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ついに登場した「Ryzen 7 7700X3D」、低クロックでも光る圧倒的な高効率
2026年7月16日 22:00
国内未発売だったAMDのゲーマー向けCPU「Ryzen 7 7700X3D」が、7月17日の午前11時に発売される見込みだ。AMDの推奨販売価格は6万3,980円。
発売を前に同CPUをテストする機会を得られたので、3D V-Cacheを搭載する新旧Ryzenや、Intel史上最速のゲーミング性能を実現するというCore Ultra 7 270K Plusを相手に、ベンチマークテストでの性能比較を行なってみた。
Zen 4世代の3D V-Cache搭載CPU「Ryzen 7 7700X3D」
Ryzen 7 7700X3Dは、CPUアーキテクチャにZen 4を採用する8コア/16スレッドCPUで、3D V-Cacheの採用により96MBの大容量L3キャッシュを備えている。対応CPUソケットはSocket AM5。
CPUコアの数や機能面は既存のRyzen 7 7800X3Dと同等で、TDPも同じ120Wに設定されているが、CPUコアクロックは最大ブースト時が5GHzから4.5GHz、ベースクロックも4.2GHzから4GHzへ引き下げられている。実質的に「低クロック版Ryzen 7 7800X3D」といって差し支えない製品だ。
| 【表1】Ryzen 7 7700X3Dの主なスペック | ||||
|---|---|---|---|---|
| 製品名 | Ryzen 7 7700X3D | Ryzen 7 7800X3D | Ryzen 7 9800X3D | Ryzen 7 5800X3D |
| CPUアーキテクチャ | Zen 4 | Zen 4 | Zen 5 | Zen 3 |
| 製造プロセス(CCD│IOD) | 5nm│6nm | 5nm│6nm | 4nm│6nm | 7nm│12nm |
| CPUコア数 | 8 | 8 | 8 | 8 |
| CPUスレッド数 | 16 | 16 | 16 | 16 |
| L2キャッシュ | 8MB | 8MB | 8MB | 4MB |
| L3キャッシュ | 96MB | 96MB | 96MB | 96MB |
| 最大ブーストクロック | 4.5GHz | 5.0GHz | 5.2GHz | 4.5GHz |
| ベースクロック | 4.0GHz | 4.2GHz | 4.7GHz | 3.4GHz |
| iGPU | Radeon Graphics | Radeon Graphics | Radeon Graphics | 非搭載 |
| iGPUコア数 | 2 | 2 | 2 | ─ |
| 最大GPUクロック | 2.2GHz | 2.2GHz | 2.2GHz | ─ |
| 対応メモリ | DDR5-5200/2ch | DDR5-5200/2ch | DDR5-5600/2ch | DDR4-3200/2ch |
| PCIe 5.0/PCIe 4.0 | PCIe 5.0 28レーン | PCIe 5.0 28レーン | PCIe 5.0 28レーン | PCIe 4.0 24レーン |
| TDP | 120W | 120W | 120W | 105W |
| TjMax | 89℃ | 89℃ | 95℃ | 90℃ |
| 対応ソケット | Socket AM5 | Socket AM5 | Socket AM5 | Socket AM4 |
テスト環境とベンチマーク結果
Ryzen 7 7700X3Dの比較対象として用意したのは、同世代の高クロック版である「Ryzen 7 7800X3D」と、後継のゲーマー向けCPU「Ryzen 7 9800X3D」、初代3D V-Cache搭載CPUにして先日Socket AM4 10周年記念モデルが発売された「Ryzen 7 5800X3D」、Intel史上最高のゲーミング性能を実現したとされる「Core Ultra 7 270K Plus」の4製品。
各CPUのテスト環境は以下の通り。電力や温度などのリミット設定は各CPUの定格値をそのまま使用し、メインメモリについては、Ryzenは各CPUの最大対応メモリクロックに、Core Ultra 7 270K PlusはJEDEC準拠CUDIMMでDDR5-6400に設定した。
なお、Core Ultra 7 270K Plusについては、バイナリ最適化技術であるIntel Binary Optimization Toolをすべて有効化している(今回のテストで影響するのはファイナルファンタジーXIVとサイバーパンク2077のみ)。
| 【表2】テスト環境 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| CPU | Ryzen 7 7700X3D | Ryzen 7 7800X3D | Ryzen 7 9800X3D | Ryzen 7 5800X3D | Core Ultra 7 270K Plus |
