするためのもので、古いゲームをリアルタイムレイトレーシングといった最新の技術に対応させることができる。

 これが、新たにDLSS 4やニューラルラディアンスキャッシュ、ランタイムやテクスチャストリーミング最適化、RTXボリューメトリックスといった機能が盛り込まれ、正式版となって登場する。

 例として、従来の「Portal with RTX」をDLSS 3.5対応のベータ版でリミックスさせた場合、フレームレートが125fpsであるのだが、正式版は新機能によって303fps以上でプレイできるという。

Portal With RTXでの例

 ちなみに、リマスターの際に、従来のモデルをそのままBlenderなどで詳細化しても、従来のボーンモデルなどに当てはめることができず崩れてしまう問題があったが、RTX Remixで再マップする機能が用意されているため、正しく表示できるようになるという。

キャラクターのリマスターにおける課題は、そのままモデルだけリメイクしてもうまく骨組みにハマらず表示がバグってしまうこと
RTX Remixにおけるキャラクター置換機能ではボーンモデルを再マップできる

 この正式版相当の機能を使ってリマスターされたのがHalf-Life 2 RTXであり、Orbifold Studiosが作業を担当。今回(18日)に2時間プレイ可能なデモとして、Half-Life 2オーナーとして無料Modとして提供する。

Half-Life 2 RTXデモ版の提供

ゲーム内で言語モデルが使用され始める

 最後は、ゲーム内においてGeForceでAIを走らせる「NVIDIA ACE」を利用したゲームが登場するというアナウンス。まずは「inZOI」という人生シミュレーションゲーム内では、言語モデルとして3月28日に実装される。

inZOI内では言語モデルが使われる

 続いては「NARAKA: BLADEPOINT MOBILE PC VERSION」というアクションゲームでのチームメイトの挙動や、「運命のトリガー」という対戦シューティングの3Dアニメーションなどにおいて、NVIDIA ACEによるAI機能が使われるという。

このほかのゲームの対応