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NVIDIA最大級チップGB110の実物がMSIブースで展示中

 ITイベント「Japan IT Week 春」が4月8日に東京国際展示場で開幕した。RX Japan主催のもと、4月10日まで最新技術の展示や各種セミナーが展開される。入場は無料(事前登録が必要)で、西1~4ホールの全域を使用し、業界関係者の交流の場としても機能する。

 本稿では、MSI(Micro-Star International)ブースの様子や展示内容などについて紹介する。

NVIDIAのCPU「Grace」と「NVIDIA Blackwell Ultra」をチェック

MSIのブースはホール入口すぐの場所にあるのでとても分かりやすい。マップなどでチェックする際には「Micro-Star International」で探すといいだろう

 MSIのブースは、「第29回 組込み・エッジ・IoT開発 EXPO」エリアにある。そのため同社ブースには、PCユーザーが普段目にしないような、同社の組み込み機器や、ソリューション、エッジAIコンピュータなど、ビジネスハイエンドとも言える高級機材が数多く出展されていた。

 エッジAIコンピュータとしては、CPUにNVIDIA GB10を搭載した「EdgeXpert」が展示されて、AI処理を行なうデモなどが実施されていたほか、Xeonや、AMD EPYCなどが搭載されたラックマウントサーバーなど、かなり濃いめの展示内容となっていた。

NVIDIA GB10を搭載したエッジAIコンピュータ「MSI EdgeXpert」の動作デモ。よく見ると「NVIDIA Partner」パネルにはジェンスン・フアンのサインが!

 PCユーザーにも面白く見られるのは、デスクトップPC用ケースにNVIDIAの「NVIDIA DGX Station」が組み込まれたタワー型AIスーパーコンピュータ「Xpert Station WS300」だ。CPUには、NVIDIAのNeoverse V2コアを備えるGrace CPUを搭載、GPUはNVIDIA Blackwell Ultraを搭載。メモリはCPU側は最大496GBのLPDDR5Xが搭載可能で、GPU側は最大容量252GBのHBM3eというAI処理に長けたものとなっている。

 本製品で注目すべきはCPUとGPUのチップだ。同社の展示では、デスクトップの側面が開放された物が展示されており、内部のCPUやGPUのチップが丸裸になっているのだが、これらチップがとにかくデカい!右側のチップの型番に「GB110」の文字が書かれており、AI特化のNVIDIA Blackwell Ultraの可能性が高そうだ。また、もう1つの大きなチップは「TH500」の文字が確認できることから、こちらがGrace CPUと思われる。これら型番については、角度や光の当たり具合で文字が見えたり消えたりするほど薄いラインで型番が記されている。

 こうしたチップなどがチェックできるのは展示会ならではの醍醐味だろう。

MSIブースの一角には側面の蓋が開けられた1台のデスクトップPCが置かれているが、内部を見ると明らかに普通のPCとは異なるマザーボードと2基の大型チップが確認できる。これがタワー型AIスーパーコンピュータ「Xpert Station WS300」の内部だ
マザーボードには3基の拡張スロットが確認できるほか、Samsung製のSSDが3基搭載されているのが分かる
右のチップには「GB110」の名前が確認できる。調べてみたところ、こちらがNVIDIA Blackwell Ultraのようだ
左側のチップは「TH500」の名前があり、Grace CPUと思われる

ラックマウントサーバーも多数

同社の手掛けるラックマウントサーバーを並べて展示

 ブースにはほかにも、各社CPUを採用したラックマウント用のサーバーが並べられており、AI時代を見据えたサーバーのラインアップをアピールしている。AMDのサーバー向けCPU、EPYC(エピック) 9004/9005シリーズ向けの「CX171-S4056」、IntelはXeon 6700E/6500P/6700Pシリーズ向けの「CX271-S3066」や「CX270-S5062」、さらにデュアル構成が行なえる「G4201」などが確認できた。

AMD EPYCは2017年発表のサーバー向けCPUブランド。搭載可能なラックマウントサーバーとして「CX171-S4056」を用意する
Intelのサーバー向けCPU、Xeonシリーズ用ラックマウントサーバー「CX271-S3066」
こちらも同様にXeon向けの「CX270-S5062」
デュアル構成には「G4201」が用意される

組み込み向けのコンピュータもずらり

 組み込み関連では、Arm CPUを採用するファンレス型エッジAIコンピュータ「MS585」や、顔認証システムに組み込まれる「MS738」、車両に組み込み、後方のカメラ映像をルームミラー内のモニターに表示するソリューション「MST09」、ドローン用コントローラにAI自立制御を盛り込んだポータブルゲーミングPCのような形状の「UAV Ground Control Station」などが、実際のデモも交えて展示されており、同社機器を活用した豊富な事例が確認できる。

ファンレス型エッジAIコンピュータ「MS585」のエッジソリューションデモ。中央には赤いドラゴンのマスコットキャラクター、ラッキーくんが鎮座しているギャップもユニークだ
顔認証用機器にMSI「MS738」が組み込まれている
車両向けのプラットフォームについてもデモ展示が行なわれていた
産業IOTデバイスとして、堅牢タブレット「MS765」などが展示
ドローンのAI自立制御などが利用できるポータブルゲーミングPCのような形状の「UAV Ground Control Station」が展示
「UAV Ground Control Station」はArm、またはインテル製CPUが搭載可能で、OSもAndroidとWindowsをサポート、本体にはドローン操作用のスティックや各種ボタンが配置されている

 ほかにも、同社が手掛ける産業用ミニPCやマザーボードが並べて展示されていたほか、デジタルサイネージのソリューションや駐車場向けのソリューションなど、ビジネスの舞台裏でさまざまな要望に応えるための機器を開発、販売している様子が確認できる。

 ラックマウント用サーバーの現状をチェックしたり、NVIDIAの最新AIソリューションをチェックするなら、かなり魅力的な展示ブースになっている。興味がある人はぜひ、MSIのブースに足を運んで、NVIDIAのAI向けCPUやGPUをチェックしてみてほしい。

デジタルサイネージのソリューションでは、1台の機器からすべてのモニターを一元管理できる。OSには依存しておらず、Raptor Lake-Pを採用する「MS-C926 Slim Box」、またはAlder Lake-N/Twin Lakeを使ったファンレスのスリムPCとして「MS-C936 Slim Box」を用意する
スマートパーキング向けのAIビジョンソリューションでは、カメラ映像から駐車場内の駐車スペースの検知をAIで行なえるほか、ステータスのモニタリングなどを行なう。ここではIntel Meteor Lake-U/Arrow Lake-Uシリーズを搭載する産業用ミニPC「MS-C927」、またはIntel 第13/14世代のRaptor Lake-Pを採用した組み込み向けPC「MS-C906 Embedded Box」も合わせて展示されていた
大規模な検査向けAIソリューション「Memorence Suite」では、「MS-C910E Edge AI Box」や「MS-C910 Edge AI Box」を展示し、その存在感をアピールしていた
ほかにも、同社が手掛ける産業用ミニPCやマザーボードがズラッと並んでおり、かなり壮観だ