トピック
PCでも簡単に地上波TVが見られるって知ってましたか?nasneの導入方法をやさしく解説
- 提供:
- 株式会社バッファロー
2022年7月8日 06:30
nasneは地上/BS/110度CSデジタルチューナを内蔵したネットワークレコーダで、元々はPlayStationを展開するソニーの製品だったが、2019年に販売が終了。しかし、多数のユーザーから継続販売を求める声が寄せられ、2021年よりバッファローが製造と販売を継承したという経緯がある。
nasneというと、PlayStationとの組み合わせでイメージする人が多いと思う。それがnasneのウリの1つではあるのだが、決してPlayStation専用デバイスではない。 nasneとPCという組み合わせでも、TVの視聴や録画が可能となるのだ。
読者の中には、まだ地上デジタル放送が配備されておらず、TVチューナー内蔵PCが流行っていた時代のことを覚えている方も多いと思われるが、そうした かつての懐かしきPC録画が、今ではかなりお手軽にできるようになっているのである。
PCならTVのリモコン操作などと違い、マウスで直感的かつ即座に視聴や録画の操作ができる。昔のようにPCでTV番組を録画しまくっていたという人も、PCでの視聴・録画に興味があるという人も、本稿を読んでnasneによるイマドキのTV録画の仕方を知っていただきたいものだ。
ここでは、PCからのnasneの利用にフォーカスし、そのメリットとセッティングの流れ、使い勝手を紹介していく。
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バッファロー「nasne」 |
(1) nasneとPCの組み合わせで大きなメリット
(2) nasneの導入はとても簡単
(3) 「PC TV Plus」はPCで直感的に操作できて便利!
(4) 実は便利なNAS機能も使ってみよう
(5) コンパクトで使いやすいnasneはPCとの相性抜群!
nasneとPCの組み合わせで大きなメリット
最近はTVを持っていないという人も多いと聞く。YouTubeやNetflixといった動画配信サービスが人気を呼んでいるということもあり、スマホ/タブレットでそれらのコンテンツを視聴するといった人が増えているようだ。しかし、nasneが今なお人気であるように、地上デジタル放送などのTVコンテンツを視聴したいといったニーズも変わらず強い。
nasneはPlayStation 5/4はもちろん、スマホやタブレットからTV番組の視聴と録画ができるが、前述の通りPCからでも可能だ。 PCはスマホ/タブレットに比べて画面が大きいことに加え、スピーカーの出力も大きいため、映像作品をより迫力をもって楽しめるというメリットがある。
特にノートPCであれば、TVと違って宅内での移動が可能だし、ちょうどスマホ/タブレットとTVのいいとこ取りで視聴できてしまうわけだ。 nasneならリアルタイム視聴も可能なため、すぐさま見たいTV番組を楽しめる。
ちなみにnasneに映像出力機能はなく、nasne単体でモニターに接続しての使用はできないので注意。
nasneの導入はとても簡単
nasneは独特なデバイスなので、導入も難しそうと感じるかもしれないが、実際は驚くほど簡単だ。導入の流れを紹介しよう。
なお、nasneを使うにあたり、一般的に有線LANポートを備えたWi-Fiルーターを使用するが、それさえあればどのメーカーのWi-Fiルーターでも利用できる。
ケーブル類の接続
まずnasneの製品パッケージに同梱されているB-CASカードを取り出し、nasne本体に挿入する。本機のB-CASカードはミニカード型で、携帯電話向けのSIMのような形状をしている。金属部分を手で触れないように持ち、カードの切り欠きの形を見て向きを合わせて挿し込む。カチっと音がするまで押し込めばいい。
次にnasne本体にアンテナケーブルとLANケーブル、ACアダプタを接続する。アンテナケーブルとLANケーブルはnasneに同梱されているが、付属のアンテナケーブルは約1.5m、LANケーブルは約1mとなっているため、nasneを設置したい場所に届くかどうかは事前に確認しておくといい。もし長さが足りないのであれば、どちらも市販されている汎用品が使用できる。
