Hothotレビュー

WQHDゲーマーの新たな選択肢、メモリ12GB搭載「Radeon RX 9070 GRE」実力検証
2026年6月2日 09:00
日本時間6月2日より、AMDのハイミドル級GPU「Radeon RX 9070 GRE」の販売がワールドワイドで解禁される。
今回は販売解禁前にRadeon RX 9070 GREをテストする機会が得られたので、上位のRadeon RX 9070や下位の16GB版Radeon RX 9060 XTとの比較を通して、PCユーザーの新たな選択肢となるハイミドル級GPUの実力を確かめてみた。
12GBのVRAMを備えるハイミドル級GPU「Radeon RX 9070 GRE」
Radeon RX 9070 GREは、RDNA 4アーキテクチャに基づいてTSMCのN4Pプロセスで製造されたハイミドル級GPU。既存のRadeon RX 9070 シリーズと同じNavi 48系のGPUコアを採用し、48基のコンピュートユニットが有効化されている。
VRAMには18Gbps動作のGDDR6メモリを12GB搭載。GPUコアとは192bitのメモリインターフェイスで接続されており、約432GB/sのメモリ帯域幅を実現している。電力指標のTBPは220Wで、バスインターフェイスはPCIe 5.0 x16。
| 【表1】Radeon RX 9070 GRE の主な仕様 | |||
|---|---|---|---|
| GPU | Radeon RX 9070 GRE | Radeon RX 9070 | Radeon RX 9060 XT |
| アーキテクチャ | RDNA 4 | RDNA 4 | RDNA 4 |
| 製造プロセス | TSMC N4P | TSMC N4P | TSMC N4P |
| コンピュートユニット | 48基 | 56基 | 32基 |
| ストリームプロセッサ | 3,072基 | 3,584基 | 2,048基 |
| Ray Accelerators | 48基 | 56基 | 32基 |
| AI Accelerators | 96基 | 112基 | 64基 |
| ROPユニット | 96基 | 128基 | 64基 |
| ゲームクロック | 2,220MHz | 2,070MHz | 2,530MHz |
| ブーストクロック | 2,790MHz | 2,520MHz | 3,130MHz |
| Infinity Cache | 48MB | 64MB | 32MB |
| メモリ容量 | 12GB(GDDR6) | 16GB GDDR6 | 16GB/8GB(GDDR6) |
| メモリスピード | 18Gbps | 20Gbps | 20Gbps |
| メモリインターフェイス | 192bit | 256bit | 128bit |
| メモリ帯域幅 | 432GB/s | 640GB/s | 320GB/s |
| PCI Express | PCIe 5.0 x16 | PCIe 5.0 x16 | PCIe 5.0 x16 |
| 消費電力(TBP) | 220W | 220W | 16GB=160W/8GB=150W |
Sapphire「PULSE AMD Radeon RX 9070 GRE GAMING OC 12GB」
今回のテストでは、SapphireのRadeon RX 9070 GRE搭載ビデオカード「PULSE AMD Radeon RX 9070 GRE GAMING OC 12GB」を使ってパフォーマンスの計測を行なう。
Sapphire PULSE AMD Radeon RX 9070 GRE GAMING OC 12GBは、2.5スロットを占有する大型のGPUクーラーを搭載したビデオカードで、Radeon RX 9070 GREのGPUコアをゲームクロック=2,340MHz(+120MHz)、ブーストクロック=2,920MHz(+130MHz)にオーバークロックしており、電力リミットも240W(+20W)に拡大している。
動作に必要な補助電源コネクタはPCIe 8ピン×2系統で、映像出力端子はDisplayPort 2.1a(2基)とHDMI(2基)。
テスト環境と比較用GPU
Radeon RX 9070 GREの比較相手には、上位GPUであるRadeon RX 9070を搭載するASUS の「TUF-RX9070-O16G-GAMING」と、下位GPUである16GB版Radeon RX 9060 XTを搭載するPowerColorの「PowerColor RX9060XT 16G-L/OC/WHITE」を用意した。
| 【表2】各ビデオカードの動作仕様 | |||
|---|---|---|---|
| GPU | Radeon RX 9070 GRE | Radeon RX 9070 | Radeon RX 9060 XT(16GB) |
| ビデオカードベンダー | Sapphire | ASUS | PowerColor |
| 製品型番 | PULSE AMD Radeon RX 9070 GRE GAMING OC 12GB | TUF-RX9070-O16G-GAMING | RX9060XT 16G-L/OC/WHITE |
| ベースクロック | 1,600MHz | 1,380MHz | 1,590MHz |
| ゲームクロック | 2,340MHz | 2,170MHz | 2,620MHz |
| ブーストクロック | 2,920MHz | 2,650MHz | 3,230MHz |
| メモリ容量 | 12GB GDDR6 | 16GB GDDR6 | 16GB GDDR6 |
| メモリスピード | 18Gbps | 20Gbps | 20Gbps |
