パソコン工房新製品レビュー
これはもはやデスクトップ。Core Ultra 7 255HX搭載ノートが叩き出した驚異のベンチマーク結果
2026年2月6日 10:44
パソコン工房の「SENSE-16WR171-U7-UKSX」は、高性能デスクトップPC級の性能を実現するCore Ultra 7 255HXとGeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUに、DCI-P3カバー率100%の16型WQUXGA(3,840×2,400ドット)液晶パネルを組み合わせたクリエイター向けノートPC。
3DCGや映像制作に好適なSENSE∞ブランドの製品だが、今回はその機能とパフォーマンスを紹介する。
GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUを搭載する16型ノート
SENSE-16WR171-U7-UKSXは、パソコン工房が展開するクリエイター向けPCブランド「SENSE∞」に属する16型ノートPC。
Intelの20コアCPU「Core Ultra 7 255HX」と、12GBの専用VRAMを備える「GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPU」を搭載した高性能モデルで、ディスプレイにはDCI-P3カバー率100%という優れた色再現性を実現したWQUXGA(3,840×2,400ドット)液晶パネルを採用している。
| 【表1】iiyama PC SENSE-16WR171-U7-UKSX | |
|---|---|
| CPU | Core Ultra 7 255HX (8P+12Eコア/20スレッド) |
| dGPU | GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPU (12GB) |
| iGPU | Intel Graphics (CPU内蔵GPU) |
| メモリ | 32GB DDR5 (16GB×2) |
| SSD | 1TB NVMe SSD (PCIe 4.0 x4) |
| ディスプレイ | 16型WQUXGA液晶パネル (3,840×2,400ドット、120Hz、DCI-P3カバー率=100%) |
| 有線LAN | 2.5GbE |
| 無線機能 | Wi-Fi 7、Bluetooth 5 |
| USB | Thunderbolt 4(2基)、USB 3.2 Gen 2 Type-A(2基) |
| Webカメラ | Windows Hello対応Webカメラ(500万画素) |
| そのほかのインターフェイス | ヘッドセット端子、HDMI、microSDカードスロット |
| バッテリ駆動時間 | 動画再生時=4.1時間、アイドル時=4.4時間(JEITA3.0) |
| ACアダプタ | 専用ACアダプタ(230W) |
| OS | Windows 11 Home |
| 本体サイズ/重量 | 約355×274.5×30.6mm/約2.2kg |
本体のカラーリングは落ち着きのあるマットブラックで、天板も中央部にSENSE∞のブランドロゴを小さく配置したシンプルなデザインを採用。筐体サイズは約355×274.5×30.6mm、本体重量は約2.2kgで、モバイルノートほど薄型軽量ではないが、鞄に入れて持ち運ぶのが苦にならない程度のサイズと重量だ。
内蔵バッテリの駆動時間はアイドル時で約4.4時間、動画再生時には約4.1時間(いずれもJEITA3.0準拠)とされており、専用の230W対応ACアダプタが同梱されている。ACアダプタは大出力ながら薄型設計を採用。ケーブル込みの重量は実測で約694gとそれなりに重いが、ノートPC本体とともに鞄に入れて持ち運びやすい形状をしている。
SENSE-16WR171-U7-UKSXは、デジタルシネマ向け広色域規格であるDCI-P3のカバー率100%を実現する優れた色再現性と、アスペクト比16:10の4K解像度であるWQUXGA(3,840×2,400ドット)の超高精細、さらに120Hz駆動にも対応した高性能な16型液晶パネルを採用している。
また、この液晶パネルは工場出荷前にカラーキャリブレーションを実施することで色精度をΔE≦2に調整し、X-Rite Pantone認定を取得。PCにプリインストールされているX-Rite社のユーティリティを使用することで、4つのカラープロファイル(DCI-P3、P3、Not Calibrated、Default)から任意のプロファイルを選択できる。
SENSE-16WR171-U7-UKSXの内蔵ディスプレイは、通常CPUが内蔵するiGPU(Intel Graphics)と接続されており、この場合は120Hz駆動での可変リフレッシュレート機能が利用できる。
内蔵ディスプレイと接続するGPUは、ノートPC本体のユーティリティであるControl CenterのGPUスイッチ機能により、dGPUのGeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUに切り替えることができる。ゲームなどではdGPU接続の方が良いパフォーマンスが得られるが、内蔵ディスプレイで可変リフレッシュレートが利用できなくなるほか、Thunderbolt 4ポートからの映像出力も行なえなくなる点に注意したい。