| CPUアーキテクチャ | Zen 4 | Zen 4 | Zen 5 | Zen 3 | Lion Cove + Skymont |
| コア数/スレッド数 | 8C/16T | 8C/16T | 8C/16T | 8C/16T | 8P+16E/24T |
| L2キャッシュ | 8MB | 8MB | 8MB | 4MB | 40MB |
| L3キャッシュ | 96MB | 96MB | 96MB | 96MB | 36MB |
| CPU電力リミット | PPT=162W | PPT=162W | PPT=162W | PPT=142W | PL1=PL2=250W |
| CPU電流リミット | TDC=120A、EDC=180A | TDC=120A、EDC=180A | TDC=120A、EDC=180A | TDC=95A、EDC=140A | IccMAX=347A |
| CPU温度リミット | 89℃ | 89℃ | 95℃ | 90℃ | 105℃ |
| メインメモリ | 16GB×2 DDR5-5200 | 16GB×2 DDR5-5200 | 16GB×2 DDR5-5600 | 16GB×2 DDR4-3200 | 16GB×2 DDR5-6400 |
| メモリモジュール | UDIMM | UDIMM | UDIMM | UDIMM | CUDIMM |
| メモリタイミング/電圧 | 42-42-42-84/1.1V | 42-42-42-84/1.1V | 46-45-45-90/1.1V | 22-22-22-52/1.2V | 52-51-51-102/1.1V |
| メモリコントローラ | 2,600MHz | 2,600MHz | 2,800MHz | 1,600MHz | 1,600MHz/Gear2 |
| Infinity Fabric | 1,950MHz | 1,950MHz | 2,000MHz | 1,600MHz | NGU/D2D=3,000MHz |
| Ring/LLC クロック | ─ | ─ | ─ | ─ | 4,000MHz |
| マザーボード | ASUS ROG STRIX X870-F GAMING WIFI | ASUS TUF GAMING X570-PRO WIFI II | MSI MAG Z890 TOMAHAWK WIFI | ||
| BIOS | v2401 | v5044 | 7E32v1AC0 | ||
| CPUファームウェア | AGESA 1.3.0.1b Patch A | AGESA 1.2.0.F | 0x121 | ||
| ビデオカード | GeForce RTX 5080 Founders Edition(16GB) | ||||
| ビデオカード接続バス | PCIe 5.0 x16 | PCIe 5.0 x16 | PCIe 5.0 x16 | PCIe 4.0 x16 | PCIe 5.0 x16 |
| GPUドライバ | Game Ready Driver 610.74(32.0.16.1074)、Resizable BAR=有効 | ||||
| システム用SSD | Samsung 970 EVO PLUS 500GB(NVMe SSD/PCIe 3.0 x4) | ||||
| アプリケーション用SSD | CFD CSSD-M2B2TPG3VNF 2TB(NVMe SSD/PCIe 4.0 x4) | ||||
| CPUクーラー | 玄人志向 KURO-AIOWC360L/V2(ファン/ポンプスピード=100%) | ||||
| 電源 | Antec GSK850 V2 White ATX3.1(850W/80PLUS Gold) | ||||
| OS | Windows 11 Pro 25H2(build 26200.8737) | ||||
| OS設定 | 電源モード「バランス」、電源プラン「バランス」、VBS/HVCI「有効」 | ||||
| テスト用ディスプレイ | 4K/2160p(3,840×2,160ドット)、120Hz | ||||
| 計測 | HWiNFO64 Pro v8.50、Frame View v1.9、ラトックシステム RS-BTWATTCH2 | ||||
| 室温 | 約26℃ | ||||
Cinebench 2026
Cinebench 2026では、CPUのマルチスレッド性能を計測する「Multiple Threads」と、SMT対応CPUコアの性能を計測する「Single Core」、そしてシングルスレッド性能を計測する「Single Thread」を実行した。最低実行時間は標準の10分。
なお、Core Ultra 7 270K PlusはSMT非対応であるため、Single Coreテストは実行できなかった。
Multiple ThreadsにてRyzen 7 7700X3Dは全体4番手のスコア「4,159」を記録。Ryzen 7 7800X3Dを約6%、Ryzen 7 9800X3Dを約25%、Core Ultra 7 270K Plusを約57%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約22%上回った。
