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Supermicro、1Uで1PBに達することができるRuler SSD対応サーバー

 東京ビッグサイトで開催されたIT総合展示会「2018 Japan IT Week」。PC Watchが普段お伝えしている領域からはややかけ離れているが、この記事ではそのなかで興味深かったSupermicroのブースの模様をお伝えしよう。

 今回の展示の新しいトピックは、Intelが2017年8月に発表した新しいSSDのフォームファクタ「Ruler」に対応したラックマウントサーバーである。

 Rulerは従来の2.5インチや3.5インチのフォームファクタの置き換えとなるサーバー向けのフォームファクタで、M.2に似たPCI Express x4(現時点では3.0が最高)のインターフェイスを備え、定規のような長い筐体を特徴とする。高さがちょうど1U分であるため、ラックマウントサーバーに好適。なおかつ、M.2やPCI Expressでは実現できなかった前面からのホットスワップを実現する。

サーバーの上に載っているのがRulerフォームファクタのSSD、Intel DC P4500

 Supermicroが展示したサーバーは、1U(SSG-136R-NR32JBF)または2U(SYS-2029P-DN2RR32L)のフォームファクタで、32基のRuler SSDを装着できる。Intelが提供しているSSDは現時点では最大8TBのため、合計256TBとなるが、年内にも32TBモデルが投入される予定とのことで、これを用いれば1PB(1,024TB)のストレージシステムを構築できるようになるという。

 なお1Uモデルと2Uモデルの違いだが、1Uモデルでは1システムのみだが、2Uモデルでは内部に2つの独立したシステムがあり、32基のRuler SSDに保存されたSSDのデータにお互い共通でアクセスできるものとのことだ。

 搭載されるシステムのマザーボードはこれまた独自のものであり、LGA3647対応のXeonスケーラブルプロセッサを最大2基搭載可能。最大1.5TBのDDR4-2666 ECC 3DS LRDIMMも搭載できるという。さらに、電源も80PLUS Titanium準拠のリダンダントの2,000Wのものを搭載する。

 このほか、2.5インチのNVMeストレージに対応したサーバー、Tesla V100に対応したサーバー、3.5インチHDDを48台搭載できる4Uサーバーなども展示した。

このように前面から着脱できる
搭載されているマザーボード。LGA3647対応のXeonスケーラブルプロセッサを最大2基搭載可能
2.5インチのNVMeストレージに対応したサーバーSYS-2029BT-HNR(左)とTesla V100対応サーバーSYS-1029GQ-TVRT(右)
SYS-2029BT-HNRに搭載される電源は独自開発の80PLUS Titanium対応2,000W
Tesla V100を4基装着できるサーバー、SYS-1029GQ-TVRT
GPUはこのようなコネクタに装着する仕組み
3.5インチHDDを45基搭載できる4Uサーバー、SSG-6048R-E1CR45H
前面にLCDを搭載し、ディスクのエラー状況がすぐにわかる
6Uもしくは8Uに対応した高密度ブレードサーバー