トピック
2025年は企業向けノートPCの選びの基準が変わる年と言えるのはなぜか?
- 提供:
- インテル株式会社
2025年3月24日 06:30
2025年は、Windows PCにとって大きな節目の年だ。それは、長年使い続けられてきたWindows 10のサポートが10月14日に終了するからだ。それ以降、Windows 10にはセキュリティアップデートやサポートが提供されず、そのまま使い続けるのはセキュリティリスクが大きく高まり、非常に危険となる。
Windows 10 PCの中にはWindows 11のハードウェア要件を満たさない製品も多く、Windows 11 PCへの買い換えを検討している企業もあるだろう。あるいは、コロナ禍でテレワーク対応のために導入したWindows 11 PCも古くなり、入れ替え時期にさしかかりつつある。また、生成AIへの注目度の高まりにより、業務効率を高めるために生成AIを活用しようとする企業も増えている。では、どういったPCに買い換えれば業務効率を最大化できるのだろうか?
本稿では、今後数年先を見据え、現時点で企業にとって最適なPCの選び方について解説していく。
企業が選ぶPCは「Intel vPro プラットフォーム」対応であるべき理由
企業がPCを選ぶ場合、その要素は多岐に渡る。性能や仕様、コストなどは基本的な選択要素だが、企業が特に重視すべき部分がセキュリティだ。
近年、企業をターゲットとしたさまざまな攻撃が顕著化し、マルウェア感染による情報流出やランサムウェアによる被害も年々増加している。そういった攻撃を受けた場合、業務停止による生産性や売上の低下、復旧や補償費用の発生といった金銭的損失だけでなく、社会的信用や企業価値の失墜にもつながるため、これらの攻撃への対策は企業にとって必須となっている。これは官公庁や大企業だけの問題ではなく、中小企業にとっても対岸の火事ではない。
また、社内PCをどう管理するかという点も重要な部分だ。特に拠点が複数あり、それぞれの拠点でPCを使っているという場合には、各PCでWindows Updateを含むセキュリティ対策を実施したり、何らかのトラブル発生時のサポートなど、非常に手間がかかってしまう。
つまり、セキュリティ対策は必須なのだが、手間やコスト、人員が必要となってくる。
しかし、そういったセキュリティリスクを低減するとともに、高度な管理機能により情シス担当者の手間を減らしてくれるという、それだけ聞くと先の説明と矛盾するようなPCが存在する。それが、「Intel vProプラットフォーム」準拠のPCだ。
Intel vProプラットフォームは、インテルが提供するビジネスPC向けの統合プラットフォームで、高度なセキュリティ機能や管理機能などを備える。もう少し具体的に説明すると、業務を効率良くこなせる優れた「パフォーマンス」、OSより下層まで保護する高度な「セキュリティ」、電源が落ちているPCも含めて遠隔で制御・管理できる「メンテナンス機能」、仕事を止めることのない「安定性」の4つの柱に関して、高い機能性や水準を満たした認定となる。
つまり、Intel vProプラットフォーム対応PCであれば、企業がPCに求める要素の大部分を高レベルで備えていることが約束されているわけだ。具体的な機能については、以下の関連記事を参照いただきたい。
ただ、中小企業からすると、「それは大企業にとってのものじゃないの?」と思うかもしれない。しかし実際には、中小企業に対してもIntel vProプラットフォームは大きな価値を発揮する。
広島県の水産加工会社である株式会社カタオカ(従業員数184名)での採用事例を紹介しよう。
カタオカは本社事務所に加えて、複数の工場や倉庫、大阪府にも工場を構えているが、それら拠点で利用されるPCの管理を1名のスタッフが担当している。以前は、どこかの拠点でトラブルが発生するとそのスタッフが現地に赴いて対応しており、トラブル解決までに時間がかかり、業務に支障が出ていたという。
特に工場でトラブルが発生するとラインが停止し、生産減につながることもあり、それによる損失は中小企業にとってまさに死活問題となっていた。
しかし、Intel vProプラットフォーム対応PCを導入したことで、担当者は自分のデスクからリモートでPCのトラブル対応やセキュリティアップデートなどの管理が行なえ、工場のライン停止時間を短縮し、業務への影響を最小限に抑えられるようになったという。
