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ありそうでなかったモバイルディスプレイがVAIOから登場。いろんな状況での使い倒し方を伝授!

あのVAIOがモバイルディスプレイ?種も仕掛けもなくノートPCの上に鎮座しているのが「VAIO Vision+ 14」だ!

 “家電おじさん”の筆者はとにかく出張が多い。普段は太陽光発電、ビル配線やエネルギーなどの技術寄りの記事を書いていて、地方の工場にお邪魔しての取材もある。しかも最近はTV番組のキー局を含め、地方局やロケ先に呼ばれて最新家電やら節電術を紹介することもしばしばだ。

 そんな日常なので「今月は1週間も家にいない!」なんてことはざら。そのため、出張先で原稿執筆に勤しむわけだが、そんなときに重宝するのが「モバイルディスプレイ」。ノートPCと合わせてデュアルディスプレイ環境を構築することで、資料表示などのスペースが確保できて良いことずくめだ。

 もちろんすでにモバイルディスプレイで仕事を捗らせている人は多いはず。そんな中、 仕事が究極に捗る最強のモバイルディスプレイがつい最近登場した。それがここで紹介する「VAIO Vision+ 14」。 出張まみれの筆者は、今回コイツとともに仕事に精を出していたが、どんなシチュエーションにもバッチグー(死語)。どれだけ良い感じに使えるのか、いろんな場所で試してみたのでその感じをお見せしたい。超参考になるはずだ!

 ちなみに最近3倍くらい速くなりそうな真っ赤なモバイルノート「VAIO SX14」を自腹購入したので、そっちも合わせて使い心地を語らせてもらおう。

夢の上下配置ができて最強。喫茶店の狭いテーブルもへっちゃら

奥行きがなくても上下デュアルにできる
カウンターテーブルみたいな奥行きが狭いテーブルでもなんのその。VAIO Vision+ 14ならコンパクトに画面を上下配置できる

 いやー、喫茶店でよくありがちなのが、両隣りの席が間隔が詰まっていて、モバイルディスプレイを出そうものなら領土侵犯してしまうとき。ギリ領土内に収まったとしても隣の人との緊張状態は収まらない。ちょっとでもはみ出せば痛烈な舌打ちが飛んでくるなんてことも……。

横置きはスペース確保が難しいことも
もちろん従来の横置きもできるけど、結構スペースを取るのよね

 でもVAIO Vison+ 14なら付属の専用カバーを使って ノートPCの画面の上にモバイルディスプレイを展開できる! まるでドムのジェット・ストリーム・アタックのようだ(2台だけど)。これなら両隣りから嫌な顔をされずにデュアルディスプレイが使えるってわけ。

上下画面はこうしてできている
モバイルディスプレイの下はこんな感じになっています。誰だこのカバーを作った奴は?天才か?

 上下画面にできちゃうこの素敵なカバー。モバイルディスプレイ本体をしっかりと保護できるし、ノートPCとサイズ感や厚みが変わらないので持ち運びしやすい。一石二鳥とはこのことだよ。

カバー兼スタンドが優秀過ぎる
付属カバーに包まれたVAIO Vision+ 14
カバーを開くとVAIO Vision+ 14の金属製キックスタンドが見える
カバーの両側を開けばVAIO Vision+ 14がお目見え
内側はスエード素材で傷が付きにくい

 設置方法も組み立て方もマグネット式で簡単。別パーツを用意したりといった面倒なことは皆無。実によく考えられている。

設置方法は簡単
このカバーはマグネットが付いていて、特定部位を折りたたむことで磁石固定のスタンド代わりになる。後はスタンド化したカバーに本体を差し込むだけ
使っているところを後ろから見るとこんな感じ。変形カッコイイ!

