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レノボ、軽量薄型化に加えオンライン会議などの実用面も強くした「ThinkPad X1 Carbon/Yoga」
2019年6月25日 19:23
レノボ・ジャパン株式会社は6月25日、都内にて新製品発表会を開催し、14型モバイルノート「ThinkPad X1 Carbon」、14型2in1「ThinkPad X1 Yoga」、14型モバイルディスプレイ「ThinkVision M14」などを発表した。
各製品の詳細については下記の記事を参照されたい。ここでは発表会の内容紹介と、展示されていた実機写真を掲載する。
現代の要求に合わせたThinkPadへの改良
発表会の製品説明の段では開発を担当したレノボ・ジャパン 大和研究所 第3先進ノートブック開発 システムデザインの高橋睦良氏および、大和研究所 システム機構設計の宮本旅人氏らが登壇。
時代の変化とともにPCの役割が変わってきており、ThinkPadに求められるものも変わってきているとし、これまで文章作成やメールと言った個人で済んでいた作業が、オンライン会議/共同編集/ビデオプレゼンテーションなど、コラボレーションツールとしての側面が強くなっていると説明。そのため、製品のデザインコンセプトとして、大画面化や可搬性、オンライン会議での使用感向上などを狙って開発が進められたという。
今回の世代のX1 CarbonとX1 Yogaの開発における共通点としては、狭額縁化やさらなる軽量化と薄型化、4スピーカーと4マイクの搭載などがあり、マザーボードも共通のものが使われた。
マイクに関しては、ノートPCを使った会議などにおいて近くの人の声ははっきり聞こえるが、少し離れた位置にいる人の声が聞き取りにくくなるといった問題が見受けられることから、360度広範囲での集音ができるように、天板上部に4つのマイクを設置。そして、スピーカーも大型化されるとともに、ヒンジ近くに2つのツイーター、パームレストの手前部分に2つのウーファーを実装。これらにより、マイク感度が倍以上に上がったほか、サウンドも聴き取りやすく生まれ変わった。
実際に今回のマイクを使ったデモンストレーションが行なわれたが、3m離れた状況において前世代のX1 Carbonではマイクに入力された音声が途切れがちだったのに対し、今回のX1 Carbonは声が途切れることなく圧倒的に明瞭だった。
なお、マイクの集音設定は同社ユーティリティのLenovo Vantageで変更でき、周囲の音を拾いたくない場合など、状況による切り替えを行なえるようになっている。
狭額縁化やスピーカーの大型化にともない、基板上の制約は上がったが、Wi-FiとLTEのアンテナに影響が出ない範囲でのベストな配置が考え出され、支障を来たさないように設計を行なえたという。
また、スタンバイ状態のネットワーク接続や、高速復帰を可能にするWindows 10のモダンスタンバイに対応。これまで復帰に3.7秒かかっていたが、1.3秒に短縮されるとともに、スタンバイ状態からの指紋認証センサーを使ったワンタッチのログインなどが行なえるようになっている。
ただし、モダンスタンバイではその分、非対応の製品よりもスタンバイ時の消費電力が増加している。レノボではこの対処として、PCを使わない時間帯をユーザー側で定めて、深夜などは自動的に休止状態に移行可能にする「Lenovo Smart Standby」という設定を用意。これにより、バッテリを無駄に消費することなく長持ちできるようになっている。