ディスプレイパネルの上部には、500万画素のWindows Helloに対応Webカメラが配置されている。カメラ上部のスライドスイッチを操作することで、物理的にカメラを無効化するプライバシーシャッターを展開できる。
また、このカメラはWindows 11のプレゼンスセンシング機能に対応しており、ユーザーの離席や着座を検知して画面のオン/オフを行なう省電力機能が利用可能だ。
USBポートなどのインターフェイスは本体両側面と背面に配置されている。左側面にUSB 3.1 Type-A(10Gbps)、ヘッドセット端子。右側面はmicroSDカードスロット、USB 3.1 Type-A(10Gbps)、Thunderbolt 4(40Gbps)×2基、セキュリティロックスロット、背面はHDMI、電源入力、有線LAN(2.5GbE)。
2基のThunderbolt 4ポートはDP Altモードに対応しており、iGPUが有効な場合はIntel Graphics経由での映像出力が可能。また、背面のHDMIポートはdGPUであるGeForce RTX 5070 Ti Laptop GPU直結での映像出力に対応している。
キーボードはテンキー付きの日本語配列で、各キーにはセクション毎の制御に対応したRGB LEDバックライトを搭載。ユーティリティの「Control Center」にてRGB LEDのイルミネーション制御が行なえる。
キーボード右上には電源スイッチが配置されており、パームレスト部にはマルチタッチおよびジェスチャー機能に対応したボタン一体型のタッチパッドを搭載している。
SENSE-16WR171-U7-UKSXのパフォーマンスをチェック
ここからは、SENSE-16WR171-U7-UKSXのパフォーマンスをクリエイティブ系のベンチマークテストなどを使って計測する。
テスト環境は以下の通り。SENSE-16WR171-U7-UKSXはACアダプタに接続し、Control Centerの動作モードを「パフォーマンス」、GPUスイッチを「ディスクリートGPUのみ」に設定している。テスト実行時の室温は約24℃。
| 【表2】テスト環境 | |
|---|---|
| CPU | Core Ultra 7 255HX (8P+12Eコア/20スレッド) |
| 動作モード | パフォーマンス/ディスクリートGPUのみ (Controll Center) |
| CPU動作リミット | PL1=135W、PL2=160W、Tau=96秒、TjMax=105℃ |
| dGPU | GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPU 12GB (PCIe 5.0 x8) |
| dGPUドライバ | Studio Driver 591.74 (32.0.15.9174) |
| メモリ | 32GB DDR5-5600 (16GB×2) |
| システム用SSD | 1TB NVMe SSD (PCIe 4.0 x4) |
| OS | Windows 11 Pro 25H2 (build 26200.7462、VBS有効) |
| 電源設定 | 電源モード「バランス」、電源プラン「バランス」 |
| 計測 | HWiNFO64 Pro v8.34、FrameView v1.6 |
| 室温 | 約24℃ |
Cinebenchでの3DCGレンダリングテスト
Maxonの3DCGソフトがベースのベンチマークソフト「Cinebench」では、最新版のCinebench 2026のほか、Cinebench 2024、Cinebench R23でテストを実行した。
Cinebench 2026でSENSE-16WR171-U7-UKSXは、CPUテストのシングルスレッドで493、マルチスレッドで6,606を記録。また、GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUを用いたGPUテストでは62,977というCPUとは桁違いのスコアを記録した。
GPUレンダリングに対応している3DCGソフトでは、GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUが非常に強力なパフォーマンスを発揮することが分かる。
CPUのパフォーマンスを計測したCinebench 2024とCinebench R23では、CPUのCore Ultra 7 255HXが優秀なシングルスレッド性能と、並みのデスクトップCPUを凌駕するほどのマルチスレッド性能を発揮した。
Core Ultra 200HX シリーズの準ハイエンドモデルであるCore Ultra 7 255HXのCPU性能は、先日登場した後継のCore Ultraシリーズ3(Panther Lake)のハイエンドモデルにも見劣りしないものであり、特に8基のPコアと12基のEコアがフル稼働した時のマルチスレッド性能はPanther Lakeの最上位モデルをも凌駕している。
Blenderの公式ベンチマーク「Blender Benchmark」
3DCGソフト「Blender」の公式ベンチマークテストであるBlender Benchmarkで、CPUとGPUのレンダリング性能を計測した結果が以下のグラフ。テストに用いたBlenderのバージョンはv4.5.0。