SMT対応コアの性能を計測するSingle Coreにおいて、Ryzen 7 7700X3Dは全体3番手のスコアとなる「550」を記録。Ryzen 7 7800X3Dを約5%、Ryzen 7 9800X3Dを約25%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約17%上回った。
Single ThreadにてRyzen 7 7700X3Dは全体4番手のスコア「410」を記録。Ryzen 7 7800X3Dを約9%、Ryzen 7 9800X3Dを約22%、Core Ultra 7 270K Plusを約31%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約9%上回った。
Cinebench 2024
Cinebench 2024では、CPUのマルチスレッド性能を計測する「Multi Core」と、シングルスレッド性能を計測する「Single Core」を実行した。最低実行時間は標準の10分。
Multi CoreでのRyzen 7 7700X3Dは、全体4番手のスコア「1,021」を記録。Ryzen 7 7800X3Dを約6%、Ryzen 7 9800X3Dを約23%、Core Ultra 7 270K Plusを約58%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約27%上回った。
Single CoreでのRyzen 7 7700X3Dは、全体4番手のスコア「102」を記録。Ryzen 7 7800X3Dを約10%、Ryzen 7 9800X3Dを約23%、Core Ultra 7 270K Plusを約29%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約10%上回った。
Cinebench R23
新バージョンのCinebenchよりメモリアクセス性能が反映されにくいCinebench R23では、CPUのマルチスレッド性能を計測する「Multi Core」と、シングルスレッド性能を計測する「Single Core」を実行した。最低実行時間は標準の10分。
Multi CoreでのRyzen 7 7700X3Dは、全体4番手のスコア「17,061」を記録。Ryzen 7 7800X3Dを約7%、Ryzen 7 9800X3Dを約27%、Core Ultra 7 270K Plusを約61%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約21%上回った。
Single CoreでのRyzen 7 7700X3Dは、全体4番手のスコア「1,636」を記録。Ryzen 7 7800X3Dを約10%、Ryzen 7 9800X3Dを約22%、Core Ultra 7 270K Plusを約33%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約10%上回った。
3DMark「CPU Profile」
CPU性能をスレッド数ごとに計測する3DMarkのベンチマークテスト「CPU Profile」では、Ryzen 7 7800X3Dのスコアを基準として比較するグラフを作成した。
Ryzen 7 7700X3DのスコアはRyzen 7 7800X3D比で91~95%となっており、4スレッド以上では全体4番手、2スレッド以下では僅かながらRyzen 7 5800X3Dの逆転を許して最下位に沈んでいる。
Ryzen 7 5800X3D以外と比較した場合、Ryzen 7 7700X3DはRyzen 7 7800X3Dを約5~9%、Ryzen 7 9800X3Dを約25~28%、Core Ultra 7 270K Plusを約33~62%下回っている。
Blender Benchmark
Blender Benchmarkでは、CPUテストを実行して3つのシーンでレンダリング速度(Samples per Minutes)を計測した。
Ryzen 7 7700X3Dは3つのシーンすべてで全体4番手のレンダリング速度を記録。Ryzen 7 7800X3Dを約4~6%、Ryzen 7 9800X3Dを23~25%、Core Ultra 7 270K Plusを約53~57%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約25~30%上回った。
やねうら王
将棋ソフトの「やねうら王」では、ベンチマーク機能を利用してマルチスレッドテストとシングルスレッドテストを実行した。やねうら王の実行ファイルはAVX2版およびAVX-512 VNNI版で、テスト時間は約180秒。
