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Intel、80Gbpsの次世代Thunderboltの実動デモ。USB4 Version 2.0と基礎技術を共有

次世代Thunderboltの実動デモ。システムは現地にあったが、直接の撮影は禁止だった。つまりシステムはまだ公開できないシステム(将来世代のシステムである可能性が高い)

 Intelは、イスラエル ハイファ市内にある同社のIDC(Israel Design Center)において、9月12日(現地時間)から記者説明会を開催し、第13世代Core(開発コードネーム:Raptor Lake)などに合わせて提供する計画の周辺技術などに関して説明。この中でIntelは次世代Thunderboltに関するデモを行ない、80Gbpsで通信できる様子を初めてデモした。

 Intelによれば、Thunderbolt 4では2レーンそれぞれで20Gbpsの速度で通信することで最大40Gbpsを実現しているが、次世代Thunderboltでは2レーンそれぞれで40Gbpsに引き上げることで最大80Gbpsを実現する。そうした基礎技術はUSB4 Version 2.0と共通だ。

USB4 Version 2.0と同じ基礎技術を採用している次世代Thunderboltを初公開

Intelは将来世代のプロセッサに向けて次世代Thunderboltを計画している

 今回の記者説明会で注目を集めたのは、同社が「次世代Thunderbolt」と呼んでいる、Thunderbolt 4の後継となる技術だ。Thunderbolt 4は、2レーン(全二重=それぞれのレーンが双方向であること)それぞれで20Gbpsの通信を行なえるようになっており、合計で40Gbpsの通信を行なうことができる。これに対して次世代Thunderboltでは、レーンそれぞれのデータレートが20Gbpsから倍の40Gbpsに引き上げられており、その合計として80Gbpsで通信することが可能になる。

 今回Intelはその次世代Thunderboltのデモを行ない、2つのレーンそれぞれで帯域が40Gbpsになる様子をデモした。

ホストとなるシステム
次世代Thunderboltのデバイス側
2つのレーン(ここではPortと表現されている)それぞれが40Gbpsになっていることがわかる

 今回Intelはデモに利用したホストシステムが何かを具体的には説明しなかったため、どの世代の製品でこの次世代Thunderboltが実装されるのかはまだ明確ではない。現行製品となる第12世代Core(Alder Lake)にはThunderbolt 4のコントローラがCPUに統合されているが、後継の第13世代Core(Raptor Lake)も基本的な構造はAlder Lakeと同じため対応される可能性はかなり低い。つまり、第14世代になるMeteor Lake以降の製品のどこかで、この次世代Thunderboltに対応する可能性が高いと考えられる。

USB4 Version 2.0との位置づけは、USB4とThunderbolt 4のそれと同じであるとIntel

Intel CCG担当副社長 兼 クライアントコネクティビティ開発部門 部門長 ユハナドブ・モーシェ氏

 デモを担当したIntel CCG担当副社長 兼 クライアントコネクティビティ開発部門 部門長 ユハナドブ・モーシェ氏によれば、「最新のUSB4 Version 2.0と次世代Thunderboltの関係は、基本的にUSB 4とThunderbolt 4のような関係と同じ。USB4はThunderbolt 4のサブセットで、Thunderbolt 4でいくつかの機能がオプションになっている。また、現状でもThunderbolt 4のブランドを名乗るには、我々の認証スキームを通過する必要がある。次世代も同様になるだろう」という。

 つまり、どちらも80Gbpsのデータ通信が可能になっているが、USB4 Version 2.0では次世代Thunderboltにあるいくつかの機能がオプション扱いになり、かつIntelの認証制度を通す必要はないと説明した。