レビュー

「Legion Go」開封の儀。軽くCPU-Zベンチも回してみた

Legion Goのパッケージ

 Lenovoは7日にシンガポール(現地時間)でAPAC地域メディア向けの説明会を開催し、その中で8.8型のディスプレイを搭載したポータブルゲーミングPC「Legion Go」を展示した。詳細スペックや発表会場でのハンズオンの模様は既報の記事をご覧いただきたいが、ここでは提供を受けたサンプルの開封の儀、ならびに軽くテストを回してみた結果をお伝えしたい。

シンプルなパッケージだがキャリングケース付属がGood

 Legion Goのパッケージはかなり簡素なものとなっており、ほとんどのマザーボードのパッケージと同じく上に開くタイプ。本体のほかに付属品はキャリングケース、ACアダプタ、右コントローラをマウスとして使うためのアダプタ、そして保証書の類数枚とシンプルだった。なお、本体は最初からキャリングケースに収納されている。

 キャリングケースが付属しない製品がほとんどであることを考えると、Legion Goはかなり親切だ。仮に価格が競合と比較して高くても、着脱式のコントローラや画面占有率が高い8.8型液晶、そしてこのケースといった付加価値を考えれば十分に納得できるのではないだろうか。

 ちなみにハンズオン編でもお伝えしたが、Legion Goは本体の左右がしぼんでいるため、コントローラを接続すると指を収めるための溝となって、競合製品と比較してホールド感が高いと感じた。

蓋を開けるとキャリングケースを紙の筒が包んでいる
キャリングケース
キャリングケースのファスナーもLegionのロゴ入りのこだわりよう
キャリングケースを開けたところ。本体はビニール袋に収まっている
本体を取り出してみた
そのほかの付属品など
ACアダプタは65Wタイプで、ケーブル一体型。プラグは残念ながら折り畳めないが、割合とコンパクトだ
コントローラをマウスにするアダプタ
コントローラ右
コントローラ右の裏側。ホイールなどが用意されている
コントローラ左
コントローラ左の裏側。マクロボタン多数
技適も入っていた
本体上部
背面のLegionロゴ
キックスタンドは大きく安心感がある
電源をつけるとコントローラのジョイスティック周りが光る
小型のタッチパッドでマウスカーソルを動かせる。スライドするとバイブレータも震える仕組み
液晶は2,560×1,600ドット。なお、四隅はわずかに三角形状の非表示領域があるが、おそらく液晶自体は完全なスクエアで、その上の黒塗りフレームで隠していそうな雰囲気だ
コントローラの着脱はラッチを押して解除する仕組み。スライド距離は短くサクッと取り付けられる

ファンは静かなところでもやっぱり静か。TDPはPerformanceで23W

 ハンズオンではTDPの設定がCustom以外実際にどのぐらいのTDPなのか不明だったので、CPU-Zを入れて負荷テストを行なってみた。室温25℃の環境下で走らせてみての結果である。結果から言えばPerformaceは23W、Balanceは15W、Quietは8Wと、結構省電力寄りのアグレッシブな設定だった。

 ちなみにTDP(とクロック)は可変となっており、たとえばPerformanceプリセットは最初32W前後からスタートするが、徐々に消費電力が低下していき、いったん21W半ばまで落ち、最終的には23W前後に落ち着くようだ。この時のCPU-Zのスコアは概ね4,730前後となる。CPUパッケージ温度は71℃前後だ。

 以前の「GPD WIN 4」のレビューでは、Ryzen 7 7840Uでは23Wが消費電力とゲーム性能のベストバランスポイントだった。同じコアをベースとしたRyzen Z1 Extremeでも同様の傾向を示すと考えられ、そういう意味で最終的に23Wに落ち着かせるのは、メーカーのデフォルトセッティングとして決して悪くない選択肢だと言える。

 その一方で「少しでも高い性能が欲しい」のであれば、Customで30Wといった数値を設定しておけば、最終的にそのTDPに落ち着くように設定することもできる。ちなみにこの際のCPU-Zベンチの結果は概ね5,277前後だ。なお同じ30Wの条件下でも、やはり競合よりもファンが静かであると感じた。

サンプルはRyzen Z1 Extremeを搭載していた
メモリは7,500MHz動作品。ちなみにメモリ16GBモデルだが、3.3GBが予約済み。おそらくゲームにおけるビデオメモリ用に大きめに予め確保されていると思われる
Performanceプリセットの例
Customで30Wに設定すれば最低30Wにすることも可能だ