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メモリ32GBで価格もグッド!今買うべきお手軽モバイルノート

~編集部おすすめの「MSI Prestige 13 A13M」

MSI Prestige 13 A13M(型番 : Prestige-13-A13M-5009JP)。現在MSIの新生活応援キャンペーンにより、実売17万円前後で販売されている

 ビジネス向けノートPCの標準的なメモリ容量は数年前まで8GBから16GBが主流だった。オフィス系のアプリを使うには十分な容量だったのが大きな理由だろう。

 しかし、最近ではスマホによる高精細な画像や動画の撮影が当たり前になり、ファイルサイズの大きい画像や動画の編集を行なう機会が増えたこと、Web会議をしながら資料を開いたり、調べ物をするなどメモリ要求が高めのアプリを複数同時に使うことが珍しくなくなり、メモリ容量の重要性が高まっている。そのため、 今からPCを買うなら将来を見据えてメモリ容量は32GBを選ぶ時代だ。

 そこで、 メモリを標準で32GB搭載しながらも実売17万円前後の価格、ビジネス用途で十分な性能、長時間のバッテリ駆動、1kgを切る圧倒的軽さを実現している「MSI Prestige 13 A13M」を用いて、メモリ16GBと32GBの差を実際に検証してみた。

 今使っているPCの買い替えを考えていたり、新社会人や大学新入生となる人など、春からの新生活で長く使える相棒を求めているなら、ぜひとも参考にしてほしい。

※リンク先の製品ページでは名前に「Evo」が入っていますが、本製品はEvoなしのモデルです

メモリ16GBではアプリ複数起動でモタつきが起きることも

メモリ32GBのモバイルノート
Prestige 13 A13Mは13.3型サイズで、1kgを切るモバイルノート。32GBと潤沢なメモリを搭載している

  メモリが16GBで足りなくなるのは、どのような状況なのか?そして足りない場合はどんなデメリットが発生するのか?

 それは、ビジネス用途で言えば複数アプリの起動状況だろう。たとえば、メモリを32GB搭載したデスクトップPCでEdgeブラウザで25個のタブを開き、ZoomでWeb会議をしながら、PowerPointとPhotoshopを起動したところメモリのコミット済みは25.5GBに到達した。

 なお、同じ状況でメモリを16GBに減らすと使用量は23.7GBと当然同じような容量になる。使用量が16GB以上でも動くのは、ストレージ(SSD)の一部をメインメモリとして動作させる「仮想メモリ」機能があるためだ。

  しかし、仮想メモリは実際のメモリよりも速度がかなり遅くなるため、動作に“モタつき”が起きることになる。処理自体が止まるわけではないが、アプリの起動やフォルダの表示など、多くの処理が遅くなるわけだ。

複数アプリを使うとメモリを大量に消費する
標準ブラウザのEdgeで25個のタブを開き、ZoomでWeb会議をしながら、PowerPointとPhotoshopを起動でメモリのコミット済みは25.5GBに達した。16GBメモリでは不足と言える

 この複数アプリを起動した状態で、それぞれ32GBと16GBでPCの基本性能を測定するベンチマーク「PCMark 10」を実行してみた。メモリが16GBでは全体のスコアとして約3.7%の低下だが、アプリの起動を測定するApp Start-up Scoreは約19.2%も下がっている。メモリ不足が原因でアプリ起動に影響が出ていると見てよいだろう。16GBでも作業は行なえるが、32GBあればより快適な状態を維持できるのが大きなメリットだ。

32GBと16GBで性能差が……
上がメモリ32GBでのPCMark 10の結果、下が16GBでの結果。16GBだと全体的にスコアが低下するが特にアプリ起動のApp Start-up Scoreが下がっている
【検証環境】

CPU : Core i5-14500(14コア20スレッド)
マザーボード : Intel Z790搭載製品
メモリ : Micron Crucial DDR5 Pro CP2K16G56C46U5
システムSSD : WD BLACK SN850 NVMe WDS200T1X0E-00AFY0
OS : Windows 11 Pro(23H2)
※テストは16GB×2枚、16GB×1枚で実行。どちらもシングルチャンネル動作にしている

