【連載】子供とPC 第4回

子供がパソコンで遊んでばかり? いえいえ、それも「学び」です

キーワードは「習うより慣れろ」へ

子供にはパソコンで勉強してもらいたいというのが親心ではありますが……

ここにひとつのアンケート結果があります。これはウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアムが学力とパソコン所有の関連性を把握することを目的に、中学生~大学生の子供を持つ30歳~59歳の親、1,548人を対象に子供のパソコンの利用実態を調査したものです。中でも注目したいのは「お子さんにパソコンを与えた理由は何ですか?」というアンケート結果です。

上位は「自宅での学習に役立ててもらうため」「学校での勉強のサポートとするため」「子供の将来のため」「ITに強くなってもらうため」など、親の私たちから見れば「うんうん!」とうなずく理由が挙がっています。

出典:WDLC My First PCより

でも実際にパソコンを子供に買い与えるとどうでしょう? 必ずしも、勉強してくれるとは限りません。場合によっては、動画サイトばかり見ていたり、芸能情報ばかり見て芸能レポーターばりの解説をしてくれたり、無償ゲームをダウンロードして遊んでいたり。IT時代になっても「親の心、子知らず」なんです。

私たちは昔、テレビばかり見ていて声高々と怒る両親の「少しは勉強しないさい!」という声をよく耳にしました。パソコンでさっぱり勉強しない自分の子供にも、同じことを言ってしまいがちではないでしょうか。

でもちょっと待ってください! のどまで出かかった「勉強しなさい!」の言葉を飲み込んで、少しは大目に見てあげてください

なぜなら、パソコンは調べ物も、学習も、創作も、なんでもできる多彩な「ツール」なのです。そのツールを使いこなすためには、勉強うんぬんの前にツールに慣れなければ使えません。工作や調理をする刃物と同じで、まずどうやって持つとうまく使え、力の入れ加減、体のポジション、もう片方の手の添え方など、覚えなければなりません。そして危険性も学びます。「習うより慣れろ」で、まず子供にツールを自由に使わせてあげる、そんな心構えが両親に必要です。

やがて子供はパソコンを使い慣れ、自然と勉強の約に立つ使い方をしたり、率先してパソコンで勉強するようになるでしょう。

遊びから使い方を学ぶことでパソコンの活用法を見出せる

「マンガばっかり読んで本は読まない」という嘆きもたぶん両親にとって定番ですが、子供にとっては学びも遊びも表裏一体です。マンガは×、小説は○、じゃあ挿絵がたくさん入ったライトノベルは? おそらく答えはマチマチです。

わが家の3人娘は、小さな頃は月刊の少女マンガに加えて、週刊の少年マンガをむさぼり読む子供たちでした。でも「マンガにも得られることがたくさんあるから、どんどん読みなさい」というのが我が家の方針だったのです。文字ばかりの本で得る知識だけが学ぶものではなく、ストーリーに組み込まれている心情やドラマそのものだって、疑似体験することで自分の経験として身につけ大きくなれるのです。マンガに育てられた現在大学生の娘2人は、学校の分厚い難しい本を苦にもせず読んでいますし、何百ページとある小説を嬉々として読んでいます。二人とも大きくなるうちに、知識や楽しさを本から得るために文字を読むことが苦にならなくなっていたのです。もちろんマンガにもアルバイトのお金をつぎ込んで、相当買っているようですが(笑)。

パソコンもまったく同じです。動画ばかり見ている、芸能サイトばかり見ていると、遊んでいるようにしか見えませんが、パソコンでアレコレしたいという欲がでると、いろいろなソフトを駆使したり、ネット上の情報を調べて問題を解決しようとします

ひとえにパソコンといっても、できることはたくさんあります。インターネットで調べものをする簡単なものから、ワープロや表計算ソフトを使って資料をまとめたり、自分で撮った動画や写真を編集したり、中には自分でプログラムを組んでゲームを作ったりという場合もあるでしょう。

もちろん簡単なものから難しいものまで様々ですし、簡単なものでも様々に応用が効きます。そういう意味では、もっとも重要なのはWebブラウジングでしょう。例えばOSに標準添付されているWebブラウザーの使い方さえ覚えれば、ニュースで情報収集したり、検索エンジンで調べ物をしたり、動画サイトを閲覧したりと一気に可能性が広がりますし、画像編集やプログラミングなどに興味を持った場合も、そのとっかかりを自分で調べることができるようになります。自分で学びの機会を広げられるのです

パソコンを好きなことに使う、それ自体が学びにつながっていきます

また私たちが子供の頃に、公園や学校で遊びを通して「危ないこと」「痛いこと」「悲しいこと」といった学びを得ました。今の子供たちのネット社会にも適応できるでしょう。「やってはいけない」ことを親が少し教えるだけで、子供は自ら「危ないこと」や「痛いこと」を学んでくれるはずです。「人の振り見て」ではありませんが、小さいうちから「こういうことをするとダメなんだな」という他の人の事例を目にすることで、知らないうちに危険に足を踏み入れていたということも減るでしょう。