CPUのCore Ultra 7 255HXは、monsterで202.3spm、junkshopで133.9spm、classroomで96.8spmを記録しており、これはノートPC向けのCPUとしてはかなり優秀で、並みのデスクトップPCを凌駕するほどのパフォーマンスだ。
ただ、Cinebench 2026がそうであったように、GPUのGeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUはCore Ultra 7 255HXの10倍前後という圧倒的なレンダリング速度を記録している。Blenderで3DCGを扱うのであれば、GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUを搭載していることがSENSE-16WR171-U7-UKSXの強みとなるだろう。
HandBrakeを用いたCPU動画エンコードテスト
動画変換ソフトの「HandBrake」では、60秒の4K/2160p動画(3,840×2,160ドット、60fps)をH.264、H.265、AV1の各形式にCPU処理で変換した場合のエンコード速度を計測した。
SENSE-16WR171-U7-UKSXが搭載するCore Ultra 7 255HXのエンコード速度は、H.264への変換で122.1fps、H.265では36.3fps、AV1で28.5fpsを記録した。
これらはノートPC向けCPUとしては相当に優秀といえる速度であり、8基のPコアと12基のEコアで構成されるCore Ultra 7 255HXのハイブリッドCPUコアが3DCGレンダリング以外でも高いパフォーマンスを発揮することを示している。
Adobeの画像処理系アプリでのパフォーマンス
AdobeのPhotoshopとLightroom Classicを使用して、画像処理におけるパフォーマンスを計測するUL Procyon「Photo Editing Benchmark」の実行結果が以下のグラフ。
SENSE-16WR171-U7-UKSXの総合スコアは8,101で、これはかなり快適に写真の編集作業が行なえると評価できる数値だ。
実際にどの程度のパフォーマンスが得られるのかを確かめるべく、Adobe Camera Rawを使用して2,400万画素のRAWファイル100枚をJPEG形式に現像した場合と、2,400万画素のRAWファイル20枚にAIノイズ除去を適用した場合の処理速度を計測してみた。
RAWファイルをJPEG形式に変換するRAW現像では、CPUのみで処理を行なった時の速度が174.9fpmで、GPUを処理に活用した場合の速度が183.5fpmだった。
Core Ultra 7 255HXのみでも1分間に175枚弱の現像が可能というすばらしい速度を記録しているが、GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUはその速度を若干ながら高速化できる。ミドルレンジ以下のGPUを使用すると逆に遅くなることもあるRAW現像でこの結果は上々だ。
処理の大部分をGPUが行なうAIノイズ除去では、SENSE-16WR171-U7-UKSXが搭載するGeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUが9.38fpmを記録した。
Adobe Camera RawのAIノイズ除去は非常に効果的な処理だが、iGPUなどでは1枚の処理に数分を要することもある高負荷な処理だ。それを1分間に10枚弱も処理できるというのだから、GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUのパフォーマンスはすばらしい。SENSE-16WR171-U7-UKSXのパフォーマンスはRAWファイルを扱う機会の多い写真家にも有用なものとなるはずだ。
AI性能をUL Procyonのベンチマークテストで計測
AI処理性能を計測するUL Procyonの「AI Computer Vision Benchmark」を実行した結果が以下のグラフ。なお、CPUはOpenVINO、GPUはTensorRTを利用した場合のスコアを計測した。
CPUのCore Ultra 7 255HXが記録したスコアはノートPC向けCPUとしては優秀な数値で、マルチスレッド性能の高さがよく反映されたものとなっているのだが、GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUは6~16倍弱のスコアを記録して圧倒しており、GeForce RTX 50 シリーズの高いAI処理性能を示した。
GPUの高いAI処理性能を活用する事例として、画像生成AIのStable Diffusionでのパフォーマンスを計測する「AI Image Generation Benchmark」と、テキスト生成AIのパフォーマンスを計測する「AI Text Generation Benchmark」を実行してみた。
AI Image Generation Benchmarkでは、512ドット四方の画像を1枚生成するのに要した時間がfloat16で2.635秒、w8a16で1.060秒を記録。より大容量のVRAMが必要になる1,024ドット四方の画像生成(float16)も1枚当たり18.181秒で完了した。
テキスト生成AIでのパフォーマンスを計測するAI Text Generation Benchmarkのスコアは、PHI 3.5で3,126、MISTRAL 7Bは3,196、LLAMA 3.1は2,726、LLAMA 2は2,529を記録した。
