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Intel、4TBの2.5インチSSD。1Uラックで1PBを実現する新形状も発表

 Intelは7日(米国時間)、データセンター向けのSSD「Intel SSD DC S4600/S4500」の2製品を発表。加えて、Ruler(定規)と名付けられた新フォームファクタとなる細長いSSDが開発中であることを明らかにした。細身な形状により、1Uサーバーラックあたり最大1PBの省スペースかつ大容量なSSDストレージを構築可能とする。さらに、ミッションクリティカルな用途を想定し、冗長化されたデュアルポートのSSD「SSD DC D4500/D4502/D4600」も開発中であるという。

 S4600/S4500の2製品はいずれも2.5インチのSATA SSDで、S4500は240/480/960GBに加え、2/4TBをラインナップ。S4600も同様だが、4TBモデルは用意されていない。3D NAND技術が用いられており、2.5インチSSDでありながら最大4TBを実現する高密度により、2TBの3.5インチHDDなどを採用しているデータセンターでは、置き換えによって大幅な密度向上やIO性能の向上を図ることができるという。

 性能面では、S4600/S4500はいずれもシーケンシャルリード/ライトが500/490MB/sと共通しており、ランダムアクセス性能もリードは72k IOPSで同一だ。しかし、ランダムライトに関してはS4500の33k IOPSに対し、S4600では72k IOPSと2倍を超える性能となっており、書き込みを重視する用途に特に好適とする。また、消費電力はS4600がアクティブ時/アイドル時で5/1Wに対し、S4500は5.6/1.1Wと僅かに高いため、S4600は消費電力でも優れている。

 さらに、信頼性も向上されている。年間平均故障率(AFR)はHDDに比べて3.2倍低く、置換にかかる時間や費用の削減に貢献する。また、ファームウェアのアップデートはダウンタイムを最小にしつつ、データを保持したまま行えるという。

 Rulerについては詳しく述べられていないが、従来の2.5/3.5インチフォームファクタの制約から解放され、より大容量化することが可能になるという。Rulerという名前は、細長い様が定規に似ていることから名付けられた。Intelによると、3D NAND技術により1Uサーバーラックで1PBのSSDストレージを構成することを目標に開発中で、近い将来の発売を予定しているとのこと。

 デュアルポートSSDのDC D4500/D4502/D4600はミッションクリティカルな用途の使用を想定しており、接続経路を冗長化されていることが特徴となる。SASのHDDよりもIOPS、レイテンシ、スループットといった点でも優れているという。同製品は2017年第3四半期の発売を予定している。