こうして遊びから学んだ知識は、「パソコンはこうして使う」とマニュアルどおりに勉強するより、より深く身につきます。そして大きくなると、「パソコンをこう使えば便利になるんじゃないか?」ということが、自然に分かってくるのです。深く身についた知識は、汎用性や応用が利くのです。

1画面の表示量が多いパソコンは調べ物がしやすい

今の小学生は、インターネットで調べものをする授業があります。ときには宿題が出るほどです。我が家の3人の娘たちも通ってきた道で、「ここの画像をプリントアウトして欲しい」なんて、よくお願いされていました。

ほとんどの子供たちは、小学生にもなればスマートフォンを使いこなしているでしょう。なのでスマートフォンを使ってインターネットで調べものをしてもいいかもしれません。一方、学校の授業ではパソコンを使います。スマートフォンは使い慣れていても、パソコンになるとちょっと勝手が違うので、学校の予習を自宅でするとなると、やはりパソコンがお勧めですし、「調べ物」という観点では、やはりパソコンの使いやすさは群を抜いています。

ポイントは、1画面に表示できる情報量とレイアウトです。スマートフォンは1画面の情報量が少なく、どんな機種でも見られるように、レイアウトを制限することで互換性を保っています。一度に閲覧できるのはひとつのページだけで、複数のページを並行して閲覧するのには向きません。スマートフォンのWebブラウザは勉強向けというより、ニュース記事などの一連の流れがある文章を読むのに適しています。

かたやパソコンは、1画面に表示される情報が多くなっています。Webブラウザーで様々なページを一度に開いて並べておくことができるので、さまざまな情報を拾い読みしたり、比較対照したりと調べもの学習に向いています

何かを「調べる」ことで様々なことに興味を持て、情報の整理や編集力が身につきやすいパソコンは、子供の可能性を広げる上では非常に有用だといえるでしょう。

一画面にたくさんのウィンドウをいっぺんに開けるのはマルチタスクなPCならではです

ちょっと悩む日本語入力

ちなみに、ご両親がよく困っていることで耳にするのは、キーボードを「かな」で打つか、「ローマ字」で打つか? です。ローマ字入力はキーボードでの日本語入力としては一般的ですが、小学校低学年の子供だとまだローマ字をならっていない場合があります。我が家でも最初は悩みましたが、結局かな入力で教えました。

かな入力の利点として、慣れてしまえばローマ字入力より入力が早くなることが挙げられます。うちには20歳と18歳、そして14歳の娘がいますが、どの子も小学生時代はかな入力でした。

将来どちらで日本語入力するかは、本人たちに選ばせればいいでしょう。うちの場合は、上のお姉ちゃん二人は、今はすっかりローマ字入力で、大学のレポートをバリバリ書いています。一番下の中学生は、かなとローマ字入力をちゃんぽんで使っているようです。

ただ、Windows 10 を搭載したPCは、タッチパネル搭載のものであればスマートフォンでおなじみのフリック入力をサポートしていますし、手書き文字認識での入力も可能になっています。もしかしたら、これからは「ローマ字入力か、かな入力か」という悩みは過去のものになるのかもしれません。

Windows 10 では手書き入力も可能。かな交じりでもOKなので、書けない漢字でも変換できます

パソコンは鉄棒や鬼ごっこと一緒、早いうちから「遊びながら学ぶ」

中学、高校と勉強を重ねるごとに、パソコンを利用する頻度が高くなります。習うより慣れろのパソコンは、小さなうちから慣れておくに越したことはありません。「あと数年ある」と考えるか「あと数年しかない」と考えるかは、子供の成長の早さで考えてあげましょう。

子供に専用のパソコンを与えてよいものか?を悩んでいる多くの皆さんにお伝えしたいのは、早いうちから自分自身のパソコンに触れさせた方がいいということです

しっかり読み書きができるようになった小学校2、3年生から使わせてもいいでしょう。またスマートフォン→PCというようなステップアップをする必要もなく、いずれ使わざるを得なくなるパソコンをいきなり使っても、子供の柔軟な頭はそれを受け入れます。

はじめは寝る間も惜しんで、パソコンで遊ぶことに熱中するこどもですが、その遊びの中からいろいろなことを学ぶので、「遊びも学び」と寛大な気持ちで子供を見守ってあげてください。

WDLC(Windows Digital Lifestyle Consortium)では、お子様へのパソコン訴求を強化するための長期的活動を行っています。詳しくは「My First PC」をご覧ください。WDLCが推奨する Windows 10 PCの一覧もページ末尾に紹介しています。

Windows 10 PC は多彩な「学び」を得られる場を提供します

パソコンで子どもたちの「学び」が変わる
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イオンモール幕張新都心 1階「グランドコート」

開催期間:2016年12月27日(火)~30日(金)
開催時間:11:00~19:00

イベント内容

・楽しもう Office でつくろう!「2017年度 カレンダー」
・パソコンで学ぼう! 知育アプリでドリルやパズルに挑戦
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・子供の安全を守る「ファミリー機能」体験
など・・・