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3D V-NAND搭載「Samsung SSD 850 Pro」が国内発売
~データセンター向け845 DCシリーズも
(2014/9/12 09:00)
ITGマーケティング株式会社は、Samsung製2.5インチSSD「850 PRO」、「845DC PRO」、「845DC EVO」の3製品を12日より国内発売した。価格はいずれもオープンプライス。
850 PROは「840 PRO」の後継となるコンシューマ向けハイエンド製品。コンシューマ向けとして初めて、メモリセルを垂直に積層する独自の「3D V-NAND」技術を採用。独自コントローラも3コア300MHz駆動のMDXから、3コア400MHz駆動のMEXになり、ファームウェアの改良も踏まえ、大容量化、高速化、耐久性向上、電力効率向上を実現したとしている。
実際、性能面では前世代ですでに理論値の上限に近かったため、小幅にとどまるものの、連続アクセス、ランダムアクセスとも性能は向上しており、最大容量は512GBから1TBに2倍に増えた。このほか、OCG/Opal V.2/Encrypted Driveの暗号化機能に対応し、平均故障間隔を150万時間から200万時間に延ばし、動作時消費電力を5.7Wから3.3Wに下げるといった改善がなされている。また、保証期間も5年から10年になった。
仕様はほぼ共通で、連続読み込み速度は550MB/sec、同書き込み速度は520MB/sec(128GBモデルのみ470MB/sec)、4KBランダム(QD32)読み込み速度は100,000IOPS、同書き込み速度は90,000IOPS。インターフェイスはSATA 6Gbps、サイズは100×69.85×6.8mm(幅×奥行き×高さ)、重量は最大66g。データ移行ソフト、DRAMキャッシュ化やデータ消去機能を含むユーティリティソフトが付属する。
キャッシュ容量は、128GBが256MB、256/512GBが512MB、1TBが1GB。店頭予想価格は128GBが17,000円、256GBが27,000円、512GBが51,000円、1TBが89,000円前後。
845DCシリーズはデータセンター向けと位置付けられ、リアルタイムエラー訂正機能や電源喪失保護機能を搭載するなど、信頼性を高めた。845DC PROは、3D V-NANDを、845DC EVOは3bit MLC NANDを採用する。
845DC PROは400GBと800GBが用意され、連続読み込み速度は530MB/sec、同書き込み速度は460MB/sec、4KBランダム(QD32)読み込み速度は92,000IOPS、同書き込み速度は800GBが51,000IOPS、400GBが50,000IOPS。店頭予想価格は400GBが100,000円、800GBが189,000円前後。
845DC EVOは240/480/960GBが用意され、連続読み込み速度は530MB/sec、同書き込み速度は480/960GBが410MB/sec、240GBが270MB/sec、4KBランダム(QD32)読み込み速度は87,000IOPS、同書き込み速度は480/960GBが14,000IOPS、240GBが12,000IOPS。店頭予想価格は240GBが33,000円、480GBが66,000円、960GBが127,000円前後。
消費電力は845DC PROの読み込み時が1.7W、書き込み時が3.3W、845DC EVOの読み込み時が3.1W、書き込み時が4.2W。平均故障間隔は200万時間。
インターフェイスはSATA 6Gbps、サイズは約100.2×69.85×6.8mm(同)、重量は845DC PROが最大65g、845DC EVOが最大63g。保証期間は5年。
845DCシリーズは実機を試す機会が得られたので、簡易的にベンチマークを測定した。使用したのは845DC PRO 400GBと845DC EVO 480GB。ベンチマークソフトは、CrystalDiskMark 3.0.3 x64とATTO Disk Benchmarkを利用した。
結果は、845DC PROは、CrystalDiskMarkの連続読み込みは公称値をやや下回る結果となったが、書き込みは公称以上、ATTO Disk Benchmarkはいずれも公称を上回る数値が出た。
845DC EVOは、CrystalDiskMarkの連続読み込みは公称値をやや下回り、書き込みは公称以上、ATTO Disk Benchmarkは読み込みが公称を上回り、書き込みはほぼ公称通りだった。
総合すると、おおむね公称値通りの性能と言って差し支えないだろう。
なお、850 PROについては、こちらの記事ですでに詳細なレビューを行なっている。