編集部・ライターの今年“これ買った”!

いくつ買っても満足できないイヤフォン/ヘッドフォン

このコラムは、編集部員やライターがこの1年を振り返り、実際に買って「良かった!」と思う製品を簡単に紹介するコーナーです。

 新型コロナ蔓延初期で世間が今よりも騒がしかった2020年4月に副編集長となり、挨拶からオンラインで業務の10割近くがリモートワーク。編集部員と直接、顔を合わせたのもまだ数回。オフラインで会わないからこそ、オンラインでの心証を良くしたい。もちろん、仕事以外のオンライン環境でも。そんなことを考えて数年がかりで自宅のPC環境を再整備しているが、そんな中でも特に話したいことがある。それは今年買いまくったイヤフォン/ヘッドフォンをはじめとするオーディオ機器だ。

Shokz OpenRun Pro

Shokz OpenRun Pro

 Shokzの「OpenRun Pro」を1月にクラウドファンディングで購入した。2月に手元に届いてからは、所有するイヤフォン/ヘッドフォンの中で最も利用頻度が高い。耳掛けタイプの骨伝導ワイヤレスヘッドフォンのため、耳の全体をおおうオーバーイヤー型のように蒸れたり、イヤフォンのように長時間付けていると痛くなったりといった不快感がない。

 当初は頭が締め付けられるのでちょっと痛かった記憶もあるが、12月になってみれば、この原稿を書くまで忘れていた程度のものだ。単なる偏頭痛だったのかも知れない。それはともかく、有線接続には劣るもののBluetoothによるワイヤレス接続の中では音質が悪くないため、購入時の目的である「オンライン会議においてほどほど高音質で疲れない通話をしたい」に合致しており、とても満足している。

オーディオテクニカ ATH-M20xとAT2020USB-X

オーディオテクニカ ATH-M20x

 8月にはオーディオテクニカの「ATH-M20x」、同じメーカーのコンデンサマイク「AT2020USB-X」をセットで購入した。「ゲームプレイ中に遅延がない環境で通話したい」という目的が第一にあったうえに、当時の自分の周囲では「オンラインでこそ声の音質にこだわるべき論」があり、それに影響されて「高音質で通話したい」の欲求を満たすべく、コンデンサマイクなるものを使ってみたくなったというわけだ。

 ATH-M20xは変に音作りをしていないので耳が疲れず、今回紹介するイヤフォン/ヘッドフォンの中では一番耳馴染みが良い音がする。購入した順番で比較していくが、有線接続だけあって当然のようにOpenRun Proよりも高音質で遅延のない通話が可能となったので満足している。ただし、日常のオンライン会議ではワイヤレス&蒸れない&頭頂に圧を感じないOpenRun Proのほうを使っている。

オーディオテクニカ AT2020USB-X

 同時購入したAT2020USB-XはUSB接続方式なので、「AG03」のようなオーディオインターフェイスは必要がなく、オーディオ初心者の筆者でも難なく使える。もちろん、拡張性が低いというマイナス面もあるが、拡張性が必要なほど使いこなせるか疑問だったため、コンデンサマイクの入門としてフラットな音作りなAT2020USB-Xを選んだというわけだ(USB接続ではないAT2020も試したが同じくフラットだった)。

Anker VR P10

Anker VR P10

 12月になり、Ankerの2.4GHz接続の低遅延ワイヤレスイヤフォン「VR P10」を衝動買いした。先に記したように「ゲームプレイ中に遅延がない環境で通話したい」はすでに満たせていたが、もっとお手軽な環境が欲しくなったためだ。

 マイクの性能は一般的なBluetooth接続と同等なため、「高品質で通話したい」は満たせない。しかし、ワイヤレス接続に関わらず、音ゲーも難なくプレイできる低遅延性能には驚愕した。さらにノートPCの内蔵スピーカーだと高難易度と思って苦戦していたゲームが、VR P10だと楽々になった。

Apple AirPods Pro 第2世代

Apple AirPods Pro 第2世代

 家事をしながら、強力なノイズキャンセリング機能を持つAppleの「AirPods Pro」でオーディオブックを聴くのが日課になっている。しかし、イヤフォンに触れたときなどにチリチリしたようなノイズが乗るのが気になり、12月に入ってからチリチリが増えた気がして我慢できなくなって「AirPods Pro 第2世代」を購入した。

 第2世代は音場が広がり、これまで聞こえなかった音が聞こえるようになったうえに、ノイズキャンセリング機能がさらに強力になったため、買って満足。繰り返し聞いているタイトルもあるが、今年はAudibleで「クララとお日さま」、「モモ」、「人類は衰退しました」、「安達としまむら」などを聴いた。また、メルカリで「マリア様がみてる」のドラマCDやDJCD、ファンディスク、Cobalt 星7など、知る限り全部買いそろえられたことで、家事の時間を大いに楽しめた。

Apple EarPods with 3.5 mm Headphone Plug

Apple EarPods with 3.5 mm Headphone Plug

 12月にはAppleの「EarPods with 3.5 mm Headphone Plug」(以下、EarPods)も購入した。説明に入る前に、読者の多くは「なぜ買った」と疑問に思うだろう。これまで紹介してきたイヤフォン/ヘッドフォンで十分に目的を満たせるだろうから、お手軽価格のイヤフォンはいったいなんの目的なんだと。

 EarPodsを聴く専用にして、コンデンサマイクのAT2020USB-Xとセットで使うと、素晴らしい環境ができあがるのだ。もちろん、EarPodsの音質は価格相応だが、変に作り込んだ音ではないので悪くないし(低音が弱いのは気にならない)、長時間聴いていても耳が疲れない点は自分にとっては高ポイントなのだ。

UDF Sanrio characters シリーズ

 ……オーディオ機器ではないが、12月に買いそろえたものがあるので、最後にぜひ紹介したい。心の薬としてデスクに潤いをもたらしてくれている、キキとララ、ハローキティ、シナモン、マイメロディというキャラフィギュアの5点セットだ。手のひらサイズでPCデスクを彩ってくれる。

 もともとこの手のものが好きで、一時期は会社のデスクがぬいぐるみに占領されていたが、異動や引っ越しが続いて全部処分してしまった。ねんどろいど程度のサイズ感なうえに自立するので、置き場所にはまったく困らない。

 とある声のプロに「棒読みで話してしまうことに悩んでいる」と相談したときに、「ぬいぐるみに話しかけるように相手をイメージすると良いですよ」とアドバイスをもらったので、早速実践してみたというわけだ。そういうことにしておこう。このフィギュアたちこそが、環境再構築にとって今年のベストバイと言えるかも知れない。