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富士通、手のひら静脈など法人向け生体認証ソリューション提供開始
2019年11月18日 18:27
富士通は、認証ソフトウェア製品「FUJITSU Security Solution AuthConductor V2」を18日より発売、12月初旬より提供を開始する。PC 100台に手のひら静脈認証のPCログオン機能を提供した場合の税別価格は320万円(サーバー/クライアント機器/SE費除く)。
企業内の認証方式を手のひら静脈認証で統一でき、利便性を高めたオフィス環境の構築が可能。PCログオンに関しては手のひら静脈認証、顔認証、指紋認証、マイナンバーカードにも対応するICカード認証から認証方式を選択でき、小規模利用から数万人の大規模利用まで対応する。
2020年度内にグローバルでの展開を目指すとしており、関連ハードウェアやSIを含む販売目標は今後3年間で150億円とする。
富士通株式会社 パームソリューション統括部 シニアマネージャーの森樹久氏は、記憶(パスワード)やモノ(カード)に頼る従来の認証方式と異なり、生体認証は忘れる/紛失するといったことがないとしつつ、生体認証のなかでも顔/指紋/虹彩/静脈と複数の認証それぞれで適した利用シーン・用途があると指摘。
手のひらの静脈パターンを読み取って識別する同社の独自技術「PalmSecure」は、そのほかの生体認証と比べて偽造が難しく経年劣化もしない点、認証制度が高い点、誰でも使えて非接触のため衛生的であるなどの利点を挙げ、とくに高いセキュリティが要求される用途に最適とアピールした。
今回発表されたAuthConductor V2は、PalmSecureを含む複数の認証方式に対応した法人向けソリューションとなる。同社ソフトウェア事業本部生体認証事業部 ビジネス企画部 マネージャーの森本陽介氏は、従来提供していた本人認証基盤のAuthConductor Server V1、認証ソリューションのSMARTACCESS/Secure Login Box、ログオンソフトPalmSecure LOGONDIRECTORを統合することで、多様化するニーズに柔軟に対応できる製品として開発したと説明。
追加された顔認証は富士通研究所のAI認証技術を用いており、PC搭載の既存のWebカメラで利用できるのが特徴。ICカード認証はFeliCaのほかTypeB規格に対応し、マイナンバーカードによる認証も可能となっている。
製品ラインナップは端末単位のBasic Plusから決済処理などを想定した数十万人規模のEnterprise Extended Editionまでを用意する。