AVX2版マルチスレッドテストでのRyzen 7 7700X3Dは、全体4番手となる「9,533kNPS」を記録。Ryzen 7 7800X3Dを約8%、Ryzen 7 9800X3Dを約26%、Core Ultra 7 270K Plusを約55%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約24%上回った。
今回の機材ではSocket AM5対応CPUでのみ実行できるAVX-512 VNNI版において、Ryzen 7 7700X3DはAVX2版より約3%高い「9,815kNPS」を記録。Ryzen 7 7800X3Dを約7%、Ryzen 7 9800X3Dを約27%下回った。
AVX2版シングルスレッドテストでのRyzen 7 7700X3Dは、全体4番手となる「1,069kNPS」を記録。Ryzen 7 7800X3Dを約5%、Ryzen 7 9800X3Dを約19%、Core Ultra 7 270K Plusを約18%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約9%上回った。
今回の機材ではSocket AM5対応CPUでのみ実行できるAVX-512 VNNI版において、Ryzen 7 7700X3DはAVX2版より約1%高い「1,076kNPS」を記録。Ryzen 7 7800X3Dを約4%、Ryzen 7 9800X3Dを約20%下回った。
Adobe Camera Raw「RAW現像」
Adobe Camera Rawにて、デジタルカメラで撮影した2,400万画素のRAWファイル100枚をJPEGファイルに現像するのに掛かった時間を測定。処理速度として1分間当たりの処理枚数(fpm)を算出して比較する。
なお、計測はGPUを極力使わない場合(CPU処理)と、GPUを最大限に活用した場合(CPU+GPU処理)の2パターンで行なった。
CPU処理でのRyzen 7 7700X3Dは、全体4番手となる「119.47fpm」を記録。Ryzen 7 7800X3Dを約5%、Ryzen 7 9800X3Dを約24%、Core Ultra 7 270K Plusを約36%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約22%上回った。
GPUを最大限に活用したCPU+GPU処理でのRyzen 7 7700X3Dは、全体4番手となる「222.72fpm」を記録。Ryzen 7 7800X3Dを約7%、Ryzen 7 9800X3Dを約21%、Core Ultra 7 270K Plusを約25%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約22%上回った。
HandBrake
HandBrakeでは、約60秒の2160p60(4K60p)動画をH.264、H.265、AV1の各形式でエンコード。1秒間あたりの処理フレーム数(fps)を比較した。
Ryzen 7 7700X3Dは、すべての形式で全体4番手のエンコード速度を記録しており、Ryzen 7 7800X3Dを約5~6%、Ryzen 7 9800X3Dを約22~38%、Core Ultra 7 270K Plusを約45~46%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約2~29%上回った。
PCMark 10 Extended
PCMark 10の詳細テスト「PCMark 10 Extended」を実行した結果が以下のグラフ。
Ryzen 7 7700X3Dの総合スコアは全体4番手となる「14,393」で、Ryzen 7 7800X3Dを約12%、Ryzen 7 9800X3Dを約18%、Core Ultra 7 270K Plusを約11%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約3%上回った。
UL Procyon「Office Productivity Benchmark」
Microsoft Officeを使ってパフォーマンスの計測を行なうUL Procyon「Office Productivity Benchmark」を実行した結果が以下のグラフ。
Ryzen 7 7700X3Dの総合スコアは全体4番手となる「7,202」で、Ryzen 7 7800X3Dを約7%、Ryzen 7 9800X3Dを約14%、Core Ultra 7 270K Plusを約20%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約20%上回った。
UL Procyon「Photo Editing Benchmark」
Adobeの画像編集系ソフト(Photoshop、Lightroom Classic)を使ってパフォーマンスの計測を行なうUL Procyon「Photo Editing Benchmark」を実行した結果が以下のグラフ。
Ryzen 7 7700X3Dの総合スコアは全体4番手となる「8,816」で、Ryzen 7 7800X3Dを約4%、Ryzen 7 9800X3Dを約19%、Core Ultra 7 270K Plusを約8%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約16%上回った。