| メモリインターフェイス | 192bit | 256bit | 128bit |
| メモリ帯域幅 | 432GB/s | 640GB/s | 320GB/s |
| PCI Express | PCIe 5.0 x16 | PCIe 5.0 x16 | PCIe 5.0 x16 |
| 電力リミット(TBP) | 240W | 238W | 160W |
| 温度リミット(Hotspot) | 110℃ | 110℃ | 110℃ |
| Resizable BAR | 有効 | 有効 | 有効 |
| GPUドライバ | Adrenalin 26.5.2(32.0.31007.7002) | Adrenalin 26.5.2(32.0.31007.5012) | Adrenalin 26.5.2(32.0.31007.5012) |
これらのビデオカードを搭載するのは、3D V-Cacheを搭載するゲーミングCPU「Ryzen 7 9800X3D」と、ASUS製マザーボード「ROG STRIX X870-F GAMING WIFI」を組み合わせたAMD X870環境で、そのほかの機材や条件については以下の表の通り。
なお、各GPUに導入したGPUドライバのバージョンはいずれも「Adrenalin 26.5.2」だが、Radeon RX 9070 GREにはAMDより提供されたレビュアー向けドライバを使用している。
| 【表3】テスト機材 | |
|---|---|
| CPU | Ryzen 7 9800X3D(8コア/16スレッド) |
| CPUリミット設定 | PPT=162W、TDC=120A、EDC=180A、TjMax=95℃ |
| CPUアンコア設定 | UCLK=MCLK=2,800MHz、FCLK=2,000MHz |
| マザーボード | ASUS ROG STRIX X870-F GAMING WIFI [BIOS=v2301] |
| システムメモリ | 16GB×2 DDR5-5600/JEDEC(2ch、46-45-45-90、1.1V) |
| システム用SSD | Crucial T710 1TB(NVMe SSD/PCIe 5.0 x4) |
| ゲーム用SSD | CFD CSSD-M2B2TPG3VNF 2TB(NVMe SSD/PCIe 4.0 x4) |
| CPUクーラー | Fractal Design Celsius S36 Blackout(ファンスピード=100%) |
| 電源 | Cooler Master MPE-8506-ACAG-GJP(850W/80PLUS Gold) |
| OS | Windows 11 Pro 25H2(build 26200.8457) |
| 電源プラン | 電源モード=バランス、電源プラン=バランス、VBS/HVCI=オン |
| ディスプレイ | 3,840×2,160ドット、120Hz |
| 計測 | HWiNFO64 Pro v8.46、ラトックシステム RS-BTWATTCH2 |
| 室温 | 約26℃ |
3DMark「Speed Way」
3DMarkのDirectX 12 Ultimateテスト「Speed Way」を実行した結果が以下のグラフ。
Radeon RX 9070 GREが記録したスコアは「4,330」で、Radeon RX 9070を約26%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約51%上回った。
3DMark「Steel Nomad」
3DMarkのDirectX 12テスト「Steel Nomad」では、GPU負荷の高い通常版Steel Nomadと、より軽量なSteel Nomad Lightを実行した。
高負荷なSteel NomadでRadeon RX 9070 GREが記録したスコアは「5,318」で、Radeon RX 9070を約15%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約43%上回った。
GPU負荷の軽いSteel Nomad LightでRadeon RX 9070 GREが記録したスコアは「19,370」で、Radeon RX 9070を約14%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約44%上回った。
3DMark「Port Royal」
3DMarkのDXR(DirectX Raytracing)テスト「Port Royal」を実行した結果が以下のグラフ。
Radeon RX 9070 GREが記録したスコアは「13,534」で、Radeon RX 9070を約14%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約44%上回った。
3DMark「Solar Bay」
3DMarkの軽量レイトレーシングテスト「Solar Bay」では、グラフィックスAPIにVulkanを用いるSolar Bayと、DirectX 12を用いる高負荷版のSolar Bay Extremeを実行した。
Vulkanを用いるSolar BayでRadeon RX 9070 GREが記録したスコアは「94,865」。Radeon RX 9070を約13%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約47%上回った。
DirectX 12を用いる高負荷版のSolar Bay ExtremeでRadeon RX 9070 GREが記録したスコアは「14,896」。Radeon RX 9070を約16%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約44%上回った。
ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク
ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマークでは、グラフィックスプリセットを「最高品質」に設定し、フルHD/WQHD/4Kの3画面解像度でテストを実行。ベンチマークスコアと平均フレームレートをグラフ化した。
Radeon RX 9070 GREが記録したスコアは、フルHDが「29,584」、WQHDが「18,933」、4Kは「8,587」で、WQHD以下の解像度では最高評価の「非常に快適」を獲得。ほかのGPUとの比較では、Radeon RX 9070を約14~27%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約41~48%上回った。
STREET FIGHTER 6 ベンチマークツール
STREET FIGHTER 6 ベンチマークツールでは、グラフィックスプリセットを最高の「HIGHEST」に設定し、フルHD/WQHD/4Kの3画面解像度でテストを実行。画面解像度ごとにグラフ化した。
上限フレームレートが60fpsのメインコンテンツ「FIGHTING GROUND」については、いずれのGPUもすべての解像度で60fpsを維持しており、この点に関してはパフォーマンス差はないといえる。
BATTLE HUBとWORLD TOURについても、WQHD解像度以下では上限の120fpsにほぼ張り付く形で大差ない結果となっている。差がついたのは4K解像度でのパフォーマンスで、Radeon RX 9070 GREはBATTLE HUBで113.03fps、WORLD TOURで99.46fpsを記録し、Radeon RX 9070を約6~15%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約32~38%上回った。
モンスターハンターワイルズ
モンスターハンターワイルズでは、グラフィックスプリセットを「ウルトラ」、レイトレーシングを「高」に設定し、フルHD/WQHD/4Kの3画面解像度で、超解像およびフレーム生成の設定ごとにゲーム中の平均フレームレートを計測した。なお、16GB以上のVRAM容量が必要な高解像度テクスチャパックは適用していない。
Radeon RX 9070 GREはすべての条件でRadeon RX 9070に次ぐ平均フレームレートを記録しており、FSR 4によるネイティブAA(アンチエイリアス)適用時はRadeon RX 9070を12~18%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを42~43%上回った。
FSR 4による超解像をクオリティ設定で有効にした場合のRadeon RX 9070 GREは、Radeon RX 9070を10~16%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを40~44%上回った。さらに、FSR 3ベースのフレーム生成を有効にした場合、Radeon RX 9070を13~18%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを38~42%上回っている。
Forza Horizon 6
Forza Horizon 6では、超解像を「FSR 4.1.0(バランス)」に設定し、フルHD/WQHD/4Kの3画面解像度で、グラフィックスプリセットを「エクストリーム」または「Extreme+RT」に設定した場合の平均フレームレートをゲーム内ベンチマーク機能で計測した。なお、テスト時点ではRadeonでフレーム生成を利用することはできなかった。
レイトレーシング無効のグラフィックスプリセット「エクストリーム」では、Radeon RX 9070 GREがRadeon RX 9070を約19~20%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約16~32%上回った。
レイトレーシングが有効なグラフィックスプリセット「Extreme+RT」では、Radeon RX 9070 GREがRadeon RX 9070を約14~20%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約16~34%上回った。
アサシン クリード シャドウズ
アサシン クリード シャドウズでは、グラフィックスプリセットを「最高」、レイトレーシングを「全体的に拡散+反射」に設定し、フルHD/WQHD/4Kの3画面解像度で、超解像およびフレーム生成の設定ごとの平均フレームレートをゲーム内ベンチマーク機能で計測した。
FSR4のネイティブAA設定時のRadeon RX 9070 GREは、Radeon RX 9070を約19~21%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約23~31%上回った。
FSR4の超解像をレンダリング解像度50%で有効にした場合のRadeon RX 9070 GREは、Radeon RX 9070を約14~19%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約26~31%上回っている。さらに、FSR 3ベースのフレーム生成を有効化した場合には、Radeon RX 9070を約13~23%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約29~34%上回った。
Microsoft Flight Simulator 2024
