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OPPO製スマホのアプリ名による3DMark最適化は「ある意味妥当」

 UL Benchmarksは11月1日、OPPOのスマートフォン「Find X」および「F7」が3DMarkのパッケージ名を判断して性能を最適化していた件に関し、OPPOより正式な声明が発表されたと公開した。

 これによると、OPPOのスマートフォンは一般的なシナリオや主流アプリの電力と性能のバランスをとるために、さまざまな最適化アプローチが取られているが、そのなかで、悪意を持った未知のサードパーティ製アプリが、故意にシステムリソースを使用し、過熱やバッテリ寿命の大幅な低下を招くような挙動を回避するため、不当なシステムリソース要求を拒否して、電話機の消費電力と温度を適切な範囲に保っているという。

 アプリのパッケージ名の検出による最適化も、フレームレート、タッチ操作、ファイルの読み込み/書き込み操作といったシステム最適化アプローチの1つの要素としており、このほか、ネットワークの使用状況や消費電力、温度、CPU/GPUのリアルタイムな負荷によっても判断しているという。

 ただし、OPPOはUL Benchmarkのが提示している原則や基準を尊重するとしており、今後ベンチマークのパッケージ名の検出をキャンセルするという。将来的には、システムリソースはアプリの要求に基づいて割り当てられ、ユーザーが自身でパフォーマンスモードへアクセスすることを許可するとしている。

 UL Benchmarkはこの肯定的な決定と行動を讃えるとしており、今もFind XとF7はスマートフォンスコアランキング対象から外されているものの、今後OPPOとの議論を継続し、近い将来アップデート後のデバイスをテストする予定だとしている。

 メジャーな3Dゲームといったパッケージ名検出対象のアプリもパフォーマンスモードにアクセスできるのであれば、今回の“最適化”問題は、いわばホワイトリスト方式の“防御策”が裏目に出たもの言える。OPPOにとってはある意味妥当とも言える実装だが、パッケージ名判断によるベンチマーク最適化のアプローチを削除したあと、いかに不正アプリからシステムリソースを保護しつつベンチマークのスコアを上げるかが今後の焦点となりそうだ。