Hothotレビュー

流行機能全搭載で2in1としてスキが見当たらない。フルモデルチェンジの「ThinkPad X1 Yoga Gen 6」

レノボ・ジャパン「ThinkPad X1 Yoga Gen 6」21万4,324円から

 レノボ・ジャパンは14型2in1「ThinkPad X1 Yoga Gen 6」を3月23日に発表、同日より販売開始した。2021年モデルはCPUを第11世代(Tiger Lake)のCore i5/i7に刷新し、「Intel Evoプラットフォーム」に準拠。様々な場所で多彩なスタイルで活用できるPCに仕上げられている。

 価格は21万4,324円からとやや高めだが、14型2in1の完成形ともいえる本製品のレビューをお届けしよう。

M.2 SSDはPCIe 3.0、PCIe 4.0接続の2種類を用意

 ThinkPad X1 Yoga Gen 6の標準構成モデルとしてはOS、CPU、メモリ、ストレージ、ディスプレイ、カメラの異なる4モデルがラインナップされている。

  • ThinkPad X1 Yoga:パフォーマンス
    Windows 10 Home/Core i5-1135G7/メモリ8GB/256GB(PCIe 3.0)/WUXGA/720p HDカメラ
  • ThinkPad X1 Yoga:プレミアム
    Windows 10 Home/Core i7-1165G7/メモリ16GB/512GB(PCIe 4.0)/WUXGA/IR&720p HDカメラ
  • ThinkPad X1 Yoga:プレミアム WQUXGA搭載
    Windows 10 Home/Core i7-1185G7/メモリ32GB/1TB (PCIe 4.0)/WQUXGA/IR&720p HDカメラ
  • ThinkPad X1 Yoga:パフォーマンス(Pro OS選択可能)
    Windows 10 Pro/Core i5-1135G7/メモリ16GB/256GB(PCIe 3.0)/WUXGA/IR&720p HDカメラ

 なおCPU、メモリ、ストレージ、ディスプレイ、カメラ、「Human Presence Detection(HPD)」機能、WWAN、NFC、キーボード、ACアダプタは下記から選択できる。HPDはユーザーの動きを検知して、自動的に画面オフ/ロック解除してくれる機能。「Think Privacy Guard」は液晶内の配光角を制御して視野角を変化させて覗き見を防止する機能だ。

パームレスト部には、処理性能、Wi-Fi速度、バッテリ駆動時間、グラフィックス(Intel Iris Xe Graphics、狭額縁)、レジューム速度、インターフェイス(Thunderbolt 4)ほかIntelが設けた基準をクリアしていることを示す「Intel Evoプラットフォーム」のシールが貼られている

 2021年モデルを購入するにあたり留意しておきたいのがストレージの種類。256GBはPCIe 3.0接続、512GB/1TB/2TBはPCIe 4.0接続のM.2 SSDを採用している。容量だけでなく、読み書き速度も異なる点に注意しておこう。この他の細かな仕様については下記を参照してほしい。

