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ソニー、FeliCaの次世代チップ開発

 ソニーは、非接触ICカード向けチップ「FeliCa」の次世代チップを開発した。チップおよびチップ搭載のカードの量産は11月を予定している。

 新チップは、現行のFeliCa Standardチップと互換性を保ちつつ、クラウドと連携したデータ管理が可能なほか、第三者の不正利用を防ぐ「FeliCaセキュアID」機能も搭載した。これらの機能の有効/無効化はカード発行時に選択できる。

 追加された機能を利用することで、サービス事業者はなりすましなどの不正利用を防ぎつつ、さまざまなオンラインサービスにおいて顧客情報の管理やサービス内容の追加・更新などにクラウド上で対応することも可能となった。

 また、同社ではFeliCaをクラウドサービスで活用するための開発環境の1つとして、FeliCaリーダー向けSDK「ICS-DCWC1」を提供している。同クライアントを利用することで、読み取ったIDの認証後に、勤怠管理や経費精算などをするためのWebアプリなどを開発できる。

拡張オーバーラップ機能

 異なるサービス事業者間で、それぞれの既存システムを生かしながらお互いのサービスを追加し、データ連携ができる「拡張オーバーラップ」機能も新たに搭載。これにより、システムの改修をせずとも、既存のインフラを生かすことで開発負担を抑えた統合サービスの提供が可能になる。