プレゼン/商談は上下配置で成功率アップ!ってディレクターが言ってた

 オンラインでのプレゼンや商談、そしてTV中継に出る場合(普通は出ないだろうけど……)は、上下に2台ディスプレイを活用すると成功率がアップする!というテクニックを教えておきたい。

資料を上に置けば目線が合いやすい
上下配置のデュアルディスプレイなら目線が下がりにくくて自信あり気に見える

 たとえば、ノートPCだけでプレゼンすると、どうしても画面に表示している台本や資料を見てしまうので、Webカメラから視線が下がり、下向き加減で自信がなさそうな印象に……。 そこで、プレゼン資料や台本を上に配置したモバイルディスプレイ側に置こう。これで自分の視線がカメラ目線になるので「俺に任せろ!」的な自信満々のプレゼンができるのだ。

 また、プレゼン資料や台本がない場合は、Web会議アプリを両ディスプレイの境目あたりに表示させる。一般的なサラリーマンは相手の目を見て答えるように訓練されているので(笑)、自然にカメラ目線でしゃべれるようになる。これらはTVのディレクターから聞いた話の丸パクリだが、やってみると印象が全然違うので実践してみてほしい。

“縦画面”もできてますます神!PDF資料の閲覧や文章書きで超便利

縦置きにも対応可能
これがVAIO Vision+ 14の縦置きスタイル

 おそらく皆さんの多くはモバイルディスプレイを通常の横置きで使っていることでしょう。たとえ閲覧するPDFが縦表示のフォーマットでも、横画面のままで数度スクロールさせて下のページまで見ようとするって感じ。そんな人はぜひ縦置きを試してみてほしい。

 縦置きできるモバイルディスプレイは限られるが、 VAIO Vision+ 14なら付属のカバー兼スタンドを使うことで縦置きが可能になる。 これ、実はマニュアルには記載されていない裏技だけど、全然問題なく使えるから活用すべし!これで縦画面派の溜飲も下がるというものだ。

カバーは簡単に縦置きにできる
正攻法ではないらしく、マニュアルには載っていないがカバーの折り返し方を変えることで縦置き可能に。写真のように後ろのスタンド部分をカバーの隙間に差し込めばいい

 ちなみに、縦型ディスプレイは中毒性が高い!なぜなら縦レイアウトの物は縦型画面に映したほうが情報量が多く、全体の見通しが効くから。たとえばマンガやPDFなどは「ページ」という概念の上で読みやすく作っているので、1画面で全体が表示されたほうが圧倒的に便利なのだ。

 しかもVAIO Vision+ 14は、よく考えられていて1,920×1,200ピクセルで「紙のアスペクト(縦横)比」に近い16:10。一般的なディスプレイは1,920×1,080ピクセルなので、印刷物を表示するには縦にしたときに横幅が狭すぎる。

いつでもどこでも縦置き
楽屋で弁当をつまみながら縦置きで使用するの図

 筆者はここ数年、ヤングキングアワーズで連載中の「宇宙人ムームー」という家電漫画の技術監修をしている。だからマンガのラフや仕上がりを確認したり、最終ページのコラムを執筆したりするのに縦型ディスプレイが欠かせなくなっている。VAIO Vision+ 14があれば、外でも縦置きができるのでいいこと尽くめである。

さすがに新幹線の小さなテーブルにはVAIO Vision+ 14を設置できなかった。もしも窓の物置が広いならそこに置ける
筆者がよく泊まる低価格ビジネスホテル。サブディスプレイと部屋のTVに画面を映して使っている
春日大社横の奈良公園での一コマ
奈良公園には、1カ所だけテーブル付き席があり、ほかは後ろに映っているようなベンチだけ

そもそも「VAIO Vision+ 14」ってどんなモバイルディスプレイ?

見た目はとてもシンプル
前面にはVAIOのロゴも入っておらず、ノイズレスなデザインになっている

 使用感を伝えるシチュエーションの紹介が先行してしまったが、ここまで読んでVAIO Vision+ 14について興味を持った方のために、そのスペックなどを説明しておきたい。

 VAIO Vision+ 14は、VAIOが今年の7月に発売したばかりのモバイルディスプレイで、価格は5万4,800円。ちょっと高いと感じる人もいるかもしれないが、 キモとなるカバー兼スタンドが唯一無二であるほか、モバイルディスプレイ単体の質量が約325gと非常に軽く、14.0型ワイド以上のモバイルディスプレイでは世界最軽量※だったりもするのだ。

※14.0型ワイド以上のモバイルディスプレイにおいて。2024年6月14日時点 ステラアソシエ調べ。

軽くて薄いので持ち運びがラク
300g台前半なので、手に持ったときにそのあまりの軽さにビビる
横から見ると非常に薄い

 インターフェイスはUSB Type-Cのみと非常にシンプルで、USB PDかつDisplayPort Alt Mode対応のノートPCと使用することが前提の潔い設計。でもType-Cが2基あるので「USB PDパススルー充電」ができるのが便利。

