インプレスeスポーツ部女子レトロゲーム班
黒田瑞貴、「パックランド」は筋肉痛との戦いに
- 黒田 瑞貴
2021年5月8日 09:55
こんにちわ。黒田瑞貴です! レトロゲーム企画、第2作品目の今回のゲームは、1989年にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)から発売された「パックランド」のPCエンジン版。Project EGGで880円で購入可能です。
横スクロールアクションゲームで、まさにレトロゲームの鉄板! 早いところクリアして、この記事から筆者を知ってくれた方に、“PS”(プレイヤースキル)のある女だと思われたい。そんなことを考えながら挑むこのゲーム、全32面、8種類のトリップ(コース)から成っており、プレイヤーはパックマンを操作し、迷い込んだ妖精をコースごとの最終地点フェアリーの国まで送り届けることが目的になる。
某有名横スクロール、スーパーマリ〇ブラザーズと違うところは帰り道もあるというところ。帰り道は4面に1度で、比較的難易度も低くボーナスステージ的感覚で進むことができるだろう。
このゲームのProject EGG版は、キーボード以外のコントローラーにも対応している(オリジナルのアーケードはボタン操作のみ)ため、自分に合ったツールで進めることができる。ここで筆者はアケコンを取り出し、難易度を自ら爆上げにかかったが、うまく反応しなかったのでおとなしくキーボードで進める事になった。「アケコンでパックランド初見クリアしてみたww」ってタイトルにして、PSのある女だと思われたかった……。
使うキーはそれほど難しくはない。キーボードの場合主に使うキーは5つで、←がZ、→がX、↑がY、↓がH、PAUSEや決定がWになっている。左に進む場合はZ、右に進む場合はXで、ジャンプはY、H、J、Gどれを押しても同じジャンプになる。
コントローラーではスティックは使わず、十字キーの上とボタンの操作になる。
早速Wを押してゲームをスタート。画面が変わると、黄色い丸に手足が生え、立っている。
「え……待って……パックマン……手足あるんですけど……!!!」
平成生まれの筆者、衝撃の事実。こいつ手足生えているのか。顔だけのパックマンの印象しかなかったので、今回初めて人型(?)なのを知った。
あぁ~だからパック“マン”なのね。とか妙に納得しながら、第1面余裕のクリア。序盤はチュートリアルに近いのかも知れない。
だがそのチュートリアルで早速躓く。第3面から池が出てくるのだが、どうしても越えられない。池の前にジャンプ台があるのだが、使っても池の半分くらいまでしか渡れない。もちろん、池に落ちたらアウトだ。何度も格闘してガチャガチャやっていると、ようやく気が付いた。このゲーム、ボタンの連打で移動速度が変わるのだ。
移動キーはスティックの倒し度合いとか、ダブルタップで走る、または押しっぱなしが普通だと思い込んでいて、ボタン連打は盲点すぎた。移動の仕方の“普通”が世代によって違うのだ。本来ならここがしっかりチュートリアル的位置だったんだと思う。しかしながら、ボタン連打に慣れていない筆者、第3面を必死のクリア。左手が筋肉痛の予感がしてる。
その後は順調に進み、次に鬼門になるのが22面と29面以降だった。
びっくりするほど難しい。22面以降のステージでは、ゆっくりと自分についてくるモンスター「SUE」(スー)に乗っての攻略がカギになる。当たるとアウトなので高くジャンプして尚かつ、SUEが左にゆっくり進んでるタイミングで乗る。簡単そうに聞こえるが、慣れるまでは難しく1時間以上同じ面を格闘することになった。
そしてその他のモンスターだが、自分が見えないタイミングで初見殺ししてくるものが多い。いわゆる死にゲーなのだ。何度も死んで敵のパターンを覚えていく。
序盤は1度見たら分かる範囲の簡単なモンスター配置で、後半はモンスター出現のパターンがほぼ毎回変わってくるので、運要素も関わってくる。どんなにPSがあっても、絶対に接触不可避なパターンもあった。
ただゲームオーバーになってもその面からやり直せるので、クリアまで何度でも挑戦できる。この仕様だからか、猛者は隠しフィーチャーの発見や、高得点狙いを納得のいくまでやり込める。
筆者もたまたま一度、隠しフィーチャーの1つ7,650得点(ナムコ点)をだしたのだが、あまり記憶に残っていない……。後で確認したら7650と小さく看板が出ていた。ちょっと地味である。でもこれがきっとステータスなのだ。うん。
セーブは設定からクイックセーブをオンにすると、10個データを残すことが可能。途中から始める時はロードすればいい仕組みになっている。
そしてもう1つ、セーブではないがラウンドのセレクトができる裏技がある(リスナーさんから教えてもらった)。
移動キーのZXとW同時押しを2回すると、残機が最大9まで増やせたり、ラウンドが選べるオプション画面が出てくる。これを知っていれば、セーブいらず。特定の面のRTAも簡単に叶うだろう。
筆者は今……今までで1番、そう間違いなく一番攻略っぽいこと書いている。こういう隠しツールはゲーマーとしてそそられますね。
昔は全力で連打し、それによってクリアやスコアが変動するゲームが多かったから、高橋名人が有名になったのかと思った。Bダッシュ、ボタン連打、高橋名人など、言葉はもちろん知っているが、なるほどこういう背景なのか……と、脳内で勝手に紐づいた。
ゲームにはPSが必要である。
でもそれは時代によって形を変えていて、このゲームではPSという名の腕筋が必要だった。プレイした翌日、左腕がしっかりぎちぎちになった。レトロゲームをプレイし続けることで、普段は脳筋(脳みそ筋肉)FPSプレイヤーの筆者が、全身筋肉になる日も近いだろう。よし、しっかり意味不明なのでこの辺で。
今回もご清覧ありがとうございました!