イベントレポート

AMDとQualcommが提携。Ryzenモバイル+Snapdragonモデムをセット提供

~AMD製SoC搭載のAlways Connected PCを実現可能に

AMD 執行役員 兼 クライアント・コンピューティング事業部事業部長のケビン・レンシング氏

 Qualcommは、米国ハワイ州マウイ島においてテクノロジイベント「Snapdragon Tech Summit」を開催し、現地時間12月5日午前8時半(日本時間 12月6日午前3時半)から基調講演が開始された。

 Qualcommは基調講演のなかでSnapdragon 835ベースのAlways Connected PCを発表したが、その後半でAMD 執行役員 兼 クライアント・コンピューティング事業部事業部長のケビン・レンシング氏が登壇した。

 同氏はAMDが先日発表したRyzen CPUとVega GPUから構成されるモバイル向けSoCの「Ryzen モバイル・プロセッサー(開発コードネーム:Raven Ridge)」が、Always Connected PCとして使われる場合に、QualcommのSnapdragon LTEモデムを標準仕様として採用することを明らかにした。

 MicrosoftによるAlways Connected PCは、LTEなどのセルラーモデムを内蔵し、インターネットの常時接続を実現する構想だが、これまでQualcommとIntelは自社のプラットフォームとモデムからなる製品を提供すると伝えていた。しかし、AMDに関しては自社でセルラーモデム製品を持っていなかったため、どのようなソリューションになるか不明なままだった。

 今回の提携が発表されたことで、今後はAMDがQualcommのモデムを自社のプラットフォームと互換性検証を行ない、ソリューションとしてOEMメーカーに提供していくことになる。

 これにより、OEMメーカーはAMDのRyzen モバイル・プロセッサーベースのAlways Connected PCを設計することが容易になるため、同SoCを積んだAlways Connected PCが市場に登場してくる可能性が高くなってきた。

Ryzenモバイル・プロセッサー
QualcommのSnapdragon LTEモデムとRyzen モバイル・プロセッサーをセットで提供することで、Always Connected PCを実現