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OPPO、自動でカメラが飛び出す6.4型スマホ「Find X」を国内発売
2018年10月19日 15:15
OPPO Japan株式会社は、6.4型Androidスマートフォン「Find X」の国内投入を発表した。発売11月上旬以降の予定で、価格はオープンプライス。税別店頭予想価格は111,800円前後の見込み。
家電量販店やAmazon.co.jpなどECサイトのほか、MVNOキャリアのIIJmio、楽天モバイルからも発売される。
画面占有率93.8%というほぼ前面がディスプレイの「パノラマアークスクリーン」を採用。上下左右ともにベゼル幅を削減し、ノッチも廃した“真の全画面ディスプレイ”を謳う。
前述の画面占有率を実現するため、世界初というスライド式の「ステルス3Dカメラ」を採用。前面背面カメラともにスライド式の格納機構に配置され、30万回以上の動作試験をクリアする耐久性により、1日150回動作させたとしても5年間動作するという。
カメラのセンサーは背面が1,600万+2,000万画素のデュアルレンズ、前面が2,500万画素という仕様。カメラは「AIインテリジェント3Dカメラ」となっており、前面カメラは顔の1.5万ポイントを3Dスキャンすることで、3D顔認証機能を実現している。
バッテリには1,700mAh×2を搭載。それら直列で接続し、電圧を分散して充電するという独自の急速充電技術「Super VOOC」により、わずか35分の充電で100%充電可能であるとしている。
そのほかのおもな仕様は、6.4型2,340×1,080ドット有機ELディスプレイ、Snapdragon 845、8GBメモリ、256GBストレージ、OSはAndroid 8.1(ColorOS 5.1)。
SIMスロットはNano SIM×2。対応バンドはFDD-LTEのバンド1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28/29/32/66、TD-LTEのバンド34/38/39/40/42(2,496~2,690MHz)、WCDMAのバンド1/2/4/5/6/8/19、GSMの850/900/1,800/1,900MHz。
インターフェイスはUSB Type-Cで、無線LANはIEEE 802.11acに対応。GPSはGPS/aGPSをカバーする。
本体サイズは74.2×156.7×9.6mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約186g。本体色はワインレッドとサイレントブルーの2色。
5Gスマートフォンを2019年に投入予定
都内で開催された製品発表会には、OPPO Japan株式会社 代表取締役の鄧宇辰氏、同社 プロダクトマネージャーの中川裕也氏、OPPO 海外市場プロダクトマネージャーの党荘麗氏が登壇。
鄧氏は、同社のFindシリーズは、同社のフラッグシップ製品であり、「皆がスマートフォンに抱く夢」を実現することを目指したシリーズであると紹介。
今回のFind Xは「もっとも革新的なデバイスで、良質な体験を提供する」というコンセプトであり、それに従って国内投入に至ったと説明した。
Find Xは、ノッチレスな設計とユニファイドな筐体で、どんな環境でも美しく見える端末を目指しており、次世代のスマートフォンをかたちにした製品であるとアピールした。
同社では、次なるスマートフォンに向けてAIや5Gに注力しており、Qualcommと戦略的提携を結び、5Gについて研究開発の段階的実施を行なっていることを紹介。
2019年には世界に先駆けて5Gスマートフォンを投入する予定であることを明かした。
真の全画面ディスプレイを実現
次いで登壇した中川氏は、製品の詳細を説明。
パノラマアークスクリーンでは、大画面ではなく全画面を実現しているとアピールし、下辺ベゼルも3.4mmまで削減することで、一体感を持たせているとした。
筐体は3Dと2.5Dの組み合わせで、滑らかなカーブをデザインの基調とすることで持ちやすさを美しさを両立したとする。
背面のデザインはグラデーションになっており、7層のコーティングで実現している。
ユーザー体験を損なわないよう配慮されたスライド機構
特徴的なスライド式カメラについては、同スライド部に前面/背面カメラのほかに、近接センサーやIRカメラ、ドットプロジェクタなど、11の機能を内蔵していると紹介。
静音性の高いモーターや、動作を邪魔しない柔軟なケーブルなど、パーツ1つ1つを最適化することで、スライド機構を実現したと語った。
実用性も考慮されており、30万回の動作テストをクリアする耐久性で、5年間使っても問題ないと説明。バッテリ残量が1%でも200回動作するようになっているという。
また落下時の対策として、自由落下をスマートフォンが検知すると、自動でスライド部を収納し、故障を防ぐ。
同機構の実現のため、筐体内ではメインボードを下部に配置するなどして、11.2%の内部スペースの確保が行なわれていることも紹介された。
党氏は、このスライド機構について、0.4秒で開くように設定されているが、これはユーザーを待たせずに、かつ優雅な感覚を与える動作を追求した結果であると紹介。
開くさいには、3段階の速度変化をつけており、まず高速に開き、段階的に低速になるよう設定されているという。これによって滑らかさが表現されるなど、そのほかの細かな部分でもユーザーにとって心地よい体験を追求しているとした。
3DとAIの活用
そのほかの特徴として、中川氏は3D技術を挙げ、顔に1万5千のドットを照射し、誤差1mmという高精度な3D顔モデルを生成し、それによって顔認証を実現していると説明。
誤認識率は100万分の1で、誤認証率5万分の1の指紋認証より20倍安全であるとした。
3D機能は自撮り時にも活用されており、従来の美顔効果は平面的な加工で、顔の立体感が出せないという問題があったのに対し、Find Xでは、3DモデルとAIを用いることで、顔の凹凸の深度に即した自然なビューティー効果を実現。
補正の具合は自身でカスタマイズでき、いったん保存すれば、次に自撮りを行なうさいに同じ補正が自動で反映されるという。
顔の角度に合わせて自然に変更できる、「3Dライティング」効果も搭載する。
背面カメラではAIが800のシチュエーションを認識し、最適な撮影を自動で行なえるほか、顔の特徴296カ所を立体スキャンすることで、800万通りのデータから撮影対象の人物に最適な補正をプラスできるという。
HDR機能では、「RAW HDR」として、圧縮前のデータを基にしたHDR撮影により広いダイナミックレンジを実現。同氏は、これらの機能によってFind Xでスマートフォン写真撮影の幅が大きく広がるとアピールした。
OSにはAndroid 8.1をベースとした独自の「ColorOS 5.1」を搭載。同OSでは、ユーザーの使用習慣をAIが学習し、速度と賢さどちらも両立しているとした。
SoCにはSnapdragon 845を採用し、AIエンジンで動作をアシスト。
急速充電技術「VOOC」は、あらたにSuper VOOCとなり、内蔵バッテリへの給電電圧を分散して充電することで、35分で100%まで充電できるとした。
国内発売予定の予定はないとのことだが、Find Xでは伊ランボルギーニとのコラボーレーションモデルも存在しており、あらためて同社のフラッグシップ製品であることをアピールしていた。