イベントレポート
ASUS、血圧を計測できる世界初のヘルストラッカー「VivoWatch BP」
2018年6月5日 13:30
ASUSは、6月5日より台湾・台北市で開催されているCOMPUTEX TAIPEIに合わせて記者会見を開催し、ヘルストラッカーとしては世界で初めて血圧を測れるようにしたという「VivoWatch BP」を発表した。
VivoWatch BPは心拍数、睡眠の質、活動量計などの一般的なヘルストラッカーとしての機能を備えているほか、ディスプレイの左側にあるセンサーに指を押しつけることで、15秒で血圧を計測可能。血圧計というと、腕にセンサーを巻いて計測するのが一般的だ。しかし、VivoWatch BPなら指先で図れるため、ちょっとした空き時間で計測でき、高血圧由来の病気を防ぐ意味でも効果があるとしている。
2つのセンサーを組み合わせることで、ヘルストラッカーでも血圧を常時計測できるようにしたVivoWatch BP
VivoWatch BPは、ヘルストラッカーとか活動量計などと呼ばれている、ウェアラブルデバイスとなる。ユーザーが腕時計の代わりに腕につけて歩数を計測したり、消費カロリーを計測して、スマートフォンで数字を確認できるといった機能を提供する。VivoWatch BPも、心拍数、睡眠の質、歩数、消費カロリーなどを計測できるという意味では、一般的な活動量計と一緒なのだが、最大の特徴は、血圧を計測できることにある。
一般的な血圧計としては、腕にセンサーを巻いて圧力をかけてじょじょに圧力を抜いていくというものが多い(センサーのなかに腕を入れるもう少し高級なタイプもある)。腕に巻く分、どうしても大きくなってしまうので、出先や出張先などでも図りたいというニーズには応え切れていなかった。
そこで、VivoWatch BPは手軽さを追求し、ディスプレイ横のセンサーを指先でタッチするだけで血圧を測れるようにしている。ASUSによれば、VivoWatch BPにはECGセンサー(心電図)、PPGセンサー(血液の流れを計測するセンサー)という2種類のセンサーが入っており、それを組み合わせることで、腕にセンサーを巻かなくても比較的正確な血圧が計測できるということだ。
なお、計測した数値はスマートフォンを経由して、クラウドに保存される。そのデータを元にした、マシンラーニング(機械学習)の機能を利用したAIによる健康診断機能も用意されている。たとえばもっと歩いたほうがいいとか、もっと睡眠時間を取ったほうがいいなどが提案される仕組みになっている。
そのほか、こうしたデータをかかりつけの医師とシェアする機能なども用意されている。
また、ディスプレイは反射型ディスプレイとなっており、バックライトなどの機構を持たないため、OLEDなどのスマートウォッチなどに利用されているディスプレイに比べて97%消費電力が少なくなっており、1度の充電で28日間利用可能。