やじうまミニレビュー

スマホとの写真のやりとりに便利なUSBメモリ「AH180」

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
AH180

 意外に思われるかもしれないが、筆者はAndroidスマートフォンとPCの写真のやり取りは面倒なものだと思っている。大半はGoogleフォトを使えば満足できるが、スマートフォンで撮った写真をフルサイズのままPCに転送してレタッチしようとすると、メールに添付して送信するのが手っ取り早い。しかし複数枚あるとメールを分割するといった手間が増える。

 USBケーブルで直接接続する方法もあるが、筆者の場合、たいていケーブルは充電器につけっぱなしで、そこから抜いてPCに接続することになる。すると、今度はいざ充電しようとしたときにケーブルが充電器についておらず探すハメになったりする。microSDを抜いてカードリーダに直刺ししようと思っても、SIMスロットと共有の場合、先が細いピンが必要だったりする。

 そんな時に便利なのがApacerの「AH180」だ。USB Type-CでもUSB Type-Aでも使えるリバーシブルなこのUSBメモリは、スマートフォンにはUSB Type-Cで接続し、適当なファイル管理ソフトから写真をUSBメモリ上にコピーすれば良い。あとはUSB Type-A側をPCに接続し、それを読み出すだけだ。

HuaweiのP9に接続したところ。問題なくUSBメモリとして認識された

 容量は16GB/32GB/64GBの3ラインナップ。HuaweiのMate 10 Pro、SamsungのGalaxy S7のような、microSDカードが増設できないスマートフォンで、溜まった写真データを吸い出すさいにも活躍しそうだ。

 GPD Pocketに接続して、CrystalDiskMark 6.0.0 x64(UWP版)でファイルサイズ100MiBのベンチマークをしてみたところ、シーケンシャルリードは136.7MB/s、同ライトは17.72MB/sだった。ランダムリード/ライトでは、大幅に速度が落ち込み、ランダムアクセスは得意ではないと言える。

 同じくGPD PocketのUSB 3.0 Type-Aポートに接続してみたところ、なぜかシーケンシャルリードが41.66MB/sで頭打ちとなった。何らかの原因でUSB 2.0でしか接続してない可能性はある。再起動して測り直してみたが同じ結果だった。別のUSB 3.0メモリを接続したところ、問題なく117MB/s出ていたし、A88Xチップセット+A10-6800Kを搭載したデスクトップPCのUSB 3.0では142.7MB/sを記録したので、相性の問題かもしれない。本製品は若干接続先を選ぶと言える。

GPD PocketのUSB Type-Cに接続したところ。問題なく速度が出ている
GPD PocketのUSB Type-Aに接続したところ。なぜか速度がUSB 2.0になった

 AH180の筐体は金色、回転するキャップはクリアな赤色をしている。リリースでは“アメリカンコミックヒーロー”をイメージしたというが、きっとアイアンマンのことだろう。キャップにはストラップホールがあり、キーチェーンなどにつけておける。

 本体サイズは12.1×32.8×8.1mm(幅×奥行き×高さ)、重量は3.6gと超小型軽量。常時ポケットにしまっておけるので、すぐに取り出してスマートフォンとPCのデータのやり取りに活用できる。また、MacBookをはじめとする最近のノートPCは、Type-Cポートの実装も増えているので、それらのPCのデータのやり取りでも活躍できそうだ。

 ちなみに本製品は価格.comといったサイトには登録されていないが、製品サンプルを提供していただいた台湾Cybermediaの話によると、すでに日本Apacerで取り扱いをしており、代理店やApacer公式サイトで問い合わせてほしいとしている。

USB Type-Cポートを露出させたところ
リバーシブル式のキャップとなっており、USB 3.0ポートを露出させたところ
GPD PocketのUSB Type-Cに接続したところ
GPD PocketのUSB Type-Aに接続したところ