アンテナ端子はnasne本体に2つ用意されており、上の方が出力、下の方が入力となっている。通常は部屋の壁などにあるアンテナ端子と、nasneの入力端子(下側)をアンテナケーブルで接続すればいい。
すでにTVなどを設置している環境にnasneを導入したい場合は、nasneの入力端子(下側)にアンテナケーブルを接続した後、TVからのアンテナケーブルをnasneの出力端子(上側)に接続すればいい。これでnasneとTVの両方で、TVの電波を受けられる。
付属のACアダプタを接続すると、nasneの電源が入り、前面のLEDが点灯するので、Wi-FiルーターにもnasneからのLANケーブルを接続しておこう。これで設置作業は完了だ。
PCでの利用には「PC TV Plus」を使う
次にPCの環境作り。と言ってもやることは、ソニーストアで販売されている「PC TV Plus」というソフトのインストールだけ。「PC TV Plus」は、PCでnasneの録画や視聴を行なうためのソフト。14日間の無料体験版があり、それ以降はPC 1台用が3,300円、2台用が5,940円、3台用が7,920円で提供されている。
「PC TV Plus」のホームページからソフトをダウンロードして実行する。動作に必要なWindowsファイアウォールの設定、ネットワーク上にあるnasneの検索などが自動で行なわれるので、お任せで進めていく。
次に地上デジタル放送受信設定の画面が出る。ここでは地域設定が必要になるため、使用する場所に合わせた地域を選択。すると受信可能なチャンネルが自動で検索され、終了するとリストアップされる。筆者宅はJ:COMからのケーブルTVの電波が入っているのだが、地上波だけでなくJ:COMの独自チャンネルもきちんと拾ってくれており、追加設定は必要なかった。
ということで、「PC TV Plus」もほぼ言われるまま進めていればインストールは完了する。nasneをPCで利用する準備は、ハードおよびソフトウェアともに簡単なのがお分かりいただけただろう。
「PC TV Plus」はPCで直感的に操作できて便利!
続いては「PC TV Plus」の利用の流れだ。起動すると、「PC TV Plus」のhomeメニューが表示された画面が出る。ここでは現在放送中の番組のリストや、同じ地域で録画予約の多い番組のリストなどが表示される。
TVを視聴するには、この画面の左側にある放送中の番組のリストから、見たい番組をダブルクリックする。すると画面にその番組が表示される。リアルタイム視聴はこれで完了だ。
「PC TV Plus」をフルスクリーン表示で利用している時は、TV画面も外枠なしのフルスクリーンで表示される。またウィンドウ表示の場合は、ウィンドウサイズに合わせたサイズでTVが表示される。利用シーンに合わせてサイズを変更できるわけだ。画面を右クリックすると上のメニューバーが表示され、homeを選べば元の画面に戻る。
ちなみにTV視聴中のスクリーンショット撮影は、著作権保護のため「PC TV Plus」がブロックする。そのため本稿にも映像再生中の画像は入れていない。
次は録画について。メニューバーのguideを選択すると、番組表が表示される。縦軸が時間、横軸がチャンネルという、一般的なスタイルだ。
番組表で気になる番組をダブルクリックすると、番組の詳細情報が書かれたウィンドウが表示される。その下方には視聴予約と録画予約のボタンがある。録画予約を選ぶと、録画先、繰り返し録画、録画モードが選択できる。
録画先は通常はnasneの内蔵HDDだが、USB HDDを接続している場合はそちらも選択できる。繰り返し録画は、その番組だけを1回録画するもののほか、毎日、毎週、月~金、月~土から選択できる。録画モードは放送画質と3倍標準(AVC)から選択。最後に予約するボタンを押せば予約完了。放送時間になれば設定に従って録画される。
録画設定がきちんと登録されているかを確認するには、メニューバーのscheduleを選択。現時点で録画設定されている番組が一覧表示され、録画設定の変更もできる。
録画された動画を見るには、メニューバーのvideoを選択。録画済みの番組がリストで表示されるので、見たい番組をダブルクリックすれば再生される。
再生中はシークバーで任意の再生ポイントを指定できるほか、CMの切り替えタイミングなどでのチャプター移動、スロー再生や早見再生といった機能も使用できる。再生機能もなかなかに強力だ。
