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Cooler Master、UFO型のCPUクーラーを近日中に国内販売

MasterAir G100M

 Cooler Masterは8日(日本時間)、東京・秋葉原で新製品発表会を開催し、2018年第2四半期(4月~6月期)以降に投入予定の新製品を紹介した。

 同社は2018年で設立26周年を迎えるが、過去25年にわたり、その時代の最新の技術トレンドやユーザーニーズをいちはやく製品に反映してきたとする。そして2018年のトレンドは「RGB LED」であるとし、CPUクーラー、ファン、ケース、マウス、キーボードといったすべての周辺機器にそれを反映させ、進化させるとした。

 1つ目は「MASTERPLUS+」と呼ばれるソフトウェアで、「RGB LEDコントローラ(PROバージョン)」に接続したRGB LEDファンの一括管理を可能にする。複数のプリセットライティングパターンを用意するほか、フルカスタマイズ可能な機能も提供する。

 もう1つは「C10L」と呼ばれる簡易版のコントローラで、こちらはMASTERPLUS+ソフトを用いることなく、本体単体で発光モード/色設定/輝度設定が可能。

 そしてファンに搭載されるRGB LEDも、単色発光のものから、LED個々の発光をカスタマイズ可能な「Addressable RGB LED」、さらには周辺の温度などに連動して発光色が変わる「Smart RGB LED」へと進化させていくという。

技術のトレンドはRGB LED
統合的なRGBソリューションを提供
MASTERPLUS+に対応したRGB LEDコントローラ(PROバージョン)と、単体でRGB LEDの制御が可能なC10L(Liteバージョン)
MASTERPLUS+ソフトウェア
RGB LEDも進化していく
Smart RGB LED

CPUクーラー

 そのSmart RGB LEDを搭載した最初の製品は、第3四半期初頭に投入する予定の空冷CPUクーラーの「MA410M SMART」、そして240mmラジエータつきの簡易水冷「ML240R SMART」となる予定だ。

 MA410M SMARTは、同社のCPUクーラーとしてははじめて、ファンではなくヒートシンク部の左右にLEDを仕込んだモデルとなっており、CPUの温度をセンサーが拾い、その温度に応じて色を変化させることができる。ファンにLEDを内蔵すると発光が円形となるわけだが、MA410M SMARTは垂直に並んだ発光ができるのが特徴。一方のML240R SMARTは、CPUのヘッド部分やファンのみならず、ラジエータの側面もRGB LEDが入っており、温度によって発光が変化する仕組みとなっている。

 「MasterAir G100M」は、CES 2018のタイミングで発表され、話題となったUFOのようなかたちをしたトップフローCPUクーラー。直径41.2mmにもなる超極太ヒートパイプ「ヒートカラム:Heat Column」を採用。この仕組み自体はヒートパイプと共通であり、内部の銅粉と液体によって熱の移動を手助け。高さを74.5mmに抑えながら、TDP 130WまでのCPUをサポート。LGA2066/2011環境のサポートを可能にした。本製品はもうまもなく日本市場にも投入される見込みだ。

 「MasterAir MA621P TR4 EDITION」は、Ryzen Threadripper(Socket TR4)に特化したCPUクーラー。Ryzen Threadripperはヒートスプレッダが巨大なため、対応したCPUクーラーは現時点では簡易水冷が主流(NoctuaはTR4対応の空冷クーラーをリリースている)。MA621P TR4 EDITIONはその巨大なヒートスプレッダに合うよう、ベース部分を設計しなおしたものとなっている。

 このほか、ASUSの高耐久マザーボード「TUF」シリーズのテーマに合う「MasterAir MA620P TUF GAMING EDITION」も投入する予定。同社ではASUSと協業し、TUFシリーズのデザインに合うケースや電源も展開する予定だ。

簡易水冷のロードマップ
デュアルチャンバーポンプなどの特徴
空冷CPUクーラーのラインナップ
空冷CPUクーラーの特徴
ラジエータ側面も光るML240R SMART
MasterAir G100M
側面から見るとキノコのようにも見える
MasterAir MA621P TR4 EDITION
MasterAir MA620P TUF GAMING EDITION
MasterAir M410M SMART

ケース/電源/キーボードなど

 ケースは「Stryker SE」、「Trooper SE」、「H500P Mesh White」、「MasterBox Pro 5 RGB」、「Q300P」、「MB500 TUF」、「K500」といった製品を多数投入する。その一方で、主力はハイエンド「COSMOS」で据え置く。

 COSMOSは、一般的なケースと同じようなパーツ配置のみならず、マザーボードを90度回転させ、煙突効果で冷却性能を向上させる「チムニーレイアウト」、そしてマザーボードを倒立させる「インバートレイアウト」のいずれもサポート。簡単に分解ができるモジュラーデザインにより、本体へのペイントや改造を行なうユーザーにも好適としている。

 展示された製品のなかでひときわ筆者の目を引いたのが「MasterBox TD500 RGB VERSION」。前面に3基のLEDファンを装着している点もさることながら、GeForce GTX 1080 Founders Editionのヒートシンクに採用されている、ポリゴンのような不規則な三角形によって構成された前面パネルとサイドアクリルパネルが特徴だ。

ケース新製品
主力のCOSMOS
モジュラーデザインにより、すべてのパネルが簡単に取り外せるという
主力のCOSMOSの実機
MasterBox TD500 RGB VERSION
前面のアクリルもポリゴンのようなデザインだが、給気口をサイドに設けている
側面のアクリルもポリゴンのようなデザインだ

 電源については、ハイエンドを「MasterMaker V2」シリーズ、ミドルレンジを「MasterWatt V」シリーズが担う。2018年第3四半期には、ミドルレンジ向けに「MasterWatt G」と呼ばれる、ゲーマー向けのモデルを新たに投入する予定。

第3四半期にはゲーマー向けのMasterWatt Gが投入される
電源製品の特徴。15%以下の負荷ではファンが回転しないセミファンレスとなっている

 ゲーミングキーボード/マウスのセットとして、「MasterSet MS120」と「Devastator 3」の日本語レイアウトを第2四半期中に投入。そしてキーボード単体の「Masterkeys MK750」の日本語レイアウトも第3四半期に投入する。キーボードはMS120が独自のメカニカルスイッチ、Deastator 3がメンブレンスイッチ、MK750がCherry MX軸採用となる。

 このほか、圧力感知対応の「AIMPAD」技術を搭載した「Masterkeys MK851」も投入予定。このキーボードはCherry MXの赤軸を採用したものだが、Q/W/E/R/A/S/D/Fの8つのキーには、圧力を感知するセンサーが内蔵されており、アナログ入力が可能となっている。

 同様にアナログ入力を実現したキーボードとして、東プレの「REALFORCE108UH-ANLG(AFAX01)」が挙げられるが、AFAX01は静電容量方式によって実現している。一方でMK851は圧力を感知するセンサーによって特許の問題を回避しているという。また、AFAX01はタクタイルフィーリングだが、MK851はリニア荷重ストロークとなっている点も異なる。

入力デバイスの新製品
AMIPAD技術を搭載したMK851
MK851の実機