Microsoft Flight Simulator 2024では、グラフィックスプリセットを「ウルトラ」に設定し、フルHD/WQHD/4Kの3画面解像度で、超解像およびフレーム生成の設定ごとにゲーム中の平均フレームレートを計測した。
今回のテスト環境ではCPUおよびメモリアクセス性能のボトルネックが顕在化しており、フレーム生成無効時の平均フレームレートは65fps前後で頭打ちとなっている。これにより、フルHD解像度ではすべての設定でGPUの性能差が平均フレームレートに反映されていない。
WQHD解像度では超解像を行わないアンチエイリアス「TAA」設定で、Radeon RX 9070 GREがRadeon RX 9070を約4%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約28%上回っている。ただし、FSR 3による超解像をバランス設定で有効化するとパフォーマンス差はほぼ無くなり、フレーム生成有効時も僅差の結果となっている。
4K解像度では各GPUの性能差が反映されており、Radeon RX 9070 GREはRadeon RX 9070を約7~19%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約29~31%上回った。
サイバーパンク2077
サイバーパンク2077では、グラフィックスプリセットを「レイトレーシング: ウルトラ」に設定し、フルHD/WQHD/4Kの3画面解像度で、超解像およびフレーム生成の設定ごとの平均フレームレートをゲーム内ベンチマーク機能で計測した。
なお、サイバーパンク2077は「FSR "Redstone"」で導入された機械学習ベースのフレーム生成を利用可能なので、フレーム生成については同技術(FSR RS FG)を利用している。
ネイティブ解像度でFSR 4によるアンチエイリアスを有効化した場合のRadeon RX 9070 GREは、Radeon RX 9070を約11~29%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約19~41%上回った。なお、4K解像度でVRAM容量不足によるものと思われる性能低下が生じており、下位のRadeon RX 9060 XTに近いパフォーマンスとなっている。
FSR 4による超解像をバランス設定で有効化した場合、Radeon RX 9070 GREはRadeon RX 9070を約9~14%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約32~42%上回っている。さらにFSR“Redstone”によるフレーム生成を有効にすると、Radeon RX 9070 GREはRadeon RX 9070を約10~15%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約35~42%上回った。
フォートナイト
フォートナイトでは、グラフィックスプリセット「最高」をベースに、超解像とNaniteおよびLumenを無効化したアンチエイリアス「TAA」設定と、NaniteとLumen(ハードウェアレイトレーシング)を有効化したうえで超解像「TSR最高」を行なう設定で平均フレームレートを計測した。
Nanite/Lumenを無効にしたアンチエイリアス「TAA」設定時のRadeon RX 9070 GREは、Radeon RX 9070を約12~17%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約36~48%上回った。
Nanite/Lumenを有効化して超解像を「TSR最高」のバランス(58%)に設定した場合のRadeon RX 9070 GREは、Radeon RX 9070を約16~23%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約21~41%上回った。
オーバーウォッチ 2
オーバーウォッチ 2では、グラフィックスプリセットを「エピック」に設定し、フルHD/WQHD/4Kの3画面解像度で平均フレームレートを計測した。テスト時の上限フレームレートは600fpsで、グラフィックスAPIはDirectX 11。
Radeon RX 9070 GREは比較製品中2番手の平均フレームレートを記録しており、Radeon RX 9070を約12~20%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約34~42%上回った。
エーペックスレジェンズ
エーペックスレジェンズでは、グラフィックス品質を可能な限り高く設定し、フルHD/WQHD/4Kの3画面解像度で平均フレームレートを計測した。テスト時の上限フレームレートは300fpsで、グラフィックスAPIはDirectX 12。
Radeon RX 9070 GREはフルHD解像度で上限の300fpsをほぼ維持できており、ここではRadeon RX 9070と遜色ない結果となっている。それを除くと、Radeon RX 9070 GREはRadeon RX 9070を約15~16%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約34~40%上回っている。
ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON
ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICONでは、グラフィックスプリセットを「最高」に設定し、フルHD/WQHD/4Kの3画面解像度で平均フレームレートを計測した。テスト時の上限フレームレートは120fps。
