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阪大、高性能なアモルファス性の太陽電池材料を開発
~有機薄膜太陽電池作成の簡便化に期待
2018年1月24日 13:00
大阪大学産業科学研究所の家裕隆准教授らの研究グループは23日、ドイツマックスプランク高分子研究所のBlom教授らと、アモルファス特性を持つ有機薄膜太陽電池材料の高性能化に成功したと発表した。
これまで有機薄膜太陽電池の改良には、結晶性材料を使った研究が中心に行なわれていたが、アモルファス材料でも高性能化が可能であることがわかった。
結晶性ポリマーの太陽電池材料では、薄膜活性層で効率的な正孔と電子の移動に有利であるため、10%を超える光電変換効率が得られることが知られていた。
これに対して、同研究グループはアモルファスポリマーでも高移動度化によって太陽電池の高性能化が可能になるとの考えのもとに材料を開発し、光電変換効率が9%を超える太陽電池素子の作製に成功した。アモルファスポリマーを用いることで、結晶性ポリマー材料よりも簡単に再現性の高い薄膜を作製できるとのことで、有機薄膜太陽電池作製法が簡便化や容易な大面積化が期待されるとしている。