~ストレートのキーボード採用。Bluetoothキーボードとしても利用可能 |
キングジムから、テキスト入力に特化した端末「ポメラ」の新モデル「DM100」が発表された。ポメラの代名詞でもあった2つ折りのキーボードを廃し、ストレートタイプのキーボードを採用していることが大きな特徴だ。また、Bluetoothに対応するなど、機能面の強化も著しい。発売前の製品を借用することができたので、レビューをお届けする。
ちなみに筆者は、ポメラの初代モデル「DM10」を発売と同時に購入したものの、キーボードのがたつきにどうしても馴染めず、早期に手放したクチだ。それだけに、今回の進化はなかなか興味深いところ。なお今回使用する機材は発売前のサンプルであり、製品仕様は変更される場合もあるとのことなので、予めご了承いただきたい。
価格は37,800円とされているが、予約受付の段階で3万円前後となっているショップもあるようだ。
●基本仕様まずはざっと従来モデルと仕様を比較してみよう。ポメラシリーズの製品ページの仕様欄は製品ごとに項目名などが異なっている場合もあるが、支障がないと思われる範囲で統一している。また、確認がとれた範囲で製品ページにない情報も一部追加している。
| 品番 | DM100 | DM10 | DM20 |
| メーカー希望小売価格(税込) | 37,800円 | 27,300円 | 34,650円 |
| 本体メモリ | 128MB(システム領域含む) 最大1,572ファイル保存可能 | 入力可能文字の総数 約48,000文字 | 入力可能文字の総数 約28,000,000文字 |
| 1ファイルあたりの文字数の上限 | 全角40,000文字 | 全角約8,000文字 | 全角約28,000文字 |
| ファイル形式 | TXT、CSV | TXT | TXT |
| 搭載文字サイズ | 8段階(12/16/20/24/32/40/48/64) | 3段階(24/32/48) | 7段階(12/20/24/32/40/48/64) |
| フォルダ作成 | ○(5階層) | - | ○(5階層) |
| 画面サイズ | 5.7型 | 4型 | 5型 |
| 画面解像度 | 800×600ドット | 640×480ドット | 640×480ドット |
| バックライト | ○ | - | - |
| インターフェイス | USB miniB | USB miniB | USB miniB |
| メモリーカードスロット | SDHCカード(最大32GB) | microSD(最大2GB) | microSDHCカード (最大16GB) |
| Bluetooth | ver 2.1 + EDR | - | - |
| QRコード出力 | ○ | - | ○ |
| 辞書 | 明鏡国語辞典MX ジーニアス英和辞典MX ジーニアス和英辞典MX | - | - |
| 電源 | 単3形アルカリ乾電池×2本 単3形エネループ×2本 | 単4アルカリ乾電池×2 | 単4形アルカリ乾電池×2 単4形エネループ×2 |
| 電池寿命 | 単3形アルカリ乾電池 約30時間 単3形エネループ 約25時間 | 約20時間 | 単4形アルカリ乾電池 約20時間 単4形エネループ 約15時間 |
| 寸法(幅×奥行き×高さmm) | 263×118.5×24.6 | 約 145×100×30(折りたたみ時) 約 250×100(使用時) | 約145×100×33(折りたたみ時) 約250×110(使用時) |
| 質量(乾電池含まず) | 約399g | 約340g | 約370g |
これを見て分かるのは、今回のDM100が新機能の追加にとどまらず、すみずみまで手が加えられているということだ。DM20は初代モデルであるDM10に比べてフルモデルチェンジと言っていいほどスペック向上および新機能が盛り込まれたが、外観まで大きく変わった今回は、DM10から20への進化がマイナーチェンジに見えてしまうほどの変化だ。
DM20で大幅に拡張されたメモリ容量と1ファイルあたりの文字数上限はさらに拡張され、初代モデルにおける文字数まわりの弱点はほぼ払拭されたとみていい。一方、DM20にはなかった最大ファイル数の制約(1,572ファイルまで)があるため、細かいテキストファイルを大量にメモリカードに保存している場合は注意した方がよさそうだ。筆者などは原稿やアイデアメモ類をすべて「紙copi」でテキストファイルに保管しており、その数は800ファイルほどあるので、使う使わないを問わず大量のテキストを持ち歩いている人からすると、あながちひっかからない問題と言えなくもない。
バッテリ持続時間は30時間。これまで単4電池だったのが単3電池に変更になったことで、従来20時間だったのが1.5倍に伸びている。もっともその分重量に差が付いているので、気をつけたほうがよいだろう(後述)。エネループについても利用できるので、万一の備えに携帯しておくとよさそうだ。
重量は約399gとなっているが、これは電池を含まない値なので、実際にはもう50gほどプラスされる計算になる。仮に450gだとすると、昨今話題のUltrabookと比較して半分~1/3程度、iPadなど10型クラスのタブレットの約2/3、7型クラスのタブレットとはほぼ同等からやや重い程度になる。ちなみに本製品とフォームファクタが似たフルキーボード端末としてネットで話題になっているNECの「LifeTouch NOTE」(NA75W/1Aシリーズ)は約699gで、250g程度の差がある。
興味深い点として、メモリカードがmicroSDからSDスロットに変更になったことが挙げられる。やや時代に逆行するかのような変更だが、ひょっとすると将来的にSD規格の周辺機器、例えばEye-fiなどに対応する余地が残されているのかもしれない。もちろん今のところそれを示唆する動きはなにもないし、ネットワーク機能をもたせるのは製品のコンセプトを考えるとナンセンスに思えるが、なんらかの伏線であることを期待したい。
その他、大きな違いとしては、Bluetooth対応、辞書搭載、そして2つ折りキーボードの廃止に伴う本体サイズの違いが挙げられる。以下、トピック別に見ていこう。
●外観本製品の最大の特色は、従来の2つ折りキーボードが廃止されてストレートタイプになったことだろう。個人的に、従来モデルのキーボードのがたつき、そして閉じた際のゴツさが馴染めなかったので、今回のボディは高評価だ。後述するように膝の上での打鍵も可能になったので、手帳やノートを広げた上で使ったり、クッションの上に乗せて使ったりと、利用シーンは大きく広がったといえる。
ただしその代償として横幅がおよそ2倍になっているため、スーツのポケットに収めたいといった要求がある場合は、本製品は最初から対象外ということになる。良し悪しと言うより、利用目的や好みに左右されやすい