合わせて、他の業務と兼務することの多い中小企業のIT担当者の負担を軽減し、業務効率を高められることにもなった。専任のIT担当者を確保できない、あるいは兼務の担当者しかいないといった中小企業でIntel vProプラットフォームが威力を発揮したケースだ。
また、Intel vProプラットフォーム対応PCを簡単に活用できるサービスを提供する企業もある。
その1つがNSW株式会社で、インテルが無償配布しているIntel vProプラットフォーム対応PCをリモート管理するためのサーバーソフトウェア「Intel EMA」によるリモート管理環境を構築サービスを提供している。こういったサービスを活用すれば、専門知識のあるIT担当者がいない中小企業でも簡単にIntel vProプラットフォームを活用できる。
数年後ではもう遅い!?今後の企業成長に欠かせないAI PC
そして今、企業が導入するPCとして、Intel vProプラットフォームと同じくらい重要な要素が、AI対応だ。ここ数年、生成AIは大きな進化を遂げている。企業からも、業務の効率を大きく高める可能性を秘めていることから、大いに注目されている。
ただ、企業が生成AIを活用する場合には、セキュリティリスクも考慮する必要がある。生成AIを活用したことが原因で企業の情報が流出してしまう、といったことは絶対に避けなければならない。そのため、クラウドベースの生成AIの利用を禁止している企業もある。セキュリティのため致し方ないが、生産性向上の機会損失でもある。
そういった中、2023年に登場した「AI PC」が、企業での注目度を高めている。AI PCとは、AIタスクに特化したNPU(Nural Processing Unit)を内蔵することで、AIをローカルで効率的に処理できるPCのこと。インテル株式会社執行役員マーケティング本部長の上野晶子氏が、「2025年にはワールドワイドで発売されるPCのうちAI PCが41%を占めると予想される」と述べるように、AI PCは登場から3年弱で大きく成長している。
AI PC向けCPUとしてインテルが展開しているのがインテルCore Ultraプロセッサーだ。最新のインテルCore Ultraプロセッサー(シリーズ2)では、48~40TOPS(1秒間に48~40兆回のAI処理を実行可能)のAI処理が実行できるNPUを内蔵しており、Microsoftが定めるAI PCの規格であるCopilot+ PCに準拠。つまり、最新のAI機能をローカル処理できるということだ。
Windows 11ではAIアシスタントのCopilotが搭載され、インテルCore Ultraプロセッサー(シリーズ2)搭載PCなら、Copilot+ PC向けのAI機能をNPUによるローカル処理で高速かつセキュアに利用できる。
この1月にはインテルCore Ultraプロセッサー(シリーズ 2)でIntel vProプラットフォームに対応するVシリーズも追加され、企業向けノートPCでもAIを活用する布陣が整ったと言える。
実際、ビジネス向けアプリでもAI対応が進んでいる。2024年にAIアプリは300種類を超え、NPUを活用するアプリも続々登場している。たとえば、株式会社アクセルが提供する業務効率化ソフト「ailia DX insight」は、ローカル大規模言語モデルを利用し、文章作成やデータ分析などのAI処理をローカルで行なえる。
トレンドマイクロのセキュリティ対策ソフト「ウイルスバスター トータルセキュリティ」は、インテルCore Ultraプロセッサー内蔵NPUを利用したローカルAI処理による詐欺メール対策機能を提供している。
これらにとどまらず、今後は業務で利用するアプリの大多数がAI機能に対応し、NPUを活用したローカルでのAI処理を活用するシーンがすぐ目の前に来ている。だからこそ、今PCを選ぶならローカルAI処理への対応は必須と言える。
続々登場中のインテルCore Ultraプロセッサー+Intel vProプラットフォーム対応PC
最新のWindows OSはWindows 11だが、特に中小企業では、互換性や予算などの問題から、まだ古いWindows 10 PCを使っているところもあるだろう。しかし、来る2025年10月14日にはWindows 10がサポート終了(EOS)を迎えてしまう。サポートが終了すると、セキュリティパッチも原則として提供されなくなるため、新たな脆弱性が発覚すると、利用者は大きな脅威にさらされることとなる。
と言うことで、10月までには古いPCをリプレースしようと考える企業も少なくないと思われるが、ここまで紹介してきたように、そういう企業にとって最適なPCは、Intel vProプラットフォーム対応、かつNPU内蔵のインテルCore Ultraプロセッサー搭載のPCとなる。
