イベントレポート
Lenovo、デュアルタッチスクリーンの折りたたみ式2in1「Yoga Book」
~片面は光で浮かび上がるフォースフィードバックキーボード兼ワコム製デジタイザ
2016年9月1日 03:30
Lenovoは、ドイツのベルリンで9月2日より開催されるIFAに先立って記者会見を開催し、新機軸の折りたたみ型タブレット「Yoga Book」を発表した。
Yoga Bookは、従来のYogaシリーズPCで採用してきたウォッチバンドヒンジを利用した折りたたみ型のタブレットで、片側は通常のタブレットと同じタッチパネルの液晶ディスプレイが採用され、もう片側はタッチキーボード、ワコムのFeel技術を利用したデジタイザが利用できるようになっており、タッチキーボードを利用してクラムシェル型PCのように使ったり、紙に書いたイメージをタブレットに直接取り込んだりと新たな使い方ができる。
価格はAndroid版が499ドルから、Windows版が599ドルで、9月よりグローバルに販売が開始される予定だ。
ワコムの10mmホバーが可能な電磁誘導方式タブレットとタッチキーボードが用意されている
Yoga Bookは、2つスクリーンの中央をウォッチバンドヒンジで繋げた形のタブレットになる。ウォッチバンドヒンジにより、360度回転が可能で、ぱっと見は折りたたみ式の2in1 PCだ。
従来の2in1との大きな違いは、物理的なキーボードの代わりに、タッチキーボード兼ペンタブレットが採用されていることだ。「Halo Keyboard」と呼ばれるこのキーボードは、イルミネーションによりキーの刻印が浮かび上がる。加えて、キー毎にフォースフィードバック機能が用意されており、キーを押したという感触が指に伝わるように工夫されている。実際に打ってみると、MacBookの感圧タッチトラックパッドがキーボードになったような感覚だ。
Lenovoによれば、その開発には日本の大和研究所も関与。同社がこれまでに行なった調査によれば、Halo Keyboardは、フルサイズのキーボードと比較して、89%の打鍵数で入力でき、生産性を損なわずに物理的なキーボードから移行できると言う。
また、キーボードの下の層には、ワコムのFeelテクノロジーベースのデジタイザセンサーが入っている。そして、付属のデジタイザペンは一般的なボールペンも兼ねている。表面から10mm離してもペンを検出できるため、デジタイザ上に紙やノートなどを置いた状態でも、紙に書いたことをそのままデジタル化できる。ワコムが2015年のIFAで発表した、Bamboo Spark(別記事参照)相当の機能がタブレット側に入っているような形だ。ただし、Bamboo Sparkは書いた後でタブレットなどに転送する必要があったが、Yoga Bookはダイレクトにデバイスに転送されるのでその必要が無い。
付属するペンは電磁誘導方式で、2,048段階筆圧をサポート。購入時点で、スタイラス、ボールペンのペン先が標準で付属している。
Windows/Androidで両展開
タブレット側は、360度回転ヒンジを利用して、ピュアタブレット状や、スタンドモード、テントモード、クラムシェルモードに変更可能。
ディスプレイは10.1型WUXGA(1,920×1,200ドット)で、手のタッチと付属のペンに加え、LenovoのAnyPen技術を利用して、それ以外のペンでも操作できる(ペン先が導電性であることが必要。筆圧検知などは効かない)。
SoCはSoCはAtom x5-8550(クアッドコア、最大2.4GHz)で、メモリは4GB、ストレージは64GB、microSDで拡張することができる。カメラは背面800万画素、前面200万画素。無線はWi-FiおよびオプションでLTEに対応。Nano SIMカードに対応し、LTEバンドはFDDが1/3/4/7/8/12/20/25あるいは2/5/9/17/18/19、TDDが38/39/40。本体サイズは256×170.8×9.6mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は690g。
OSはAndroidおよびWindows 10の両方を展開する。バッテリ容量は8,500mAhで、駆動時間はAndroid版が15時間、Windows版が13時間。