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サイズ感と使い勝手のいいとこ取り。NECの14型ノートPC「VersaPro タイプVM」

2020年のビジネスノートは「社内モバイル」がカギになる!

これまでのノートPCは大別すると2つのタイプに分けられてきた。サイズの小ささや軽量さを重視し、屋外へ持ち運ぶのにも適した13型以下のモバイルノートと呼ばれるタイプと、デスクトップPCに近い性能を持ちながら置き場所を柔軟に変えられる、15型クラスの据え置き型ノートと呼ばれるタイプだ。

ただ、ことビジネスにおいて、たった2つの選択肢であらゆる業務をカバーできるかというと、そう単純な話ではないことは確か。持ち運びやすさを考えて13型以下を選んだものの、細かなデータ整理で画面の小ささにストレスを感じたり、性能や大画面に魅力を感じて15型クラスにしたけれど、意外と持ち運ぶ機会が多く移動が苦痛になったり……。

そのような不満を抱えながら会社支給のノートPCを使い続けてきた人も少なくないはず。そうした状況でNECが2020年、新モデルとして提案するのが「VersaPro タイプVM」だ。13型と15.6型の中間、14型という新たなサイズバリエーションで、狙うのはズバリ「社内モバイル」用途となる。

14型という新たなサイズで提案するNEC「VersaPro タイプVM」

VersaPro タイプVMはなぜ14型なのか

VersaPro タイプVMは「社内モバイル」、要するにデスクワークがメインだが、自席以外でも社内を移動し仕事をする機会のある人に向いたノートPCなのだが、なぜそこに14型が適しているのだろうか。

14型は「社内モバイル」に向いている?

14型化は、昨今声高に叫ばれるようになってきた「働き方改革」により、日本のオフィス事情が徐々に変わってきていることとも無関係ではない。たとえばオフィスでのデスクワークがメインであっても、決まった座席のないフリーアドレス化で毎日作業場所が変わる人もいるはずだ。

部署の垣根を越えてコミュニケーションしながら、新しいプロジェクトを作り上げていく人もいるだろうし、会議が多くモバイルPCを活用しているが、変化の激しいビジネス環境にもっと素早く対応できるようにしたい(あるいはそろそろ小さい文字が見えにくくなってきた中高年等)ビジネスパーソンも少なくないと思う。

これらの場面で重要なのは、短い距離での持ち運びのしやすさに加え、メインマシンとして実用に足る使い勝手を兼ね備えたPCであること。13型以下だとコンパクト過ぎるし、15.6型クラスだと取り回しがきかない。しかし14型なら、コンパクトさと使い勝手のちょうどいいバランスというわけだ。

14型なら社内を無理なく持ち歩ける

チームメンバーとのちょっとした打合せ、いわゆるハドルミーティングにも気軽に携帯

そうした視点からVersaPro タイプVMを見ると、14型のフルHD(1920×1080ドット)液晶ディスプレイは解像度こそ標準的ではあるけれども、やはり画面の広さに余裕が感じられる。高精細すぎないおかげで文字などの輪郭が際立ち、かえってビジネス文書との親和性は高い。MicrosoftのExcelやPowerPointなどOffice文書の閲覧・編集などもやりやすい。

ビジネス文書との親和性が高い14型のフルHD液晶ディスプレイ

Excelの表データなどの編集もしやすい

筐体サイズは幅326.8×奥行き226×厚さ19.4mmで、約1.48kgで軽い。一般的な13型のノートPCに近いA4ファイルと同等のサイズ感であるのと同時に、2kg超が当たり前の15.6型クラスよりはるかに軽い。これなら小脇に抱えてフットワーク軽く社内移動できるし、気分転換に近場のカフェで作業したい、一時的にリモートワークしたい、みたいなときも持ち運びが苦にならない。これまで13型のノートPCをカバンに入れていたのなら、13型に近いサイズ感なので安心だ。

A4ファイルと同等の縦横サイズ

13型のノートPCと同じ感覚でビジネスバッグに収納

社内移動用のA4サイズのバックにも問題なく収納できる

近場のカフェなど、リモートのワークスペースで作業したいときにも対応可能なサイズだ

13型に近いコンパクトさ、15.6型並みの充実装備

VersaPro タイプVMのキーボードにも注目したい。1個1個のアイソレーションを十分にとった19.4mmのキーピッチで、これは15.6型並みのワイドなキーレイアウト。ストロークはやや浅めながら小気味の良い打鍵感があり、それでいて押下時の静音性はかなり高い。パームレスト部分も広く、文字入力の多い仕事でもストレスフリーでタイプしていける。

15.6型クラスと同等のレイアウトを搭載したキーボード

キーストロークは1.4mm。手首への負担を軽減したフラットな構造

「Fn+スペース」でタッチパッドの有効・無効を簡単に切り替えられるのは、誤操作防止に役立つうえに、自分のデスクではマウスと組み合わせて使うというユーザーにとっても便利な機能。キー操作による文字入力や、マウスによるアプリケーション操作がしやすいのは、第8世代Intel Core i5-8265UもしくはCore i3-8145Uを搭載し、ビジネス用途において必要十分なパワフルさを備えているからこそ、でもある。

タッチパッドの有効・無効は簡単に切り替えられ、誤操作防止にもなる

第8世代Intel Core i5-8265UもしくはCore i3-8145Uを搭載

バッテリー駆動時間は最大約9.4時間で、通常のビジネスアワー+αをカバー。「もっと長時間動かしたい」と思う人もいるかもしれないが、「社内モバイル」用途であれば充電できる機会も多い。その分重さにつながるバッテリー容量は抑え気味にして、機動力を高めたほうがありがたいと感じることが多いはずだ。