CPUコア間のレイテンシ
MicroBenchXの「CoherencyLatency」でCPUコア間のレイテンシを計測した結果が以下のマトリックス表だ。
Ryzen 7 7700X3DのCPUコア間レイテンシは、同じ設計を採用するRyzen 7 7800X3Dより若干大きなものとなっているが、CPUの動作クロック差によるものと考えれば妥当なものであり、内部設計が変更された様子は特に見られない。
AIDA64 Cache & Memory Benchmark「メインメモリ性能」
AIDA64 Cache & Memory Benchmarkで、メインメモリの帯域幅とレイテンシを計測した結果が以下のグラフ。
Ryzen 7 7700X3Dのメモリ帯域幅は、同じDDR5-5200メモリを搭載するRyzen 7 7800X3Dとほぼ同等で、メモリコントローラをはじめとするメモリ周りの仕様が同等であることが窺える。
メモリレイテンシについてもRyzen 7 7700X3DとRyzen 7 7800X3Dはほぼ同等で、特に改良などが施された様子は見られない。
AIDA64 Cache & Memory Benchmark「キャッシュ性能」
AIDA64 Cache & Memory Benchmarkで、CPUが備えるキャッシュメモリの帯域幅とレイテンシを計測した結果が以下のグラフ。
Ryzen 7 7700X3Dのキャッシュ帯域幅は、Ryzen 7 7800X3DをReadで約7~12%、Writeで約6~10%、Copyで約7~9%下回っている。クロック差の分だけ遅くなっていると考えれば違和感のない結果だ。
キャッシュのレイテンシについても、Ryzen 7 7700X3DはRyzen 7 7800X3Dより7~13%大きくなっている。これもキャッシュの動作クロック差によるものと考えれば違和感のない結果だ。
3DMark「Speed Way」
3DMarkのDirectX 12 Ultimateテスト「Speed Way」を実行した結果が以下のグラフ。
Ryzen 7 7700X3Dが記録したスコアは「8,874」。ほかのCPUもほぼ同等といえるスコアを記録しており、CPUやプラットフォームの差がスコアに反映されていないといえる結果だ。
3DMark「Steel Nomad」
3DMarkのDirectX 12テスト「Steel Nomad」では、GPU負荷の高い通常版Steel Nomadと、より軽量なSteel Nomad Lightを実行した。
Steel NomadでRyzen 7 7700X3Dが記録したスコアは「8,552」。こちらもすべてのCPUが横並びのスコアを記録している。
低負荷版のSteel Nomad LightでRyzen 7 7700X3Dが記録したスコアは「34,961」。低負荷版でもスコアは横並びとなっており、いずれもGeForce RTX 5080の性能を最大限に引き出せているといえる。
3DMark「Port Royal」
3DMarkのDXR(DirectX Raytracing)テスト「Port Royal」を実行した結果が以下のグラフ。
Ryzen 7 7700X3Dが記録したスコアは「22,676」で、Socket AM5対応CPUはほぼ横並びのスコアを記録している。
一方、Ryzen 7 5800X3DとCore Ultra 7 270K Plusは若干低いスコアとなっており、Ryzen 7 7700X3DはRyzen 7 5800X3Dを約1%、Core Ultra 7 270K Plusを約4%上回った。
3DMark「Solar Bay」
3DMarkの軽量レイトレーシングテスト「Solar Bay」では、Vulkan 1.1を用いる通常版Solar Bayと、DirectX 12を用いる高負荷版Solar Bay Extremeを実行した。
低負荷なSolar BayでRyzen 7 7700X3Dが記録したスコアは、全体4番手となる「162,688」。Ryzen 7 7800X3Dを約2%、Ryzen 7 9800X3Dを約2%、Core Ultra 7 270K Plusを約2%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約1%上回った。
高負荷版のSolar Bay ExtremeでRyzen 7 7700X3Dが記録したスコアは、全体4番手となる「31,989」。Ryzen 7 7800X3Dを約0.5%、Ryzen 7 9800X3Dを約1%、Core Ultra 7 270K Plusを約2%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約1%上回った。
ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク
ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマークでは、グラフィックスプリセットを「最高品質」に設定して、フルHD/1080p、WQHD/1440p、4K/2160pの3画面解像度でスコアと平均フレームレートを計測した。
4K/2160pではすべてのCPUが横並びのスコアとなっており、有意な差がついたWQHD/1440p以下の解像度において、Ryzen 7 7700X3Dは全体3番手のスコアを記録。Ryzen 7 7800X3Dを約2~4%、Ryzen 7 9800X3Dを約6~12%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約9~14%、Core Ultra 7 270K Plusを約5~10%上回った。
フォートナイト
フォートナイトでは、グラフィックスプリセット「最高」を選択したうえで、Naniteを無効、アンチエイリアスをTAAに設定し、フルHD/1080p、WQHD/1440p、4K/2160pで平均フレームレートを計測した。
また、高fps設定として、フルHD/1080pでグラフィックスプリセットを「中」に落とした高fps設定での計測も実行した。テスト時のグラフィックスAPIはDirectX 12。
グラフィックスプリセット最高でのRyzen 7 7700X3Dは、フルHD/1080pで僅かに低い平均フレームレートを記録したものの、ほかのRyzen系CPUとほぼ同等といって差し支えないパフォーマンスを発揮している。
GPU負荷を引き下げた高fps設定において、Ryzen 7 7700X3Dは全体3番手となる平均436.8fpsを記録。Ryzen 7 7800X3Dを約8%、Ryzen 7 9800X3Dを約10%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約25%、Core Ultra 7 270K Plusを約21%上回った。
エーペックスレジェンズ
エーペックスレジェンズでは、グラフィック設定を可能な限り高く設定し、フルHD/1080p、WQHD/1440p、4K/2160pで平均フレームレートを計測した。グラフィックスAPIはDirectX 12で、上限フレームレートは300fps。
ここでは、いずれの解像度でも各CPUの平均フレームレートがほぼ横並びとなっている。4K/2160pについては、Ryzen 7 5800X3DとCore Ultra 7 270K Plusがやや低い平均フレームレートを記録しており、Ryzen 7 7700X3Dはこれらをそれぞれ約4%と約2%上回った。
これは主にGPU性能のボトルネックによってフレームレートが低下している状況であり、これらの要因はCPU性能の差が反映されたというより、接続バスやプラットフォームの構造が影響した可能性が高そうだ。もっとも、大差ない結果ではあるので、あまり気にする必要はないだろう。
サイバーパンク2077
サイバーパンク2077では、グラフィックスプリセット「レイトレーシング: オーバードライブ」でゲーム内ベンチマークモードを実行し、フルHD/1080p、WQHD/1440p、4K/2160pで平均フレームレートを計測。また、フルHD/1080pでグラフィックスプリセットを「中」に落とした高fps設定でも計測を行なった。
なお、すべての条件で超解像を「DLSS(バランス)」、フレーム生成は「オフ」に設定している。
グラフィックスプリセット「レイトレーシング: オーバードライブ」で、CPU性能の差が反映されているといえるのはフルHD/1080p解像度の結果で、同条件でのRyzen 7 7700X3DはRyzen 7 7800X3Dを約1%、Ryzen 7 9800X3Dを約2%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約6%、Core Ultra 7 270K Plusを約5%上回った。
高fps設定でのRyzen 7 7700X3Dは平均220.72fpsを記録しており、Ryzen 7 7800X3Dを約4%、Ryzen 7 9800X3Dを約12%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約19%、Core Ultra 7 270K Plusを約2%上回った。
Forza Horizon 6
Forza Horizon 6では、グラフィックスプリセットを「エクストリーム」、アンチエイリアシングを「TAA」に設定し、ゲーム内ベンチマークモードを実行。フルHD/1080p、WQHD/1440p、4K/2160pで平均フレームレートを計測した。
また、フルHD/1080pにてグラフィックスプリセットを「ミディアム」に落とした高fps設定での計測も実行した。
グラフィックスプリセット「エクストリーム」では、各CPUが横並びになった4K/2160pを除いたWQHD/1440p以下の解像度において、Ryzen 7 7700X3Dは全体4番手の平均フレームレートを記録。同CPUはRyzen 7 7800X3Dを約2~4%、Ryzen 7 9800X3Dを約3~8%、Core Ultra 7 270K Plusを約2%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約8~18%上回った。