さらに録画リストから番組を選択している状態で、画面下にあるダウンロードボタンを押すと、録画ファイルをPCにダウンロードできる。PCにダビングした扱いで、nasneにある動画が複製される(元動画のコピー制限回数が1回分消費される)。
同様に、書き出しボタンを押すと、PCに接続されたDVD-Rなどのメディアに動画ファイルを書き出せる。こちらはダウンロードとは異なりDVD-Rドライブやメディアが必要になるが、長期保存しておきたい番組があるときには便利だ。なおダウンロードや書き出しの際には、より画質を落とした長時間モードへの圧縮もできる。
「PC TV Plus」は、一般的なレコーダ機器でできることは、ほぼ網羅していると言っていいだろう。マウス操作なので番組表での選択も簡単で、視聴環境としては申し分ない。
実は便利なNAS機能も使ってみよう
nasneではTVの視聴・録画機能に加え、NAS(Network Attached Storage)機能も使用できる。NAS機能はネットワーク上にストレージを構築するもので、ネットワーク経由で複数のデバイスからファイルをやり取り可能となる。 PlayStationやスマホのユーザーよりも、PCユーザーとの相性がいい機能だ。
NAS機能は、実は先に紹介したnasneの接続設定が済んでいれば、すでに使えるようになっている。nasne本体の底面を見ると、ファイルサーバー名が書かれている。これをエクスプローラーのアドレスバー上で「¥¥」に続けて入力すれば、nasneのストレージにアクセスできる。nasneのIPアドレスでもアクセスは可能だ。
中には“nasne_home”と“share1”というフォルダがある。このうちshare1は自由にアクセスが可能。ファイルサーバー名を家族に教えれば、共有フォルダとして活用できる。
さらにnasneのUSBポートにUSB HDDなどのUSBストレージを接続すると、容量を追加できる。最大6TBまで使用可能としており、本体との合計で最大8TBのNASとして機能する。もちろん録画用の保存スペースとしても活用可能だ。USB HDDを追加すると「share2」というフォルダが作られ、ここからUSB HDDにアクセスできる。
nasne_homeの方には「index.html」というファイルが入っており、こちらを開くとWebブラウザからnasneの設定を変更できる。nasneのIPアドレスや時刻、ファイルサーバー名とワークグループ名、共有フォルダの名前、HDDの管理、nasneのシステムアップデートなどが設定可能となっている。またnasneのオンラインマニュアルもこちらから確認できる。
なお、NAS機能と録画機能のデータは同じ内蔵HDDに記録され、両方で容量を消費していく。NAS機能からは録画ファイルにはアクセスできないので、残容量は時折確認しておくといいだろう。
コンパクトで使いやすいnasneはPCとの相性抜群!
筆者が実際にnasne使ってみて、nasneには多彩な魅力があると感じた。まずは 2TBのレコーダとNASが一体化したことで、別々に揃える手間がない。 そして、 nasne自体がモデムやWi-Fiルーターのサイズに近いコンパクトさで、並べて置いても違和感がなく、邪魔にならない。
それでいて価格は3万円弱と安価だ。 PC環境での利用では「PC TV Plus」の代金も必要になるが、それでも3万円強と大方のTVよりも安くて済む。導入と利用に必要なソフトも「PC TV Plus」だけで、使い勝手も抜群にいい。
アンテナ端子は出力も備えるので、既存のTVとの共存も簡単だ。 DTCP-IP対応のDLNAクライアントがあれば、TVでもnasneの録画ファイルを再生できる。 最近はDCTP-IPに対応したTVもあるので、普段の視聴や録画設定はPCで行ない、大画面で見たいときはTVで、といった使い分けもできる。
PCでTVの視聴・録画環境を整えるのは大変そうに思えるが、nasneなら何も難しいことはない。 本稿を読んでPCとWi-Fiルーターとさえあれば、いとも簡単に環境が整うことが伝わったはずである。本稿を読んで興味が湧いた方は、ぜひnasneをお試しいただきたい。
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