Radeon RX 9070 GREはWQHD以下の画面解像度で上限フレームレートの120fpsを維持しており、Radeon RX 9070と同等のパフォーマンスを発揮している。一方で、4K解像度になるとフレームレートが低下し、Radeon RX 9070を約18%下回った。
また、Radeon RX 9070 GREは16GB版Radeon RX 9060 XTをフルHDで約3%、WQHDで約30%、4Kで約36%上回っている。
ELDEN RING
ELDEN RINGでは、グラフィックスプリセットを「最高」に設定し、フルHD/WQHD/4Kの3画面解像度で、レイトレーシングを「オフ」または「最高」に設定した場合の平均フレームレートを計測した。テスト時の上限フレームレートは60fps。
レイトレーシング「オフ」では、WQHD以下の画面解像度で各GPUが上限フレームレートをほぼ維持しているため大差ない結果となっている。
ある程度差がついた4K解像度では、Radeon RX 9070 GREがRadeon RX 9070を約3%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約39%上回った。
レイトレーシングを「最高」設定で有効化した場合、Radeon RX 9070 GREはRadeon RX 9070を約5~11%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約31~46%上回った。
ELDEN RING NIGHTREIGN
ELDEN RING NIGHTREIGNでは、グラフィックスプリセットを「最高」に設定し、フルHD/WQHD/4Kの3画面解像度で平均フレームレートを計測した。テスト時の上限フレームレートは60fps。
WQHD以下の画面解像度ではすべてのGPUが上限の60fpsをほぼ維持しているため差がついていない。4K解像度でのRadeon RX 9070 GREは、Radeon RX 9070を約3%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約39%上回った。
UL Procyon「AI Computer Vision 2.0 Benchmark」
UL ProcyonのモダンなAI演算性能ベンチマーク「AI Computer Vision 2.0 Benchmark」のスコアをまとめたものが以下のグラフ。
Radeon RX 9070 GREが記録したスコアは「2,139」で、Radeon RX 9070を約20%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約35%上回った。
UL Procyon「AI Computer Vision Benchmark」
UL ProcyonのレガシーなAI演算性能ベンチマーク「AI Computer Vision Benchmark」では、3つの演算精度(Float32、Float16、Integer)でベンチマークスコアを取得した。
Radeon RX 9070 GREはすべての演算精度で2番手のスコアを記録しており、Radeon RX 9070を約4~7%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約20~32%上回った。
UL Procyon「AI Image Generation Benchmark/Stable Diffusion 1.5」
画像生成AIでのパフォーマンスを計測するUL Procyon「AI Image Generation Benchmark」では、Stable Diffusionを用いて画像を生成する3つのテストを実行し、ベンチマークスコアと生成時間を取得した。
Radeon RX 9070 GREが記録したベンチマークスコアは、Radeon RX 9070を約13~18%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約29~31%上回った。
UL Procyon「AI Text Generation Benchmark」
UL Procyonのテキスト生成AIベンチマーク「AI Text Generation Benchmark」では、4つのLLMでテキスト生成のパフォーマンスを計測した。
Radeon RX 9070 GREは3つのLLM(PHI 3.5、MISTRAL 7B、LLAMA 3.1)で全体2番手のスコアを記録しており、Radeon RX 9070を約18~20%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約22~33%上回った。
一方、12GB以上のVRAM容量が必要とされるLLAMA 2に関しては、もっともVRAMが少ないRadeon RX 9070 GREが最下位となっており、Radeon RX 9070を約49%、16GB版Radeon RX 9060 XTを約18%下回っている。
UL Procyon「Photo Editing Benchmark」
UL Procyonの「Photo Editing Benchmark」は、Adobeの画像編集ソフト「Photoshop」と「Lightroom Classic」でのパフォーマンスを計測するテスト。
Radeon RX 9070 GREが記録したベンチマークスコアは「10,461」で、Radeon RX 9070を約2%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約3%上回った。
