編集部・ライターの今年“これ買った”!

安定しなかったUSB 3.0の2.5GbEから脱出できた救世主。Intel 2.5GbE内蔵Thunderbolt 4ドック「CalDigit TS4」

このコラムは、編集部員やライターがこの1年を振り返り、実際に買って「良かった!」と思う製品を簡単に紹介するコーナーです。
筆者の仕事場環境、上の49型ディスプレイとノートPCの間にCalDigit TS4を挟み込んでいる

 筆者はここ数年Thunderboltのドッキングステーションをずっと利用している。というのも、家庭内にマルチギガビットの有線LAN環境を構築しているので、メインのPCも2.5Gbpsなどの有線LANを使いたいからだ。しかし、ここ数年そのThunderbolt 3/4のドックにUSB 3.x接続の有線LANアダプタを接続して使っていたのだが、接続当初は2.5Gbpsの速度が出るものの、しばらく経つと1Gbps程度に速度が低下して、USBアダプタを挿し直さないとフルスピードに戻らないという問題を抱えていた。

 当初はUSBアダプタ側の問題かと思っていくつか製品を試してみたのだが、症状は全く同じで、PC本体側を変えても同じ問題が発生していた。これはThunderboltのUSBコントローラ側の問題ではないかという結論に至った(Intelさん、これを読んでいたら将来のドライバアップデートなどで修正してください……)のだが、さすがにそれを交換するのは不可能なので、何かいいソリューションはないかと探していたところ出会ったのが「CalDigit TS4」だった。

 このCalDigit TS4は、Thunderbolt 4のハブ機能でThunderbolt 4のデバイスを接続する端子が3つ、USB Type-Cが背面に1つ、前面に2つ、USB Standard Aの端子が背面に4つ(うち2つはUSB BC1.2対応)、前面に1つとかなり充実している。

 それに加えて、2.5Gigabit Ethernetポートが搭載されていることが重要で、ほかのThunderboltドックに搭載されている有線LANポートは電気的にはUSB接続なのだが、このCalDigit TS4のイーサネットポートのコントローラは「Intel イーサネット・コントローラI225-LM」で、電気的にはPCI Express接続になっており、USB接続ではないことがポイントだ。

 それにより、前述の時間が経つと挿し直さないとフルスピードがでないという問題とは無縁で、常に300MB/s(2.4Gbps)と、規格上の上限である2.5Gbpsでファイル転送が常時行なえている。これを買ったことで、ホームサーバーへファイルのアップロードやダウンロードが高速かつ安定してできるようになり、今はとても幸せになっている。

背面ポート、左上が2.5Gigabit EthernetポートがPCI Express接続のIntel 1225-LM、ド安定で常時300MB/sの速度が出ている
内容物、出力230WのACアダプタが超弩級の大きさ……