特集
スマホとPCの中間サイズ。8型タブレット7機種を一斉レビュー
~カジュアル/仕事/電子書籍/AV視聴目線で個別評価
2017年12月23日 11:00
現在タブレットは8型前後のものから2in1を含めれば13型クラスのものまで、幅広いサイズの製品が売られている。ただ、最近ではスマートフォンの大型化もあり、AppleのiPad Proといった10型以上の大きめのタブレットが主流と言えるだろう。
しかし、ここではあえてノートPC以上の持ち運びやすさや、スマートフォン以上の画面の見やすさを備え持つ8型クラスの現行タブレット7製品を集め、4人のライターによるクロスレビューで評価を試みたい。評価候補には、AppleのiPad mini 4、ASUSのZenPad 8.0といったiOSとAndroid端末だけでなく、Androidベースではあるが独自のFire OSを搭載するAmazonのFire HD 8なども加えている。
なお、PC Watchでは以前に同様の特集として、以下のモバイルノートPCおよび低価格ノートPCのクロスレビューを掲載した。
これらのクロスレビューでは各ライターごとに製品について、「携帯性」、「画面」、「拡張性」、「使い勝手」、「デザイン」などといった要素にもとづいて5点満点で評点づけを行ない、総合的にもっとも点数が高いものをおすすめ製品として、ランキング形式で紹介した。
そして今回は「カジュアル用途」、「モバイルワーク」、「電子書籍」、「音楽&映像視聴」といったライターごとにまったく異なる視点での評価方法を取り入れている。そのため、このタブレットクロスレビューでは、評価者ごとのおすすめタブレットランキングとなっており、各人の評点を集めた総合値での選出は行なっていない。
それぞれの製品の内容と評価をすぐにご覧になりたい方は、下記の目次にあるリンク先を参照されたい。
審査するライターたちと評価基準を紹介
以下に、評価者となる4人のライターのプロフィールや評価基準を紹介しているので、評価ページを読む前に各人の持ち味を確認されたい。
【カジュアル用途目線】山田 祥平
※FacebookやTwitterの閲覧など、カジュアルな用途でタブレット製品を評価。また、ご本人が高齢である点も活かして、老眼の高齢者にも見やすい画面を持っているか、という点も重視した。評価項目は「画質と視野角」、「文字サイズの自由度」、「持ちやすさ」、「軽さ」、「薄さ」、「ヌルサク感」。
自宅の仕事場では自作の第5世代Core i7、32GBメモリのWindows 10 デスクトップPCを使用している。
ノートPCはレッツノートRZ4、XZ6、Surface Laptop、LAVIE Hybrid ZERO、LIFEBOOK UH/B1など異なる複数機種をその日の用事に応じて使い分けている。
スマートフォンはGalaxy S8+、iPhone Xを常時携帯しているほか、海外出張時にはファーウェイのNexus 6Pを米国で、Mate 10 Proをヨーロッパでメイン機にしている。
タブレットは寝室でYOGA BOOKを利用しているが、スマートフォンの大型化とともに持ち歩かなくなってしまった。iPadも手元に何枚かあるが使っていない状態。
評価にあたってはFacebookとTwitterがいかに快適に使えるかに重点をおいた。いわば自宅用スマートフォン、らくらくスマートフォン的な使い方ができるかどうかだ。販売店などの展示機はSNSアカウントどころかインターネット接続も設定されていないことが少なくないため、こうした使い勝手を確認しにくいのだが、とにかく自分がスマートフォンで愛用しているアプリが、どのように表示され、どのように使えるかを確かめて選ぶようにしたいものだ。
【モバイルワーク目線】笠原一輝
※オフィスワークに向いているかなど、仕事の生産性上げられるかを評価。評価項目は「操作性」、「画面品質」、「拡張性」、「性能」、「コスパ」。
Intel、NVIDIA、Qualcommなどの半導体メーカー、MicrosoftやAdobeといったソフトウェアベンダーなどを中心に、年間の3分の1は世界中を飛び回って取材しているテクニカルライター。
得意分野は“プラットフォーム”で、新しい技術がユーザーの利用環境をどう変えていくかに注力を置いて取材/記事執筆をしている。
趣味はデジタルとモータースポーツで、平日はPC Watchでテクノロジ系の取材を、休日はCar Watchでモータースポーツの取材をすることで、趣味と実益を満たすことを目指している。
最近はAIや自動運転といった新しいジャンルが得意分野でもあるが、PC Watchでの執筆テーマはテクノロジに加えて“ユーザーの生産性向上”に力点を置いている。近年はMicrosoftのOffice 365、AdobeのCreative Cloudなどクラウド型のアプリケーションを積極的に取り上げており、それらを活用することでユーザーの生産性を向上させるような記事を書くことを心掛けている。
今回の記事でも、タブレットを生産性向上のためのデバイスとしてどう見えるかに力点を置いて評価している。
【電子書籍端末目線】山口 真弘
※タブレットを電子書籍デバイスと見た上で、その使い勝手を探る。評価項目は「画面の見やすさ」、「持ちやすさ」、「見開き表示の親和性」、「操作性」、「コスパ」。
PC周辺機器やアクセサリを中心に執筆。PC Watchでは電子書籍関連のレビューを担当しており、国内で過去に発売された電子書籍端末はほぼすべて自腹で購入、所有している。
現在は、電子書籍の閲覧はFire HD 10とKindle Oasis、動画鑑賞はFire HD 10とiPad mini 4と複数の端末を併用しており、地方への遠征時はこれらすべてを可搬性の高いZenPad 3 8.0でまかなうスタイル。
デバイスは基本的に「軽さは正義」派で、スマートフォンも軽く持ちやすいiPhone SEを愛用しているほど。ちなみに上記のFire HD 10は例外的に重量があるが、これは寝転がったまま利用できるようスタンドに固定している事情によるもの。
【AV視聴目線】鳥居 一豊
※タブレットによる音楽と映像のストリーミング視聴でタブレットを検証する。評価項目は「スピーカー音質」、「ヘッドフォン音質」、「画面の解像感」、「色再現性」、「ストレージ」。
オーディオ&ビジュアルを専門とするフリーライター。映画や音楽が主要な試聴素材だが、アニメも大好物。ゲームを大画面&高音質でプレイすることも大好きだ。
使用PCはiMac(仕事用)とMac mini(ハイレゾ再生用)。ゲーム用としてWindos PC(GTX TITAN Black×3)も所有。タブレットはおもにiPad miniを使用する。
今回の試聴では、Netflixの動画、Spotifyの音楽を中心に確認。画面設定で画質調整を行なえるものは、映画モードを使用。各機種の付属イヤフォンは使わず、買い換えにもおすすめのShure SE215 Special Editionをおもに使用。ほかに手持ちのDITA Dreamも使っている。