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MIT、わずか24mWで超小型ドローンを動かせるチップを開発
2018年6月21日 14:25
米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らは6月20日(現地時間)、同大学が開発したコインほどの大きさしかないミニチュアサイズのドローンに内蔵されているチップをアップグレードし、大きさや消費電力の低減に成功したことを発表した。
超小型ドローン向けチップは昨年(2017年)にFPGAベースで設計されたが、根本的な改良を施すべく一から設計し直し、大きさを20mm四方に縮小したほか、消費電力が2Wから24mWまで引き下げられ、「Navion」として生まれ変わった。ちなみに通常サイズのドローンは基本的な飛行でおよそ10~30Wの電力を消費するという。
Navionを搭載した超小型ドローンは171fpsの動画を撮影できるほか、慣性計測も行なうことができ、空間の測量も行なえる。これにより、超小型ドローンを乗り物の走行支援に利用するといった使い方が考えられ、とくにGPSが使えない場所などで効果的とする。
カメラからの映像はチップ内のメモリに圧縮保存されているが、このさいの不要な計算をなくすことなどによって、容量を従来の2MBから0.8MBまで減らすことができ、処理速度の向上にも寄与できたという。
今後はカメラを搭載したミニチュアカーにこのチップを組み込み、デモンストレーションを行なう予定としている。