社内会議にも持ち運びがしやすく、バッテリー容量が抑え気味な分、機動力は高い

本体側面に設けられたインターフェース類は、こちらも15.6型クラス並みの充実度を誇る。特に13型では省略されがちな有線LANポートがしっかり用意されているのはうれしい。コンプライアンスやセキュリティなどの都合でWi-Fiが利用できない会社でも、外付けのアダプターなどを取り付けることなく、直接有線LANケーブルを接続して通信できる。

Wi-Fiだと、会議室でうまく接続できなかったり通信が途切れたりして、スムーズにプレゼンテーションできないトラブルが起こりやすい。でも有線LANならそういった不安定さを排除できる。通信の安定性を重視したい人にとっても有線LANの有無は大切なポイントだ。

本体右側面に有線LANポートを装備。安定した通信が必要な場面では有線が一番だ

その他、最大10Gbpsの高速な転送速度を誇るUSB 3.1 Gen.2対応のType-Cポートも、昨今のトレンドに沿って装備。SDカードスロットを内蔵しているところも、デジタルカメラを扱う業務ではメリットが多い。15.6型並みのオールインワンな機能が詰め込まれているともいえるだろう。

SDカードスロットを内蔵。挿入時は側面と一体になるので、引っかけて破損する恐れはない

左側面にはUSBポートとオーディオ出力端子

思わず「社内モバイル」したくなるWebミーティング機能とセキュリティ機能

そしてもう1つ、ビジネス用途に適した機能の1つとしてVersaPro タイプVMが備えているのが、Web会議に便利な「AudioEngine™」。これは、音響機器大手のヤマハと共同開発した独自の音声処理機能で、音声の聞こえ方を調整するものだ。

ステレオスピーカーを搭載。「AudioEngine™」により、Web会議時の音声を調整して出力する

たとえばボイスチャットやビデオ会議の相手先に複数人いると、マイクからの距離が1人1人で異なり、近くにいる人の声はよく聞こえるけれど遠くの人は何をしゃべっているのかわからない、といった問題が起きやすい。AudioEngine™は、このような相手側の音声入力レベルを再生側であるVersaPro タイプVMが自動で判断して音量調整し、しかも人の声の周波数を強調して聞こえやすくスピーカー出力してくれる。外付けのスピーカーのような音響設備も不要で、PC1台から手軽にビデオ会議を始められる。

相手側の音声レベルが1人1人異なっていても均一化して再生してくれる

このWebミーティングモードには、1人用の「パーソナルモード」と、複数人用の「マルチユーザーモード」という2つのモードがあり、状況に応じて使い分けるようになっている。

まず「パーソナルモード」は、VersaPro タイプVMの前に自分1人だけ座っているときに適したモード。VersaPro タイプVMの正面にいるユーザーに特によく聞こえるように調整してくれる。

つまり、自分の席でボイスチャットやビデオ会議するときにちょうどいいモード、ということ。だからといって静かな場所や共有スペースで大音量で会話するのは、もちろん控えるべきだけれど。

一方「マルチユーザーモード」は、VersaPro タイプVMを中心とした周囲360度に音が広がるように調整してくれるモード。正面に座っていなくても相手の声をしっかり聞けるため、こちらは会議室などで何人か集まってビデオ会議するようなシーンで役に立つだろう。

対面で会話するのとは違い、ネットワーク越しのボイスチャットやビデオ会議では、しっかり聞き取れないせいで、互いに意図が微妙にずれて伝わってしまうことがある。さまざまなシチュエーションでも聞こえ方を調整してくれるWebミーティングモードは、そういった相互のすれ違いを防止してくれる強力な“サポート機能”だ。一度この機能を体験すると、他のノートPCではなんとなく不安。ビデオ会議が始まるときは、思わずVersaPro タイプVMを「社内モバイル」したくなってしまうのでは?

「マルチユーザーモード」だとPCの周囲360度に音が広がるように調節し、通信相手に届けられる

VersaPro タイプVMは、BTOでいくつかのセキュリティオプションを追加することも可能だ。なかでも「NeoFace Monitor」はNECの顔認証AIエンジンを採用したPCセキュリティソフトウェア。パスワードを入力しなくても、カメラに顔を向ける動作で端末へログオン、ロック解除が可能。Windowsのログオンだけでなく多様な業務アプリケーションのログインにも応用できるので、厳格なセキュリティと生産性向上を両立したい企業はぜひ導入を検討したい。

「NeoFace Monitor V5」からは顔認証AIエンジンのバージョンアップで、マスクを着用したままでの認証が可能に

14型が今後のビジネスノートの中心に?

このようにVersaPro タイプVMは、「とりあえず13型と15.6型の間をとって14型にした」みたいな単純なノートPCではない。13型のような持ち運びやすさと、15.6型のような使い勝手の良さの両方のメリットを受け継ぎ、独自のAudioEngine™やNeoFace Monitorなどによって「社内モバイル」を積極的に推進していける要素が詰まっている、バランスの整った1台なのだ。

これまで13型か15.6型か、の2択しかなかったところに登場した14型という新たな選択肢を提示するVersaPro タイプVM。企業の働き方改革が進むなか、今後求められるだろう社内での多種多様な使い勝手に応えるビジネス向けノートPCとして、その中心的な存在になっていく可能性は高そうだ。