【表1】ThinkPad X1 Yoga Gen 6の仕様(4月27日時点)
ThinkPad X1 Yoga :
パフォーマンス
ThinkPad X1 Yoga :
プレミアム
ThinkPad X1 Yoga :
プレミアム WQUXGA搭載
ThinkPad X1 Yoga :
パフォーマンス(Pro OS選択可能)
OSWindows 10 Home 64bitWindows 10 Pro 64bit
CPUCore i5-1135G7
(4コア/8スレッド、最大4.2GHz)
Core i7-1165G7
(4コア/8スレッド、最大4.7GHz)
Core i7-1185G7
(4コア/8スレッド、最大4.8GHz)
Core i5-1135G7
(4コア/8スレッド、最大4.2GHz)
GPUIntel Iris Xe Graphics(1.3GHz)Intel Iris Xe Graphics(1.35GHz)Intel Iris Xe Graphics(1.3GHz)
メモリLPDDR4x-4266 SDRAM 8GBLPDDR4x-4266 SDRAM 16GBLPDDR4x-4266 SDRAM 32GBLPDDR4x-4266 SDRAM 16GB
ストレージ256GB PCIe 3.0 SSD512GB PCIe 4.0 SSD1TB PCIe 4.0 SSD256GB PCIe 3.0 SSD
ディスプレイ14型WUXGA IPS液晶(1,920×1,200ドット、162ppi、16:10、400cd/平方m、sRGBカバー率100%、反射防止、ブルーライト軽減、タッチ対応、スタイラス対応)14型WQUXGA IPS液晶(3,840×2,400ドット、323ppi、16:10、500cd/平方m、DCI-P3カバー率100%、HDR対応、反射防止、ブルーライト軽減、タッチ対応、スタイラス対応)14型WUXGA IPS液晶(1,920×1,200ドット、162ppi、16:10、400cd/平方m、sRGBカバー率100%、反射防止、ブルーライト軽減、タッチ対応、スタイラス対応)
通信Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2
WWANオプション
インターフェイスThunderbolt 4(USB4)×2、USB 3.0×2(うち1つがPowered USB対応)、HDMI、3.5mmコンボジャック
カメラ720p HDカメラ(プライバシーシャッター付き)IR&720p HDカメラ(プライバシーシャッター付き)
ペンThinkPad Pen Pro
バッテリ容量57Wh
バッテリ駆動時間最大約23.9時間(JEITA2.0準拠)不明
バッテリ充電時間約1.9時間
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)約314.4×223×14.9mm
重量約1.399kgから
セキュリティ指紋認証センサー一体型電源ボタン
オフィスアプリオプション
同梱品Lenovo USB Type-C 45W ACアダプタ、電源ケーブル、説明書Lenovo USB Type-C 65W ACアダプタ、電源ケーブル、説明書Lenovo USB Type-C 45W ACアダプタ、電源ケーブル、説明書
カラーストームグレー
販売価格31万2,180円37万3,780円43万9,780円33万7,480円
Eクーポン適用価格21万4,324円25万6,212円30万1,092円-

佇まいは継承しつつ新世代のマシンと実感できるデザイン

 本製品のボディはアルミニウム削り出し。本体サイズは約314.4×223×14.9mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.399kg。前モデルのGen 5はそれぞれ約323×218×15.5mm(同)/約1.36kgだったので、わずかに重量は増えたものの体積は従来比約96%と小さくなっている。

本体天面。ボディはアルミニウム削り出しで、カラーは「ストームグレー」の1色。手脂はほとんど目立たない
本体底面。特殊なネジは使われていない。サポートページのユーザーガイドを入手すれば、分解方法を確認できる
ディスプレイの画面比率は16:10。解像度はWUXGAとWQUXGAの2種類を用意
キーボード面。旧モデルの指紋認証センサーはパームレストに設置されていたが、今回はキーボード右奥に電源ボタン一体型指紋認証センサーを配置。またキーボード左右の特等席にDolby Atmos採用のステレオスピーカーが内蔵されている

 インターフェイスは、Thunderbolt 4(USB4)×2、USB 3.0×2(うち1基がPowered USB対応)、HDMI、3.5mmコンボジャックを搭載。また右側面奥にはセキュリティキーホールを用意する。

ディスプレイ上部に「Dolby Voice」対応の360度集音マイクを4個搭載。本体背面には排気口を配置している
右側面(写真上)にスタイラスペン「ThinkPad Pen Pro」、3.5mmコンボジャック、USB 3.0(Powered USB対応)、セキュリティキーホール。左側面(写真下)にThunderbolt 4(USB4)×2、USB 3.0、HDMIを用意

 Gen 5からGen 6における外観上の大きな違いは、①画面比率が16:9から16:10に変更されたこと、②ディスプレイが狭額縁化されたこと、③スピーカーがキーボード左右に内蔵されたこと、④指紋認証センサーが電源ボタン一体型になったこと、⑤排気口が右側面から背面に移動したこと、⑥独自端子の「イーサネット拡張コネクター2」が廃止されたことなどが挙げられる。

 ThinkPadならではの佇まいを継承しつつ、パッと見て新しい世代のマシンと実感できるデザインに仕上げられている。

360度ヒンジにより、ノートPC、スタンド、テント、タブレットなど様々なスタイルで利用できる
これは対面で一緒に画面を見ながら操作できるThinkPad伝統のスタイル
パッケージには本体、Lenovo USB Type-C 45W ACアダプタ、電源ケーブル、説明書が同梱
ACアダプタのコード長は実測180cm、電源ケーブルの長さは実測90cm
ACアダプタの型番は「ADLX45YLC2D」。仕様は入力100~240V/1.3A、出力20V/2.25A、15V/3A、9V/2A、5V/2A、容量45W
説明書は、クイックスタートガイド、HPDの案内、安全上の注意、サポートのしおり、PCリサイクルマークシールお申し込みについてのご案内で構成されている
本体の実測重量は1,418.5g。構成によって重量は変わる
ACアダプタと電源ケーブルの合計重量は実測252.6g
システム情報
主要なデバイス
初期化直後のCドライブの空き容量は191.48GB(256GBモデルの場合)
「powercfg /batteryreport」コマンドを実行したところ、DESIGN CAPACITYは57,000mWh、FULL CHARGE CAPACITYは57,570mWhと表示された

