イベントレポート

Dynabook、IGZOパネル採用で15型ながら1.36kgまで軽くしたノートPC

Tecra X50-F

 Dynabook株式会社は、親会社にあたるシャープ株式会社が開催したIFA 2019における記者会見のなかで、日本未発表の15型フルHD IGZOパネル採用ディスプレイを搭載し、最大17時間のバッテリ駆動を誇る1.36kgの軽量ノートPC「Tecra X50-Fを」発表した。

 「Tecra」は海外向けブランドで、欧州などで利用されている。現在Dynabookでは一部の仕様を除き、海外と国内と同じ製品を投入する傾向にあるので、今後同様の製品が国内投入される可能性が高い。

470cd/平方mと明るい15型IGZOパネルを採用しながら1.36kgと軽量を実現

Dynabook Europe GmbH社長 ダミアン・ハウメ氏

 Dynabook Europe GmbH社長 ダミアン・ハウメ氏は、「これまで出張で15型のノートPCを持ち歩きたいという人はあまり多くなかっただろう。重いし、バッテリ駆動時間も短かったからだ。しかし、そうした夢が今叶うようになった」と述べ、同社の新製品となる「Tecra X50-F」を発表した。

 「Tecra X50-F」は、15型フルHDのIGZOパネルを搭載し、最大で17時間のバッテリ駆動が可能であるのに、重量は1.36kgと軽量になっている」とのことで、14型級の重量に15型のディスプレイを実装させつつ、モバイルを可能にした製品だと説明した。

Tecra X50-Fのスペック

 Tecra X50-Fは、CPUに第8世代Coreプロセッサ(Whiskey Lake)を採用し、メモリは最大で16GB(DDR4-2400)、ストレージは256GB/512GBのSATA SSD、256GB/512GB/1TBのPCIe SSD、32GB SSD+512GBないしは32GB+1TBのOptaneが用意される。ディスプレイは15型フルHD(1,920×1,080ドット)で、IGZOパネルにより高輝度の470cd/平方mを実現している。

CPUは第8世代Core(Whiskey Lake)
ディスプレイは15型フルHD。IGZOパネル採用で470cd/平方mの高輝度を実現

 ポート類はUSB Type-C(Thunderbolt 3対応)が2つ、USB Type-Aが1つ、HDMIが1つ、microSDカードスロットが1つとなっている。無線類はIEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)または同11ac(Wi-Fi 5)+Bluetooth 5.0。セルラーモデムに関してもオプションで選択が可能で、その場合にはNano SIMカードスロットを備える。

 タッチパネルに指紋センサーのほか、Windows Helloに対応したIRカメラを備えるが、カメラには物理的なシャッターが用意されており、前面カメラの動作を物理的に防ぎ、プライバシーを重視することができる。

本体の左側面
本体の右側面
カメラには物理シャッターが用意されている

欧州版には懐かしい「Accupoint」を採用、モダンスタンバイに対応

 キーボードには中央に、以前東芝のPCで採用されていたスティック型のポインティングデバイスである「Accupoint」が用意されている。現在国内向けの製品には採用されていないが、欧州向けのには依然として搭載されている。なお、同等の製品が国内市場向けに販売されている場合でも、Accupointは非搭載になっているのが通例なので、国内向けに展開された場合はAccupointが非搭載になる可能性が高い。

Accupointを搭載
底面

 シャシーの素材にはマグネシウムが採用されており、サイズは359×250×17.6mm(幅×奥行き×高さ)。モダンスタンバイに対応しており、セルラーモデムを選択すれば、スリープから復帰してすぐにインターネットに接続した状態でPCを使うことができる。

 欧州では10月から発売される予定で、価格などは未定。国内市場で販売は検討中とのことで、発表するのかどうかやスペックがどうなるのかも含め、現時点では不明である。