高fps設定でのRyzen 7 7700X3Dは全体3番手となる平均205fpsを記録しており、Ryzen 7 7800X3Dを約8%、Ryzen 7 9800X3Dを約18%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約28%、Core Ultra 7 270K Plusを約5%上回った。
モンスターハンターワイルズ
モンスターハンターワイルズでは、グラフィックスプリセットを「ウルトラ」に設定して、フルHD/1080p、WQHD/1440p、4K/2160pで平均フレームレートを計測。また、フルHD/1080pでグラフィックスプリセットを「中」に落とした高fps設定でも計測を行なった。
なお、すべての条件で超解像を「DLSS」、フレーム生成を「オフ」に設定している。
グラフィックスプリセット「ウルトラ」では、各CPUが横並びになった4K/2160pを除いたWQHD/1440p以下の解像度において、Ryzen 7 7700X3Dは全体4番手の平均フレームレートを記録。Ryzen 7 7700X3DはRyzen 7 7800X3Dを約2~4%、Ryzen 7 9800X3Dを約3~9%、Core Ultra 7 270K Plusを約2%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約15~23%上回った。
高fps設定でのRyzen 7 7700X3Dは全体3番手となる平均95.3fpsを記録しており、Ryzen 7 7800X3Dを約4%、Ryzen 7 9800X3Dを約13%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約24%、Core Ultra 7 270K Plusを約1%上回った。
アサシン クリード シャドウズ
アサシン クリード シャドウズでは、グラフィックスプリセット「最高」でゲーム内ベンチマークモードを実行し、フルHD/1080p、WQHD/1440p、4K/2160pで平均フレームレートを計測。また、フルHD/1080pでグラフィックスプリセットを「中」に落とした高fps設定でも計測を行なった。
なお、すべての条件で超解像を「DLSS(50%)」、フレーム生成を「オフ」、レイトレーシングを「全体的に拡散+反射」に設定している。
Ryzen 7 7700X3DをはじめとするRyzen系CPUは、グラフィックスプリセット「最高」から高fps設定まで横並びの結果となっており、CPU性能の差がほとんど平均フレームレートに反映されなかった。
一方でCore Ultra 7 270K PlusはRyzen系CPUにやや後れをとっており、Ryzen 7 7700X3DはCore Ultra 7 270K Plusを約4~7%上回った。
Microsoft Flight Simulator 2024
Microsoft Flight Simulator 2024では、グラフィックスプリセットを「ウルトラ」に設定して、フルHD/1080p、WQHD/1440p、4K/2160pで平均フレームレートを計測。また、フルHD/1080pでグラフィックスプリセットを「ミドル」に落とした高fps設定でも計測を行なった。
なお、すべての条件でアンチエイリアスを「TAA」、フレーム生成を「オフ」に設定している。
グラフィックスプリセット「ウルトラ」において、Ryzen 7 7700X3Dは全体4番手の平均フレームレートを記録。Ryzen 7 7700X3DはRyzen 7 7800X3Dを約3~6%、Ryzen 7 9800X3Dを約13~23%、Core Ultra 7 270K Plusを約8~11%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約15~20%上回った。
高fps設定でのRyzen 7 7700X3Dは全体4番手となる平均69.6fpsを記録しており、Ryzen 7 7800X3Dを約5%、Ryzen 7 9800X3Dを約22%下回り、Ryzen 7 5800X3Dを約11%、Core Ultra 7 270K Plusを約2%上回った。
システムの消費電力
ラトックシステムのワットチェッカー「RS-BTWATTCH2」を使用してシステム全体の消費電力を計測。アイドル時の最小消費電力と、ベンチマーク実行中の平均消費電力と最大消費電力を比較したものが以下のグラフだ。
Ryzen 7 7700X3Dのアイドル時消費電力は最小91.4Wで、これは同じマザーボードを使用するRyzen 7 7800X3DおよびRyzen 7 9800X3Dとほぼ同等だ。プラットフォームが異なるとはいえ、70W弱を記録したRyzen 7 5800X3DとCore Ultra 7 270K Plusとの差はそれなりに大きい。