豊富なセキュリティ関連装備は安心感が高い

 キーボードのキーピッチはX方向、Y方向ともに19.05mm、キーストロークは1.5mm、文字キー(Fキー)の押圧力は0.49N。本体の厚さはGen 5が15.5mmのところ、Gen 6は14.9mmに薄型化されており、それにともないキーストロークが浅くなったと思われるが、個人的にはGen 6のキーボードのフィーリング自体は好ましく感じた。打鍵音もこれまでのThinkPadシリーズと同様に低めに抑えられている。

キーピッチはX方向、Y方向ともに19.05mm
キーストロークは1.5mm
文字キー(Fキー)の押圧力は0.49N
キーボードバックライトは2段階で明るさを調整可能
【表2】キーボードの押圧力の一例
FキーEnterキーSpaceキー
ThinkPad X1 Yoga Gen 60.49N0.52N0.53N
Lenovo Legion 560 Pro0.55N0.57N0.52N
13インチMacBook Air0.51N0.51N0.53N
16インチMacBook Pro0.55N0.55N0.55N

 ただし、1つ注意喚起しておきたいのがキーの配列。本体の幅が狭くなり、またキーボード左右にステレオスピーカーを内蔵しているため、「-」、「@」、「:」キーから右のキーの幅が狭められている。記号キーが狭いノートPCは珍しくないが、Gen 5以前を愛用していた方は似た配列のキーボードを試し打ちしたほうがいい。

画面比率の変更にともないタッチパッドは大型化。実測110×57mmのスペースが確保されており、3本指ジェスチャーなども容易だ
「-」、「@」、「:」キーから右のキーの幅が狭められているので、この周辺の記号キーについては少し慣れが必要

 スタイラスペン「ThinkPad Pen Pro」の書き味もよかった。本体内に収納するためペン軸が細いが、筆者は手帳用のボールペンやGalaxy Noteシリーズの「Sペン」に慣れているので、特に違和感はなかった。軟らかいペン先のヌルっとした摩擦感も好みだ。ただしイラストなどを描きたいのなら、一般的なペンと同程度の太さの「Lenovo Active Pen 2」や「Lenovo Pen Pro」などを別途用意しよう。

スタイラスペン「ThinkPad Pen Pro」は爪などで引っ掛けて引き出す。比較的軽い力で抜き出せる
ThinkPad Pen Proにはイレイザーボタンと右クリックボタンを用意。ペンスロットに挿入すれば、約15秒で80%、約5分で100%充電される
ペン先は比較的軟らかめ。ヌルヌルとした軟らかい鉛筆のような感触で書き込める

 本製品で特に注力されたのがセキュリティ関連装備。電源オフ状態からワンプッシュでWindows 10にログインできる指紋認証センサー一体型電源ボタンは標準搭載となる。

 そして、プライバシーシャッター付きのIR&720p HDカメラ、ユーザーの動きを検知して、自動的に画面オフ/ロック解除してくれるHPD、液晶内の配光角を制御して視野角を変化させ、覗き見を防止するThink Privacy Guardなどを選択可能だ。特にHPDは画面オフ/ロック解除をまったく意識せずに利用できるので、ものぐさな筆者は非常に気に入った。

プライバシーシャッターを全モデルに装備
Windows 10のカメラアプリで撮影(HDRオフ)
同じくカメラアプリで撮影(HDRオン)。室内灯下でも自然な発色で撮影できる
指紋認証センサー一体型電源ボタンは、電源オフの状態からでもワンプッシュで指紋を読み取り、Windows 10にログインできる。2度押しする必要はない
ユーザーの動きを検知して、自動的に画面オフ/ロック解除してくれるHPDは、管理ユーティリティ「Commercial Vantage」で設定する

覗き見防止機能は有効だが複数人での利用には不向き

 今回借用したThinkPad X1 Yoga Gen 6には、14型WUXGA IPS液晶(162ppi、16:10、500cd/平方m、sRGBカバー率100%、反射防止、Think Privacy Guard搭載)ディスプレイが搭載されていた。

 カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で計測したところ、sRGBカバー率は99.4%、Adobe RGBカバー率は75.3%、DCI-P3カバー率は77.5%という値が出た。仕様通りの色域を備えていることは間違いない。

実測したsRGBカバー率は99.4%、sRGB比は105.4%
Adobe RGBカバー率は75.3%、Adobe RGB比は78.1%
DCI-P3カバー率は77.5%、DCI-P3比は77.7%
今回の貸出機にはThink Privacy Guard対応ディスプレイが搭載されていた

 1つ気になったのがThink Privacy Guardの特性。たしかにFn+Dキーを押してオンにすると、斜め横からはほとんど画面が見えなくなるが、元々の視野角も結構狭い。複数人で画面を見ながら作業することがあるのなら、Think Privacy Guard非搭載のディスプレイを選ぶことを強くおすすめする。

上が通常状態、下がThink Privacy Guardをオンにした状態。斜め横からはほとんど画面が見えなくなる
左が通常状態、右がThink Privacy Guardをオンにした状態。正面から見ていてもかなり暗くなる
Think Privacy Guardをオフの状態で回転台に乗せてみた。どのぐらいの角度まで視認性が保たれるか一目瞭然だ

 一方、サウンド面については大きく進化を遂げている。Dolby Atmos対応のステレオスピーカー自体は従来モデルから搭載されていたが、キーボード奥からキーボード左右に位置が変更されており、ステレオ感が強くなったと思う。またスピーカー自体のサイズも変更されたのか、ボリュームも大きい。ミュージックビデオ、映画鑑賞に十分活用できるサウンド品質だ。

キーボードの左右と、底面手前の左右に、合計4つのスピーカーを内蔵
YouTubeで公開されている「前前前世(movie ver.) RADWIMPS MV」を最大ボリュームで再生したさいの音圧レベルは最大82.6dB(50cmの距離で測定)

CPUのピークパワーを引き出し高スコアを記録

 最後に性能をチェックしてみよう。今回はCore i5-1145G7/メモリ16GB/256GB PCIe 3.0 SSD/14型WUXGAという仕様のマシンを借用した。実施したベンチマークは下記の9本だ。

  • 総合ベンチマーク「PCMark 10 v2.1.2508」
  • 3Dベンチマーク「3DMark v2.17.7137」
  • CPUベンチマーク「Cinebench R23.200」
  • CPUベンチマーク「Cinebench R20.060」
  • CPUベンチマーク「Cinebench R15.0」
  • 3Dゲームベンチマーク「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒の反逆者 ベンチマーク」
  • SSDを「CrystalDiskMark 8.0.1」で計測

 比較対象として、同じ世代の上位CPUである「Core i7-1165G7」を搭載する「dynabook V8」、「ZenBook 13 UX325EA」のスコアを転載した。なお、それぞれの機種でベンチマークを計測したさいのOS、ベンチマークソフトのバージョンが異なるので、あくまでも結果は参考として捉えてほしい。下記が検証機の仕様とその結果だ。