12GB以上のVRAM容量を求めるLLAMA 2はやや速度が落ちている印象があるものの、VRAM不足による致命的な速度低下を起こすことなくテストを完走している。GPUの処理能力が高いことに加え、12GBの専用VRAMを備えていることはSENSE-16WR171-U7-UKSXの強みであるといえる。
基本的なベンチマークテストと3DMarkの結果
ここからは、PCの基本的なベンチマークテストと3DMarkの結果をまとめて紹介する。
実施したテストは、3DMark「CPU Profile、やねうら王、PCMark 10、UL Procyon「Office Productivity Benchmark」と、3DMarkの各種GPUテスト。
いずれのテストでも、これまでに紹介したクリエイティブ関連のベンチマークテストの結果と矛盾するようなものは見られず、搭載しているCore Ultra 7 255HXとGeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUの名称から期待される通りのパフォーマンスが得られている。
これらの結果はSENSE-16WR171-U7-UKSXがCPUとGPUの性能を十分に引き出せていることを示すものであり、冷却性能的にも電力供給能力的にもCPUとGPUに相応しい能力をSENSE-16WR171-U7-UKSXが備えていることがうかがえる。
実際のゲームを使ったパフォーマンステスト
実際のゲームをベースにしたテストで、SENSE-16WR171-U7-UKSXのゲーミング性能を計測してみた。
テストしたのは「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」「VALORANT」「エーペックスレジェンズ」「モンスターハンターワイルズ」の4本。
クリエイター向けノートPCであるSENSE-16WR171-U7-UKSXだが、搭載しているGeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUはゲームへの適正が高く、かなりの高画質設定でも十分に高いフレームレートでゲームをプレイすることができる。
また、内蔵ディスプレイは色再現性と超高解像度であることに加え、120Hz駆動にも対応しているのでゲームとの相性も悪くない。HDMIケーブルで外付けゲーミングモニターと接続すれば、より快適なゲーミング環境を構築することも可能だろう。
SENSE-16WR171-U7-UKSXの冷却性能をテスト
最後に、SENSE-16WR171-U7-UKSXが備える冷却システムの性能を高負荷テストで検証した結果を紹介する。
今回検証したのは、Cinebench 2026のマルチスレッドテスト(Multiple Threads)による高CPU負荷状態と、3DMarkのSteel Nomad Stress Testによる高GPU負荷状態で、それぞれ実行中のモニタリングデータをHWiNFO64 Proで取得した。計測時の室温は約24℃。
Cinebench 2026実行中のCPU温度は平均92.4℃(最大103℃)で、この温度はTjMaxの105℃を下回っている。
テスト開始直後は140W前後の電力を消費して動作していたCore Ultra 7 255HXだが、テスト開始から3分程度が経過すると、74.5Aに設定されている電流リミットのVR-TDCが動作してCPU消費電力が95W前後に低下、以降は30分以上が経過したテスト終了まで安定した動作を維持していた。
3DMark実行中のGPU温度は平均74.3℃(最大76.9℃)で、これはGPUの温度リミットである87℃を下回るものだ。GPU消費電力は終始140W前後で安定しており、GPUクロック(平均2,390MHz)とVRAMクロック(平均1,130MHz)も終始一貫した数値を維持している。
今回得られたモニタリングデータは、SENSE-16WR171-U7-UKSXの冷却システムが、長時間にわたってCore Ultra 7 255HXとGeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUのパフォーマンスを安定して引き出し続けることができる冷却性能を備えているといえるものだ。
高品質な映像でゲームも楽しめる高性能ノート
超高精細かつ正確な色表現が可能な内蔵ディスプレイを備え、Core Ultra 7 255HXとGeForce RTX 5070 Ti Laptop GPUのパフォーマンスを安定して引き出せるSENSE-16WR171-U7-UKSXは、特に映像を扱うクリエイターに好適なノートPCだ。
モバイルノートほどの軽快さはないが、出張先や旅行先でも電源さえ確保すれば、優れた表示性能と処理能力を兼ね備えたクリエイティブ環境を即座に展開できる。ノートPCの可搬性と引き換えに表示品質や処理能力で妥協を強いられてきたクリエイターにとって、SENSE-16WR171-U7-UKSXは理想的な選択肢となり得る魅力を備えた製品だ。




































































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