その中でも特にインテルCore Ultraプロセッサー(シリーズ2)搭載PCは、インテル上野氏が「今この世の中にあるPCの中で最も優れたものであるとともに、PCとして当然備えている必要のある省電力や互換性、生産性も備えている」と表現するように、最強の法人向けAI PCだ。
前述の通り、Copilot+ PC準拠となる48~40TOPSのNPUを内蔵し、より優れたローカルAI処理能力が備わっているため、今後数年内に増加ると予想される企業内でのローカルAI処理にも余裕で対応できる。同時に、インテルCPUの中でもハイエンドに位置していることもあって、トータルの性能面でも群を抜いており、作業効率を大きく高められる。古いWindows 10 PCと比較すると、レスポンスの明らかな速さなどを体感できる。
それにとどまらず、優れた省電力性による長時間バッテリ駆動が可能な点や、互換性なども大きな特徴で、安心かつ快適に業務を遂行できる。
その上で、Intel vProプラットフォーム特有の優れたセキュリティ性や高度な管理機能も備えている。これからAI処理を広く活用していきたいと考える企業はもちろん、作業効率を高める高性能なPCを導入したい、セキュリティ性やメンテナンス性に優れるPCで業務の省力化や構造改革を実現したい、と考える企業が今導入すべきPCとして最適な存在と言える。
先日開催されたインテル主催のイベントでは、インテルCore Ultraプロセッサー(シリーズ 2) Vシリーズ搭載PCとして、dynabookの「dynabook X94/NY」やデル・テクノロジーズの「Dell Pro 13 Premium」などが展示されていた。
dynabook X94/NYは、モバイルノートPCとしては大きめの14型ディスプレイを搭載しながらも、1kgを切る軽さを実現。また、ユーザーが簡単に交換できるセルフ交換バッテリを採用することで、長期間の利用でバッテリが消耗してもメンテナンス時のダウンタイムをほぼなくし、業務を止めることがない点も大きな特徴だ。
最上位スペックでは、インテルCore Ultra 7 268V、メモリ32GB、1,920×1,200ドット表示対応14型非光沢液晶、SSD 1TBを搭載。ノートPCの放熱技術やシミュレーションに基づく筐体設計技術などを駆使した独自技術「エンパワーテクノロジー」により、CPUの性能を最大限に引き出せるという。
インターフェイスとしては、Wi-Fi 7、Bluetooth V5.4、Gigabit Ethernet、顔認証対応500万画素Webカメラ、microSDカードスロット、HDMI、USB 3.2 Gen 1、Thunderbolt 4 2基、音声入出力、指紋認証などを装備。ネットワーク周りは最新かつ高速な規格を採用し、2種類の生体認証で使い勝手とセキュリティを両立させている。
Dell Pro 13 Premiumも、Dell Proシリーズとして最軽量となる最小重量1.07kgの軽さを実現。インテルCore Ultra プロセッサー(シリーズ2)搭載によるAI処理を含めた優れたパフォーマンスと長時間駆動を両立し、場所を問わず快適に業務を遂行できるのが特徴だ。
最上位スペックでは、インテルCore Ultra 7 268V、メモリ32GB、2,560×1,600ドット表示対応非光沢液晶、SSD 2TBを搭載。本体にはプレミアムな再生マグネシウムを90%使用し、ビジネス向けでありながらデザイン性もしっかりと追求しつつ、MIL-STD準拠の堅牢性を確保。また、最大20.8時間というバッテリ駆動時間も大きな特徴だ。
インターフェイスとしては、Wi-Fi 7、Bluetooth V5.4、5GワイヤレスWAN、顔認証対応800万画素カメラ、HDMI、USB 3.2 Gen 1、Thunderbolt 4 2基、指紋認証などを装備。こちらもネットワーク周りは最新かつ高速な規格を採用し、2種類の生体認証で使い勝手とセキュリティを両立させている。
なお、僚誌INTERNET Watchは、企業向けPCの導入や管理を支援する情報を集めた「PC匠道場」を展開している。Intel vProプラットフォーム対応PCの最新情報や、企業のIntel vProプラットフォーム活用事例、PCの管理・運用に役立つTipsなどを紹介しているので、そちらもぜひ参考にしてもらいたい。
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