 どういうことかというと、VAIO Vision+ 14のほうにUSB充電器やモバイルバッテリType-Cケーブルで接続して、さらにノートPCからのType-CケーブルもVAIO Vision+ 14に接続すれば、ノートPCを充電しつつ、画面の表示が行なえる。ケーブルが最小限ですっきりする。

キックスタンドでの位置調整も可能
備え付けのキックスタンドは可動域が広い。軽量化のために肉抜きしてあるのもポイントが高い

 ディスプレイの解像度は1,920×1,200ピクセルと、縦に広い16:10のアスペクト比を採用。前述した通り、資料読みがしやすいのだ。

パススルー充電対応のType-Cが2基
インターフェイスは2基のType-Cで、パススルー充電に対応。どちらのポートを使っても問題なし
本体背面には輝度を調整するためのボタンがある

  モバイルディスプレイと言えば、ノートPCの横において左右配置で使うのが当たり前……だったのはこれまでの話。 VAIO Vision+ 14が登場したことで、上下配置と縦配置を簡単に構築できるようになったのは、いつでもどこでもサブディスプレイを必要としていた人には見逃せない存在では?

 さあ、今すぐVAIO Vision+ 14を導入して、その便利さを体感してもらいたい!

余談 - VAIO 505から27年ぶりにVAIO SX14に輪廻!

筆者が購入した「VAIO SX14」。“VAIOストア限定色”って宣伝文句につられて「ファインレッド」にしてみたが、かなりド派手。ほかとは一線を画した鮮やかさで注目度アップ間違いなし!

 筆者が買った初めてのノートPCは、NECが1989年にリリースしたPC-9801N通称「98(キューハチ)ノート」だった。毎日コイツを持って通勤、会議メモを取っていたが「重すぎてノートじゃねぇ!」と1年経たずに持ち歩かなくなる。

 途中HANDY98やZAURUS、Mobile Gearなどにも浮気したが、結局使えるノートPCに出会ったのは1997年の「VAIO 505」だ。当時は800×600ピクセルの液晶でMMX Pentium 133MHzでメモリ32MBだったが、テキストエディタのMIFESくらいしか使ってなかったのでサクサク快適!PCMCIAカードスロットが付いていたので、PHSを指し込んでISDN経由で出先からメールも読めるすばらしいマシンだった。

筆者が持っている歴代VAIO。左から505V、505EX、505

 そして27年振りに、再びVAIOに戻ってきた!今回購入したのは14.0型ノートの「VAIO SX14」で、スペックはCPUがCore i5-1340P、メモリ16GB、SSD 512GBといった感じ。この構成だと価格は20万円くらい。

 ヘビーに仕事をしていると、メモリがちょっと少なめだが高速SSDなのでスワップしても平気でしょ?という読み。CPUはi7も選べたが、たまにPremiere ProとPhotoshopで作業をする程度なのでi5でも十分。なんたってメインに使うアプリは、27年経ってもこの原稿を書いているMIFESだ。

 そうそう、液晶は老眼なのでフルHD(1,920×1,080ピクセル)にした。4Kも選べたけど、14.0型ワイドの画面に4Kで映すと拡大率200%以上じゃないと字が読めなくなってしまう。タッチパネル式もあるが筆者は使わない派なのでこれは不要。

筆者購入のVAIO SX14と歴代VAIOを並べる。27年ぶりのVAIO復帰は感慨深い

 ちなみに最近まで使っていた他社製のノートPCの重さは1.5kgだったが、VAIO SX14は1kg前後。500g減るだけで相当軽くなった印象だ。ノートPCは片手で持つことが多いので、晩酌のお酒500ml缶3本と2本の違いは大きい。500ml缶1本の違いは、リュックに入れていてもかなり変わるので要注意だ。

 筆者のようにいろんな場所にノートPCを持ち運ぶ使い方だとVAIOみたいな頑丈な製品はまさにうってつけ。どれだけ頑丈かというと、以前の工場見学でそのタフっぷりをしっかりと確認しているので自信を持って選べるってわけ。

 VAIO Vision+ 14と合わせて、VAIOのノートもゲットしようぜ!

家でYouTubeを見ながらだるく仕事している様子