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Intel Arc、新ドライバでDX9性能が43%向上。A750は249ドルに値下げ

新ドライバで性能が平均で43%向上。価格は249ドルに値下げされ、GeForce RTX 3060より安価で高性能と謳う

 米Intelは1日(現地時間)、DirectX 9のゲーム性能を平均で43%向上させる新ドライバ(4086)を公開した。加えて、Intel自身が発売している「Intel Arc A750 Limited Edition」の価格をローンチ時の289ドルから249ドルに値下げすると発表した。

 今回のドライバではボトムアップで再設計が行なわれており、GPUのポテンシャルをより活かせるようゲーム性能を大幅に改善。特にDirectX 9タイトルでは平均43%の性能向上を実現した。

 有名なタイトルとしては、「League of Legends」が45%、「Half-Life 2」が71%、「The Elder Scrolls V: Skyrim」および「Counter-Strike: Global Offensive」が77%も性能が向上するとしている(いずれもフルHD環境下、ローンチ時の3490ドライバとの比較)。

ローンチ時のドライバ(3490)と新ドライバ(4086)との性能比較
旧ドライバの性能を1とした場合、最大で77%性能が向上するという
1440p解像度でも性能が大きく改善している
DirectX 9タイトルで向上幅が大きいが、DirectX 11/12タイトルも性能改善が図られた

 加えて、旧ドライバでは平均フレームレートが高くても、フレームレートにブレがあり安定しなかった問題が存在していたと言い、今回のドライバでフレームレートを安定させる改善も図った。

旧ドライバではフレームレートのブレが大きかったが、新ドライバで改善
99パーセンタイルのフレームレート安定性も大きく向上した

 なお、Intelは新GPUにおけるDirectX 9のサポートはMicrosoftのD3D9on12マッピングレイヤーを用いるとしていたが、Intel Arcのドライバに関してはゲーム性能向上のために採用されず、ドライバレベルで最適化を図ったという。

 新ドライバ公開と同時に、Intelから発売している「Intel Arc A750 Limited Edition」の価格を249ドルに引き下げる。改善したドライバと組み合わせると、競合として挙げているGeForce RTX 3060以上のコストパフォーマンスを達成できるとしている。米国では2月1日より新価格が適用されるが、そのほかの地域でも順次値下げが実施されるという。

 日本ではIntel Arc A750 Limited Editionの実売価格は4万8,000円弱。GeForce RTX 3060は安いモデルで4万7,000円弱なので、ここからさらに値下がりすれば競争力は高まるのは確実だろう。

Intel Arc A750 Limited Editionの新価格は249ドル
新ドライバと組み合わせるとコストパフォーマンスは大きく向上し、GeForce RTX 3060を超える