 このほか、ローカルでLLM(大規模言語モデル)を試しに動かしてみたい、という場合にメモリ32GB以上が求められることが多い。LLMでは、メモリに大量のデータ読み込みが必要になるためだ。今後、ちょっとローカルでのAI処理を試したい、学びたいとなった場合にもメモリが32GBあると安心と言える。

32GB標準搭載のおすすめノートPC「Prestige 13 A13M」

 冒頭で触れた通り、メモリを標準で32GB搭載するビジネス向けのノートPCとしておすすめしたいのがMSIの「Prestige 13 A13M」だ。

13.3型ながらWUXGAと高解像度
ディスプレイは13.3型と携帯性と実用性のバランスが取れたサイズを採用している。解像度はWUXGA(1,920×1,200ドット)

  Prestige 13 A13Mはメモリ容量だけでなく、約990gという圧倒的な軽さ、16.9mmという薄さ、13.3型と見やすさと携帯性のバランスがよい画面サイズ、さらに公称で最大21時間(JEITA 2.0)という長時間のバッテリ駆動も実現している。

持ち運びしやすいデザイン
本体カラーに落ち着いたステラグレイを採用し、シンプルなデザインなので場所を問わず使いやすい
筆者による実測で973gと公称より軽かった。筐体の材質にマグネシウム合金を採用することで軽量化を実現している
片手で持てるほど軽くてちょうどよいサイズ
実際に片手で軽々と持てる

 アメリカ国防総省の過酷な状況でも使えるように定めた品質基準であるMIL規格の「MIL-STD-810G」に準拠したタフなボディとなっており、安心して持ち運べるのも特徴だ。

さまざまなバッグに収納可能
16.9mmという薄さなのでカバンへとスムーズに入れられるのもメリット

 インターフェイスは左側面にHDMI出力、Thunderbolt 4(USB Type-C) 2基、ヘッドセット端子を搭載。右側面にはUSB 3.2 Gen 1、microSDスロットを用意している。電源用に65WのACアダプタを付属しているが、Thunderbolt 4経由でも充電可能だ。無線LANはWi-Fi 6Eに対応し、Bluetooth 5.2もサポートしている。

インターフェイスは不足なし
左側面にはHDMI出力、Thunderbolt 4 2基、ヘッドセット端子。右側面にはUSB 3.2 Gen 1、microSDスロット

 これに加えて、 100GBのクラウドストレージなどが使えるMicrosoft 365 Basicの1年間使用権と、Word/Excel/PowerPointなどが使えるOffice Home & Business 2024がプリインストールされているのもポイントだ。 これで17万円台はかなりの高コストパフォーマンスと言える。

ACアダプタ付属だがType-C充電もできる
ACアダプタは65W出力でコンパクトなサイズだ

 キーボードは日本語配列で、コンパクトなボディを実現するために矢印キーなど一部キーは小さいものの、ほとんどはフルサイズでスムーズな入力が可能だった。バックライトも内蔵しており、暗い場所でも使いやすい。

標準的なキー配列なので違和感なし
キーボードは日本語配列。バックライト内蔵、タッチパッドのサイズも大きく使い勝手は良好だ

 右上にある電源ボタンは指紋センサーを内蔵しており、指紋認証によるWindowsログインも可能だ。Webカメラによる顔認証も利用できる。タッチパッドは実測で約120×75mmと十分大きいサイズだった。

指紋認証対応&入力しやすいギミック
電源ボタンは指紋センサーを内蔵している
ディスプレイを開くとキーボードが持ち上がり、打ちやすい角度を作るのもポイントだ
Webカメラはプライバシーシャッター付き
ディスプレイ上部には顔認証に対応する207万画素のWebカメラを内蔵。物理的なシャッターも備えている

一般用途でかなり快適な性能

 CPUはIntelの第13世代Coreプロセッサ「Core i7-1355U」を搭載。パフォーマンス重視のPコアを2基、効率重視のEコアを8基備えたハイブリッドアーキテクチャを採用し、合計で10コア12スレッドを備えている。

