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FTCら、児童プライバシー法違反でAmazonに2,500万ドルの罰金と音声データ削除命令

 米連邦取引委員会(FTC)は、Amazonが児童のオンラインプライバシー保護法(COPPA規則)に違反したとし、2,500万ドルの制裁金、子どもに関するデータ/位置情報/音声録音の削除を求め、厳格なプライバシー保護の遵守と徹底的な見直しを命じる訴状を司法省に提出した。

 FTCが提出した訴状によれば、Amazonは保護者がCOPPA規則に基づく削除権利の行使を妨げ、音声や位置情報データを何年にもわたって保存して、自社の目的に利用。また、データを不必要なアクセスによる被害リスクが高い外部に保管したという。

 AmazonはAlexaアプリを介して、音声アシスタントによって収集された音声録音から位置情報データに至るまで大量のデータを収集しているが、親などは位置情報データや音声録音を削除できるようにしており、「プライバシーを保護するよう設計した」と主張している。

 しかし訴状によれば、Amazonは親が情報の削除を要求しない限り子どもの録音データを無期限に保持しており、親が削除を指示しても、すべてのデータベースから子どもたちの音声記録を削除できなかった。具体的には、Alexaの音声認識と処理能力を向上させるために、子どもの音声録音を保持したという。

 COPPA規則では、13歳未満の子ども向け商用Webサイトまたはオンラインサービスの運営者は、子どもから収集したデータについて保護者に通知し、データの収集については保護者の同意を得て許可をもらうことを義務付けており、いつでもそのデータを削除できるようにしなければならないよう指示している。また、サービスの提供に合理的に必要な期間を超えて保持することは禁止されている。