CPU系ベンチマークテストにおけるRyzen 7 7700X3Dの平均消費電力は157.3~166.9Wで、これは比較した5製品の中で最小の電力だ。165.9~172.6Wを記録したRyzen 7 7800X3Dとの差は小さいが、低クロック化された分だけ消費電力も削減されていることが分かる。
3D系ベンチマークテストにおけるRyzen 7 7700X3Dの平均消費電力は335.3~473.4W。最小を記録したRyzen 7 5800X3Dの321.2~460.0Wよりやや高いが、GPU性能の引き出し具合を考慮すれば特に違和感のない結果といえる。
ワットパフォーマンスの比較
ベンチマークスコアをシステムの平均消費電力で割ることによって求めたワットパフォーマンスを比較したものが以下のグラフ。今回のグラフでは、Ryzen 7 7800X3Dを基準に比較している。
Ryzen 7 7700X3DのワットパフォーマンスをRyzen 7 7800X3D比にした場合、CPU系ベンチマークで約95~99%、3D系ベンチマークで約100~102%という結果が得られた。
基準に採用したRyzen 7 7800X3D自体、CPUクロックを控え目にしたことで相当な高効率を実現したCPUだったので、それとほぼ同等の電力効率を実現するRyzen 7 7700X3Dのワットパフォーマンスは優秀だ。ただ、CPUの演算性能自体はRyzen 7 9800X3DやCore Ultra 7 270K Plusに結構な差をつけられていることを忘れてはならない。
Cinebench 2026実行中のモニタリングデータ
HWiNFO64 Proを使って計測したCinebench 2026「CPU(Multiple Threads)」実行中のモニタリングデータをまとめたものが以下のグラフ。テスト時の室温は約26℃。
Ryzen 7 7700X3DのCPUコアは平均4,477MHzで動作しており、このときのCPU温度は平均72.4℃(最大74.4℃)、CPU消費電力は平均61.1W(最大63.6W)だった。
上位モデルにあたるRyzen 7 7800X3Dの平均CPUクロックは4,849MHzで、このクロック差が約6%のスコア差としてベンチマーク結果に反映されたようだ。なお、両CPUにはL3キャッシュの動作クロックにも差が生じており、Ryzen 7 7700X3Dが平均4,477MHzなのに対し、Ryzen 7 7800X3Dは平均4,853MHzだった。
FF14ベンチマーク実行中のモニタリングデータ
HWiNFO64 Proを使って計測した「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク(フルHD/1080p、最高品質)」実行中のモニタリングデータをまとめたものが以下のグラフ。テスト時の室温は約26℃。
Ryzen 7 7700X3Dは、CPUコアが平均4,491MHz、L3キャッシュは平均4,554MHzで動作しており、このときのCPU温度は平均52.7℃(最大60.2℃)、CPU消費電力は平均36.3W(最大46.0W)だった。
上位モデルにあたるRyzen 7 7800X3Dの平均CPUクロックは4,600MHzで、L3キャッシュが平均5,011MHzで動作している。Ryzen 7 7700X3DとRyzen 7 7800X3Dは、CPUクロックのみならずL3キャッシュの動作クロックにも結構な差がついており、このキャッシュ速度の差は、ゲームでのパフォーマンスに少なからず影響していると考えられる。
スペック通りのパフォーマンスを発揮するゲーマー向けCPU。最大の課題は価格
Ryzen 7 7700X3Dがベンチマークテストで発揮したパフォーマンスは、まさに低クロック版Ryzen 7 7800X3Dそのものであり、良くも悪くも期待通りの結果が得られた。
ともすれば、Ryzen 7 7800X3Dより安価に入手できることを期待したいところだが、AMDによればRyzen 7 7700X3Dの国内における推奨販売価格は6万3,980円とされている。Ryzen 7 7800X3Dが4万9,800円前後で販売されている現在、推奨販売価格に発売されるならRyzen 7 7700X3Dを選択する合理的な理由は見当たらない。
ただ、Ryzen 7 7700X3Dの推奨販売価格が昨今の円相場などを適正に反映した価格であるのだとすれば、Ryzen 7 7800X3Dをはじめとする既存のCPUが異常に安く販売されているのが現状であるとの見方もできる。近々にCPUの新調を検討しているのであれば、ここは思案のしどころだ。
AM5の最新モデルAMD Ryzen 7 7700X3DとAM4の最新モデルAMD Ryzen 7 5800X3D 10th Anniversary Editionを“KTU”加藤勝明さんがライブ配信でレビュー!MCは“改造バカ”高橋敏也さん、スペシャルゲストにAMD佐藤美明さんを迎えて楽しく、詳しくお届けします!
提供: 日本AMD




















































