【表3】検証機の仕様
ThinkPad X1 Yoga Gen 6dynabook V8ZenBook 13
UX325EA
CPUCore i5-1145G7
(4コア/8スレッド、4.4GHz)
Core i7-1165G7
(4コア/8スレッド、4.7GHz)
GPUIntel Iris Xe Graphics(1.3GHz)
メモリLPDDR4x-4266 SDRAM 16GB
ストレージ256GB PCIe 3.0 SSD
(SKHynix_HFS256GDE9X081N)
512GB PCIe 3.0 SSD
ディスプレイ14型、1,920×1,200ドット(162ppi)13.3型、1,920×1,080ドット(166ppi)
OSWindows 10 Home バージョン20H2Windows 10 Home バージョン2004
本体サイズ
(幅×奥行き×高さ)
約314.4×223×14.9mm303.9×197.4×17.9mm304×203×13.9mm
重量約1.399kg約979g約1.15kg
【表4】ベンチマーク結果
ThinkPad X1 Yoga Gen 6dynabook V8ZenBook 13
UX325EA
PCMark 10 v2.1.2508
PCMark 10 Score4,9954,6814,832
Essentials10,5909,6129,836
App Start-up Score17,15511,99413,031
Video Conferencing Score7,8398,2658,097
Web Browsing Score8,8328,9609,019
Productivity6,6346,0506,766
Spreadsheets Score5,9165,6555,971
Writing Score7,4406,4737,668
Digital Content Creation4,8154,7884,601
Photo Editing Score6,7417,9257,388
Rendering and Visualization Score3,4172,7702,749
Video Editting Score4,8485,0034,796
PCMark 10 Modern Office Battery Life11時間45分10時間17分12時間42分
3DMark v2.17.7137
Time Spy Extreme702--
Time Spy1,5131,7381,559
Port Royal---
Fire Strike Ultra1,0831,2461,197
Fire Strike Extreme2,0532,3662,167
Fire Strike4,1574,9174,456
Wild Life10,533--
Night Raid15,44316,32014,182
Sky Diver-13,39912,862
Cinebench R23.200
CPU(Multi Core)5,149pts5,108pts4,697pts
CPU(Single Core)1,395pts1,446pts1,402pts
Cinebench R20.060
CPU1,974pts1,973pts1,823pts
CPU(Single Core)539pts558pts543pts
Cinebench R15.0
OpenGL96.33fps94.67fps88.09fps
CPU822cb839cb878cb
CPU(Single Core)210cb218cb217cb
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒の反逆者 ベンチマーク
1,280×720ドット 標準品質(ノートPC)9,669(非常に快適)9,741(非常に快適)9,278(非常に快適)
1,920×1,080ドット 標準品質(ノートPC)6,108(とても快適)6,940(とても快適)6,335(とても快適)
SSDをCrystalDiskMark 8.0.1で計測
1M Q8T1 シーケンシャルリード3,433.182MB/s2,332.216MB/s1,809.300MB/s
1M Q8T1 シーケンシャルライト2,305.611MB/s1,379.647MB/s972.913MB/s
1M Q1T1 シーケンシャルリード1,476.417MB/s1,504.107MB/s1,467.171MB/s
1M Q1T1 シーケンシャルライト1,668.066MB/s1,165.374MB/s908.589MB/s
4K Q32T1 ランダムリード478.375MB/s267.154MB/s344.804MB/s
4K Q32T1 ランダムライト518.316MB/s314.989MB/s440.939MB/s
4K Q1T1 ランダムリード71.871MB/s36.757MB/s39.137MB/s
4K Q1T1 ランダムライト168.275MB/s81.319MB/s110.229MB/s

 まずCPUベンチマークのCinebench R23、R20の「CPU(Multi Core)」では、下位CPUであるCore i5-1145G7を搭載するThinkPad X1 Yoga Gen 6のほうが、わずかではあるがCore i7-1165G7を搭載するdynabook V8、ZenBook 13 UX325EAを上回るスコアを記録した。ThinkPad X1 Yoga Gen 6がCPUの性能を最大限に引き出していることは間違いない。

 一方、3DMark、ファイナルファンタジーXIVなどではThinkPad X1 Yoga Gen 6のほうがスコアは奮わなかった。同じ内蔵GPUのIntel Iris Xe Graphicsを搭載しているが、実行ユニットがCore i5-1145G7は80個、Core i7-1165G7は96個と異なる。この差がグラフィックス性能として表れた可能性が高い。

 バッテリベンチマーク「PCMark 10 Modern Office Battery Life」はディスプレイ輝度50%で実行したところ、11時間45分という結果になった。57Whのバッテリを搭載しているだけに、モバイル用途に十分な実駆動時間を備えていると言える。

「Cinebench R23.200」実行中の最大クロック周波数は3,783.3MHz、最高CPU温度は97℃。その後の平均クロック周波数は3,182MHz、平均CPU温度は93℃で推移した(室温23.3℃で測定)
「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒の反逆者 ベンチマーク」実行中のキーボード面の最大温度は49.6℃(室温23℃で測定)
底面の最大温度は50.8℃
ACアダプタの最大温度は53.2℃

流行りの機能を全搭載して2in1としてスキが見当たらない

 約1.399kgと最近のクラムシェル型ノートPCと比較すると少々重いのは確かだ。しかし、ThinkPad X1 Yoga Gen 6はディスプレイの画面比率を変更する大規模なフルモデルチェンジを実施した。

 さらに、セキュリティ関連機能を充実させ、5Gにも対応し、そしてもちろんシリーズならではの極上フィーリングの入力デバイスを継承している。流行りの機能を全搭載して2in1としてスキが見当たらない。しつこいようだがちょっとお高めではあるものの、妥協を許さない仕事の道具を求めている方に自信を持ってすすめられる1台だ。