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Acer、ゲーミングノート「Predator」を第10世代Coreに刷新

Predator Helios 300

 台湾Acerは23日(現地時間)、年次の新製品発表イベント「next@acer」を開催し、このなかでゲーミングPC「Predator」シリーズの刷新と、イーゼルヒンジを備えたクリエイター向け2in1「ConceptD 3 Ezel」などを発表した。

Predator

 ゲーミング向けのPredatorは、ノートPC 3機種とデスクトップPC 2機種を投入する。

 このうちノート製品は、既存のラインナップをベースに、第10世代CoreおよびGeForce RTX SUPERシリーズの搭載への刷新がトピックとなっている。

 例として「Predator Helios 300」は、最高で第10世代Core i7、メモリ32GB、GeForce RTX 2070 Max-Q、2TB SSD、15.6型または17.3型のIPSパネル、240Hz/中間色応答速度3msの液晶、Killer E2600有線LAN+Killer Wi-Fi 6 AX1650無線LANの搭載などが特徴。

 またフクロウの羽ばたきから着想を得たという、59枚からなるバイオニックファンブレードの「第4世代AeroBlade 3D」を搭載し風量を高めたほか、4つのゾーンでカスタマイズできるRGB LEDバックライト付きキーボードなどを備える。

 米国では7月に発売され、価格は1,199.99ドルより。

Predator Helios 700

 「Predator Helios 700」は、キーボードを手前にスライドすると冷却効率が高まる「HyperDriftキーボード」を備えたのが特徴的なモデル。この製品自体は2019年のCOMPUTEX TAIPEIでも展示され、そのときは第9世代Core i9-9980HKとGeForce RTX 2080を備えていたが、新たに第10世代Core i9とGeForce RTX 2080 SUPERに刷新された。

 また、キーボードに独自の特許取得済みメカニカルキー「MagTekスイッチ」を採用していることが明らかとなった。一般的なゲーミングノートのキーボードのストロークは深くても1.5mm程度なのだが、Helios 700はコンパクトデジタルカメラの沈胴式のような3段構成の軸で、3mmという深いキーストロークを実現しているという。

 なお、Helio 700ではかねてより予告されていた高効率熱伝導シート「PowerGem」が採用されている。同社の測定によれば、Aブランドの液体金属採用モデル(ASUS製ノートと思われる)よりCPU温度が低く、より高い性能を実現できていることがアピールされた。

 米国では10月に発売され、価格は2,399.99ドルより。

コンパクトデジタルカメラの沈胴式レンズのような3段チューブ構造で、3mmのストロークを実現
PowerGemを採用し、Aブランドの液体金属採用モデルよりCPU温度を抑え、より高い性能を実現できるという

 デスクトップPCは、新フラグシップモデル「Predator Orion 9000」を投入することが紹介された。最上位構成ではCore i9-10980XE、メモリ128GB、GeForce RTX 2080 TiのNVLink SLI構成となっており、超ハイエンドゲームのみならずストリーミングも本機単体で対応可能。

 冷却用のファンはARGB LEDを備えた「FrostBlade」となっており、流体力学に基づいたベアリングと、生体工学に基づくファンブレード設計で振動と騒音の低減、風量および静圧の向上を図ったとしている。また、側面パネルはEMIシールド機能を備えた強化ガラスとなっている。

 欧州および中東、アフリカなどの地域では10月、中国では9月に発売され、価格は2,799ユーロまたは20,999人民元。

Predator Orion 9000

 このほか、スピーカーおよびマッサージ機能つきのゲーミングチェアや、ゲーマー向けドリンク「Predator Shot」などが発表されたが、日本でも投入するかどうかは不明。

ConceptD 3 Ezel

ConceptD 3 Ezel

 画面中央で2つ目のヒンジが折れ曲がり、タブレットのように利用できる“イーゼルヒンジ”を備えたクリエイター向け2in1「ConceptD 3 Ezel」は、1月にCES 2020で発表した「ConceptD 7 Ezel」の下位とも言うべきモデル。米国では8月に発売される予定で、価格は1,499.99ドル。

 マグネシウムアルミニウム合金を採用し、同じ厚さのアルミ合金筐体と比較して20%軽量で約2倍丈夫だという。セラミックコーティングを施し、強度や硬度、腐食、酸化に対する耐性を高めつつ、耐摩耗コーティングにより汚れを防ぐ。

 ペンはワコムのEMR技術を採用した「Acer Active Stylus」で本体に格納可能。15秒の急速充電で90分使えるとしている。また、sRGB比100%の色域、色差ΔE<2の正確な色表現、コーニングゴリラガラス5を備えたPANTONE認定済みのディスプレイなどを備える。

 このほか、騒音レベルを40dB未満に抑えた冷却技術「Vortex Flow」、最大18時間のバッテリ駆動、電源ボタン一体型の指紋センサー、Thunderbolt 3の搭載などが特徴。

 最高構成では、第10世代Core i7、メモリ16GB、1TB SSD、ディスクリートGPUにGeForce GTX 1650 Ti、OSにWindows 10 Proなどを備える。

 このほか、Quadro T1000を搭載したノートPC「ConceptD 3」、GeForceまたはQuadroを搭載可能なスリムデスクトップ「ConceptD 100」、2,560×1,440ドット/170Hz/Adobe RGB 99%の液晶「ConceptD CP5」、3,840×2,160ドット/165Hz/DCI-P3 98%の液晶「ConceptD CP3」、3,840×2,160ドット/60Hz/Adobe RGB 99%の液晶「CM3271K」などを発表。