サブスコアのレタッチではRadeon RX 9070 GREがRadeon RX 9070を僅かに上回るなど上位モデルと遜色ないパフォーマンスを発揮しており、16GB版Radeon RX 9060 XTを約2%上回っている。一方、バッチ処理についてはRadeon RX 9070を約4%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約3%上回った。
Blender Benchmark
3DCGソフト「Blender」の公式ベンチマークソフトであるBlender Benchmarkでは、3つのシーンのレンダリング速度を計測した。テストに使用したBlenderのバージョンはv5.1.1。
Radeon RX 9070 GREのレンダリング速度は、Radeon RX 9070を約19~26%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約33~41%上回った。
Adobe Camera Raw「AIノイズ除去」
Adobe Camera Rawで、2,400万画素のRAWファイル20枚にAIノイズ除去を実行した場合の処理速度を比較した。
Radeon RX 9070 GREの処理速度(1分あたりの処理枚数)は「7.34枚/分」で、Radeon RX 9070を約14%下回り、16GB版Radeon RX 9060 XTを約60%上回った。
Adobe Camera Raw「RAW現像」
Adobe Camera Rawで、2,400万画素のRAWファイル100枚を最高画質のJPEGファイルに変換する「RAW現像」を実行した場合の処理速度を比較した。
Radeon RX 9070 GREの処理速度(1分あたりの処理枚数)は「213.9枚/分」で、Radeon RX 9070を約24%、16GB版Radeon RX 9060 XTを約23%下回った。
100枚のRAWファイルを一括で変換するこの処理条件では、GPU性能よりもVRAM容量が効いているようで、VRAM容量が12GBのRadeon RX 9070 GREは、16GBのVRAMを備える比較用GPUを下回る結果となった。なお、GPUを処理に用いない場合の速度は「151.8枚/分」なので、CPUのRyzen 7 9800X3Dよりは高速に処理が行なえている。
システム消費電力と電力効率
ワットチェッカーを使ってシステムの消費電力を測定し、アイドル時の最小消費電力と、ベンチマーク実行中の平均消費電力および最大消費電力をグラフ化した。
Radeon RX 9070 GREのアイドル時最小消費電力は81.2Wで、81.8WのRadeon RX 9070や、79.7Wの16GB版Radeon RX 9060 XTと同じ程度に抑えられている。
一方、ベンチマークテスト実行中にRadeon RX 9070 GREが記録した平均消費電力は212.3~371.6Wで、8テスト中5テストでRadeon RX 9070を上回る比較製品中最大の消費電力を記録している。これに関しては今回テストに用いたビデオカードの仕様によるところも大きいが、そもそもRadeon RX 9070 GREとRadeon RX 9070のTBPは220Wで同等なので、ピーク消費電力が同程度になるのは自然な結果だ。
システムの平均消費電力でベンチマークスコアを割ることによって求めたワットパフォーマンスについては、Radeon RX 9070 GREはRadeon RX 9070比で約72~91%となっている。パフォーマンス自体はRadeon RX 9070を明確に下回っているにも関わらず、テスト中の平均消費電力はほぼ同等なのだからこうなるのは必然だ。
負荷テスト実行中のモニタリングデータ
モニタリングソフトのHWiNFO64 Proを使用して、3DMarkのSteel Nomad Stress Test実行中のモニタリングデータを取得した。
負荷テスト中のRadeon RX 9070 GREは、平均240.0W(最大241.1W)の電力を消費しながら動作しており、この時のGPU Hotspot温度は平均74.5℃(最大77℃)、VRAM温度は平均68.6℃(最大72℃)で、GPUクロックは平均2,714MHz(最大2,771MHz)、VRAMクロックは平均2,238MHz(最大2,238MHz)で動作していた。
Radeon RX 9070 GREとRadeon RX 9070の動作を比べてみると、GPU消費電力(Total Board Power)自体はほぼ同等ながら、GPUクロックは平均2,449MHzのRadeon RX 9070よりRadeon RX 9070 GREの方がかなり高いことが確認できる。GPUコア数が少ない分だけ同じ消費電力での高クロック動作が可能になっているわけだが、このような動作は電力効率が悪いので、Radeon RX 9070 GREのワットパフォーマンスがRadeon RX 9070を下回る原因でもある。
上位と下位の大きすぎる性能ギャップを埋めるハイミドル級GPU
Radeon RX 9070 GREは、ラインナップ上で隣接していながらも性能に大きな差があったRadeon RX 9070とRadeon RX 9060 XTの間を埋めるハイミドル級GPUだ。
GPUコア自体の性能はRadeon RX 9060 XTよりRadeon RX 9070に近く、12GBのVRAM容量はWQHD以下の画面解像度であればゲームを高画質でプレイすることができる。Radeon RX 9070との価格差次第ではあるが、ゲームをより良い画質でプレイしたいゲーマーにとっては、16GB版Radeon RX 9060 XTよりも有力な選択肢となりそうだ。












































































