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三菱電機、ディープラーニングを自動設計するアルゴリズムを開発

~AI専門家による設計を不要に

 三菱電機株式会社は7日、データの特徴を学習し、推論処理を行なう「ディープラーニングの自動設計アルゴリズム」を世界で初めて開発したと発表した。

 この技術は、ディープラーニングの先駆けと言われるネオコグニトロン(脳の視覚野をもとに考案された画像処理アルゴリズム)を基に考案された。国内で1件、海外で1件の特許も取得している。

 従来、企業などでディープラーニングを導入する際、ハードウェア知識が豊富な機器の専門家と、ディープラーニングに関する知識が豊富なAI専門家が互いに討論して、課題の確認と設定を行なう必要があった。

 今回三菱が開発した技術を採用すれば、コンピュータが自動的に学習データを用いてディープラーニングのアルゴリズムを自動設計可能。機器の使用環境に合わせた高度な推論処理を実現する。

 また、学習データの中から特徴的なデータのみを重複なく抽出でき、効率的で適切なネットワークを構築し、設計時の試行錯誤を削減できる。

 これにより、ディープラーニングの設計時間に数日~数週間要していたものが、数分~数時間へと大幅に削減できる。設計依頼が不要となり、AI導入コストを低減可能。また、ユーザーのみで作業できるため、AIの導入が容易となり、ディープラーニングの活用範囲拡大に期待できるとしている。