イベントレポート

広色域15.6型4K液晶搭載ZenBook Proのハンズオン詳細レポート

~Intel Wireless-AC 9560搭載で1,736MbpsのWi-Fi通信が可能

Windows 10のセカンダリディスプレイとしても使えるScreenPadを搭載したZenBook Pro(UX580)

 ASUSは、6月5日より台湾・台北市で開催されているCOMPUTEX TAIPEIに合わせて記者会見を開催し、同社の新製品を発表している。このなかでASUSは、同社のハイエンドノートPC向けブランド「ZenBook」シリーズのフラグシップ製品としてZenBook Pro(UX580/UX480)を発表した。

 発表の概要に関しては別記事(ASUS、5.5型フルHD液晶内蔵タッチパッド搭載のクリエイター向けノート「ZenBook Pro」)に譲るとして、本記事ではASUSによる詳細を説明するプレゼンテーションやハンズオンセッションなどから判明した15.6型のZenBook Pro(UX580)の詳細に関してお届けしていきたい。

クリエイター向けのPCと位置づけられるZenBook Proシリーズ、15.6型と14型がラインナップ

 ASUS ノートブック製品担当 パオロ・リシン氏は、ZenBook Proの製品詳細に関しての詳細を説明した。

ASUS ノートブック製品担当 パオロ・リシン氏
ZenBook Proはクリエイター向けのノートPCと位置づけられている

 リシン氏によれば、ZenBook Proは同社のなかではクリエイター向けPCと位置づけられているPCになるという。このため、CPUはCoffee Lake-HのCore i9-8950HK、GPUにGeForce GTX 1050 Tiを搭載しており、iGPUとdGPUの2つの出力を利用することで、5つのディスプレイ(メインディスプレイ、ScreenPad、3つの外付けディスプレイ)に1台のPCだけで出力することができる。会場にも、3つの外付けディスプレイを接続した状態で展示されていた。

3枚の外付けディスプレイ、内蔵ディスプレイ、そしてセカンダリディスプレイとしても利用できるScreenPadの5つのディスプレイに出力できている
CPUは最大でCore i9、GPUはGeForce GTX 1050 Ti、1TBのPCIe SSD
CPUはCore i9-8950HK、6コア/12スレッド

 UX580は15.6型のディスプレイを採用しており、解像度は最大で4K UHDを選択することができる。注目すべきは、広色域に対応していることで、sRGB比で132%、Adobe RGB比で100%、色差の指標となるDelta-Eは2以下で、実際にデモではディスプレイの色差を計測して2以下であることが示された。

ディスプレイの特徴
色差を検査しているところと結果

 もう1つの特徴は、1,734Mbpsの通信速度を実現するIEEE 802.11acの拡張仕様(いわゆるWave 2)に対応している点。具体的にはWi-Fi/Bは、Intel Wireless-AC 9560(開発コードネーム:Jefferson Peak)というM.2のアドインカードで実装されていることが影響している。

 Intel Wireless-AC 9560は5GHz利用時に、2x2 MIMOで160MHzの帯域を利用して通信することが可能で、アクセスポイントもこれに対応している場合に1,734Mbpsで通信することができる。日本で販売されているWi-Fiのアクセスポイントやルーターなどでは、Synologyの「RT2600ac」などがこれに対応している。

 Wi-Fiモジュールでは、AC9560とその下位モデルIntel Wireless-AC9260(開発コードネーム:Thunder Peak)以降がこれに対応しているが、多くのOEMメーカーはまだ1世代前のIntel Wireless-AC8260(開発コードネーム:Snowfield Peak)を採用していることが多く、866Mbpsまでの対応にとどまっているPCがほとんどなので、この1,734Mbps対応はうれしい仕様だと言える。

Wi-FiはIntel Wireless-AC 9560(開発コードネーム:Jefferson Peak)

セカンダリディスプレイとして使えるScreenPad、動画のながら見などに最高

ScreenPadをセカンダリディスプレイとして使っているところ

 ZenBook Proシリーズの特徴とも言える、ScreenPadだが、3つのモードがあることが説明された。1つは通常のタッチパッドと同じモード、2つ目がScreenPad Appsと呼ばれるWindows Storeからダウンロードして使える専用アプリ、そして3つ目としてはScreenPadをセカンダリディスプレイとして使えるモードになる。

 ScreenPad Appsに関してはすでにテンキー、音楽プレーヤー、計算機、そしてMicrosoft Officeアプリ(Word、Excel、PowerPoint)の拡張ツールなどがあると説明された。たとえばPowerPointなどではプレゼンテーション時に、スライドの送りなどをScreenPadで行なう使い方が可能になっているとのことだった。

 また、SDKの公開も予定されており、同社のWebサイトからダウンロードしてScreenPad向けアプリを開発することも可能になっている。

ScreenPadの機能を説明するスライド

 実機のハンズオンで、ScreenPadの使用感を確認することができた。ScreenPadはじつによくできている。まずタッチパッドモードになっているときには、通常の高精度タッチパッドとして利用できる。表示も本体色に近い「タッチパッドの色」に変更されるので、視覚的にも、触覚的にも言われるまでは普通のタッチパッドとしか気がつかないだろう。

タッチパッドモードになっているScreenPad、見た目はタッチパッドそのもので、言われるまではこれがScreenPadだと気がつかないだろう
Windowsからは高精度タッチパッドとして認識されている
Windows Helloに対応した声紋認証センサーも用意されている
キーボード
本体の右側面、左側面

 しかし、F6キーを押してScreenPadモードに切り替えると、まったくイメージが変わる。上部をスワイプすると、ランチャーが表示され、ScreenPad Appsを起動でき、計算機、テンキー、ミュージックプレーヤーなどを表示することができる。

ScreenPadモードの表示

 また、PCユーザーにとって一番ユニークなのは、スクリーンエクステンドモードと呼ばれる、ScreenPadをセカンダリディスプレイにできる機能だろう。このモードにしたときには、WindowsからScreenPadがディスプレイに見えて、5.5型フルHDディスプレイとして利用できる。

 ただし、一見するとタッチで操作できそうに見えるのだが、実際にはScreenPadはタッチパッドなので、タッチパッドとしてポインタを操作してアイコンを押すという操作体系になる。慣れればなんてことはないが、慣れるまでは「あれ、押せない、もしかして指が太いから?」となるので、要注意だ(実話)。

 もちろんセカンダリディスプレイなので、ちゃんとWindows 10のスタートメニューを表示したり、Win32アプリを実行して表示させたりできる。多分使い方としては、ScreenPadに動画を表示させて仕事をするといった“ながら見”するとかが最高なのではないだろうか。

スクリーンエクステンデッドモードでの表示。5.5型フルHDのセカンダリディスプレイとして利用できる