 Pコアの動作クロックは最大5GHzと高く、シングルスレッド、マルチスレッドどちらを重視するアプリでも良好な性能を発揮できる。これでTDPは15Wと低消費電力なので、長時間のバッテリ駆動を実現しやすいのもポイントだ。

高クロックなので性能は優秀
CPUはPコア2基、Eコア8基で10コア12スレッドの「Core i7-1355U」を搭載。最大クロックは5GHzとノートPCとしては高め

 メモリはLPDDR5が32GB搭載されている。後からの増設はできないが、32GBあれば十分だ。ストレージは512GBのNVMe SSDが採用されており、ビジネス用途なら容量不足になることはないだろう。

高速なSSDを搭載
SSDの速度はシーケンシャルリードで4,974.94MB/s、シーケンシャルライトで2,812.02MB/sと十分高速だ

システムの総合性能

 性能をチェックしていこう。まずはPCの基本的な処理性能を測定する「PCMark 10」から実行する。

総合性能は問題なし
PCMark 10の結果

 PCMark 10は、Web会議/Webブラウザ/アプリ起動の“Essentials”で4,100以上、表計算/文書作成の“Productivity”で4,500以上、写真や映像編集“Digital Content Creation”で3,450以上が快適度の目安だ。

 Prestige 13 A13Mはそれらをすべて上回っており、一般的ビジネス用途なら十分な性能を持っていることが分かる。そういった意味でもコストパフォーマンスが高いのだ。

グラフィックス性能

 続いて、3D性能を見てみよう。「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」でテストを行なった。

3Dは正直厳しい
ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク、フルHD解像度、標準品質(ノートPC)での結果

 CPU内蔵のGPUを使っているだけに3Dゲームを楽しむのはちょっと厳しい。ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマークは「設定変更を推奨」という評価だ。軽めの2Dゲームなら遊べる程度と見ておこう。

バッテリ性能

 次にバッテリ駆動時間をテストしたい。PCMark 10 Battery Profileから実際のオフィス実務作業に近い「Modern Office」を実行した。

半日もバッテリが持つ
PCMark 10 Battery ProfileのModern Office実行結果

 輝度は50%、バッテリが100%から残り3%で14時間40分という駆動時間だった。1kgを切る軽量ボディであることを考えるとなかなか強烈な駆動時間と言える。軽さに加えて、バッテリ駆動時間も重視する人にとってはうれしい部分だろう。

アウトドア派が求めるスペックにもマッチ

 今回、TVや雑誌、ラジオなどで活躍するアウトドア好きの女性モデルとして、菖蒲理乃さんにPrestige 13 A13Mを触っていただき、感想も伺った。

 菖蒲理乃さんは、現在は約10年前に購入したノートPCを使っており、取材の原稿を書いたりするのには問題ないが、スペック不足でZoomでは背景のぼかしが利用できなかったり、画像や動画の編集をするのが難しいのが悩みという。

菖蒲理乃さんがノートPCに求めるのは薄さ、軽さ、バッテリ駆動時間という

 買い換えを検討しているというが、取材で移動も多いため、持ち運びやすい薄さと軽さ、バッテリ駆動時間が長いノートPCを求めているとのこと。それにYouTubeへの投稿を考えているので、動画編集できるスペックも必要だが、Prestige 13 A13Mはその条件をすべて満たしているので実際に欲しくなったという。移動中に原稿を書くこともあって、特に約990gの軽さが気に入ったとのことだった。

約990gという軽さが特に気に入ったようだ

薄くて軽くて頑丈な上に、メモリ32GBで複数の並行作業にも強い

  Prestige 13 A13Mは、17万円台という価格で、薄さ、軽さ、長時間のバッテリ駆動が可能と、モバイルノートとして強力なスペックを持っている。加えてOffice Home & Business 2024がプリインストール、複数アプリの同時利用にも強いメモリ32GBと快適に仕事をこなせる環境が最初から整っているのが魅力だ。

 春からの新生活に合わせて、ノートPCの購入を考えているなら、Prestige 13 A13Mは最推しの1台だ。

[モデル: 菖蒲 理乃(ブース)]