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5年前のPCを使っているなら今すぐ買い換えを!最新クリエイター向けノートはダンチの性能と使い勝手!
~サードウェーブ「raytrek R6-AA」をレビュー
- 提供:
- 株式会社サードウェーブ
2022年6月27日 06:30
据え置き型ノートPCのスタンダードと言えば従来は「15.6型」。しかし、最近「16型」が増えている。その中でもクリエイター向けブランドのraytrekを展開する サードウェーブの「raytrek R6-AA」は、解像度がWQXGA(2,560×1,600ドット)、画面比率が16:10の16型液晶が採用されており、一般的なフルHDで16:9のディスプレイよりも画面領域を広々と活用できる。
もちろんディスプレイだけでなく、CPU、メモリ、ストレージ、インターフェイスも最新のものが採用されており、基本性能が格段に向上している。というわけで今回は、約5年前の15.6型ノートPCを用意し、最新の「raytrek R6-AA」が基本性能から使い勝手にいたるまで、どのように進化しているのかじっくりと紹介していく。
CPU性能は5年前のマシンに比べて約4.15倍のスコアを記録
それではまず定番ベンチマークを見ててみよう。
raytrek R6-AAは下表にあるように、Core i7-12700HとGeForce RTX 3060を搭載。比較対象には、PCの買い換えサイクルと言われる3~5年の期間を想定し、5年前のCore i7-7700HQとGeForce GTX 1060を搭載するクリエイター向けノートPCを用意した。どれくらい性能が上がっているか見ものだろう。
raytrek R6-AA | 5年前の旧世代ノート | |
---|---|---|
CPU | Core i7-12700H (14コア/20スレッド、2.3~4.7GHz) | Core i7-7700HQ (4コア/8スレッド、2.8~3.8GHz) |
GPU | GeForce RTX 3060 Laptop GPU | GeForce GTX 1060 |
メモリ | DDR5-4800 16GB | DDR4-2400 16GB |
ストレ-ジ | 1TB PCIe 4.0 x4 SSD | 256GB PCIe 3.0 x4 SSD |
ディスプレイ | 16型、2,560×1,600ドット(189ppi) | 15.6型、3,840×2,160ドット(282ppi) |
TDP | 45W | 45W |
OS | Windows 11 Home | Windows 10 Home |
サイズ(幅×奥行き×高さ) | 約358×247×20~21mm | 約374.6×260×29.5mm |
重量 | 約2.1kg | 約2.6kg |
価格 | 23万9,980円 | - |
まずCPU性能を「Cinebench R23.200」で比較してみよう。CPU(Multi Core)はraytrek R6-AAが18,678pts、旧世代ノートが4,497ptsを記録。 raytrek R6-AAが約4.15倍のスコアを叩き出している。
raytrek R6-AAの搭載するCore i7-12700Hは14コア/20スレッド、2.3~4.7GHz動作、旧世代ノートが搭載するCore i7-7700HQは4コア/8スレッド、2.8~3.8GHz動作のCPUだ。Core i7-12700Hはコア数、スレッド数の増量に加えて、シングルコアの性能も大幅に向上しており、CPUの総合性能の差がストレートに表われた結果と言える。
次にクリエイティブ性能をチェックしてみよう。まず「Photo Editing Score」については「PCMark10」で計測を実施したが、raytrek R6-AAが12,951、旧世代ノートが6,788を記録した。続いて「Video Editing score」については「UL Procyon」で計測を実施したが、raytrek R6-AAが6,605、旧世代ノートが4,480を記録した。
CPU性能よりも差は縮まったが、それでもraytrek R6-Aは「Photo Editing Score」で約1.9倍、「Video Editing score」で約1.52倍のスコアを叩き出している。 とは言えこれはあくまでもベンチマークソフトのスコアにすぎない。
次のセクションで実際のクリエイティブアプリでどのくらいの実力差があるのか検証していこう。
実アプリでは3年前のマシンの約4分の1の所要時間で処理
さて今度は両機種の性能を実際のアプリケーションで比較してみよう。使用するクリエイティブアプリは「Adobe Photoshop 2022」、「Adobe Lightroom Classic」、「Adobe Premiere Pro 2022」、「DaVinci Resolve 18」の4本。具体的には下記のような処理を実施している。
- Adobe Photoshop 2022
100枚のJPEG画像(7,952×5,304ドット)に「クワドラントカラー」を適用 - Adobe Lightroom Classic
100枚のRAW画像(7,952×5,304ドット)に「カラー - 自然」を適用 - Adobe Premiere Pro 2022
実時間5分の4K動画を書き出し - DaVinci Resolve 18
実時間5分の4K動画を書き出し
結果は下記の通り、raytrek R6-AAは旧世代ノートに対して、 「Adobe Photoshop 2022」で約45%、「Adobe Lightroom Classic」で約26%、「Adobe Premiere Pro 2022」で約25%、「DaVinci Resolve 18」で約38%の所要時間で処理を終えている。
「PCMark 10」や「UL Procyon」のベンチマークよりも両者の差は開いた。「書き出し」という高負荷な処理だけで比較すると、CPU、ディスクリートGPU、メモリ、ストレージの総合性能の差がさらに顕著に表われたわけだ。
ここまで、それぞれのアプリで高負荷な処理に要する時間を計測してみたが、最後に編集時の実際の挙動をご覧いただきたい。
「Adobe Premiere Pro 2022」で4K動画を全画面に1つ、PIP画面として4つ配置してみたが、 スライダーを動かしたとき、プレビューしたときの滑らかさがraytrek R6-AAの方が段違いに滑らかなことが分かる。少なくとも4K動画を編集する際には、raytrek R6-AAでなければ厳しいというのが素直な感想だ。
ディスプレイの色再現性も良好
クリエイティブ向けノートPCにとって重要なパーツの1つがディスプレイ。raytrek R6-AAは16型WQXGA液晶パネル(2,560×1,600ドット、16:10、sRGBカバー率約99%、Adobe RGBカバー率約76%、リフレッシュレート90Hz)の広色域ディスプレイを採用している。
実際にディスプレイをカラーキャリブレーション機器で計測してみたが、sRGBカバー率99.4%、sRGB比107.3%、Adobe RGBカバー率78.6%、Adobe RGB比79.6%、DCI-P3カバー率78.9%、DCI-P3比79.1%というスペックどおりの広色域を確認できた。 sRGBの色空間をターゲットにしたコンテンツを作成するのに十分な色域を備えている。
なお、raytrek R6-AAにはクリエイティブ向けの「NVIDIA Studioドライバー」がインストールされての出荷となる。今回はサンプル機ということで、「Game Ready ドライバー」を使用したが、「NVIDIA Studioドライバー」を使うことで、クリエイティブアプリ使用時の信頼性を上げられるだろう。
ノートPCとしての基本的な使い勝手も申し分なし
raytrek R6-AAの性能については以上だが、次の写真を見てもらうと分かるように、 raytrek R6-AAはハイパフォーマンスを発揮しながら、最厚部22mmの薄さを実現している。5年前のクリエイター向けノートPCからの大きな進化がうかがえるところだ。さらにGeForceを搭載しながらも重量は約2.1kgなので、持ち運びもしやすい。
raytrek R6-AAはノートPCとしての基本的な装備も充実している。まず生体認証はWindows Hello準拠の顔認証に対応。電源を入れたり、ディスプレイを開けば、あとは画面を見つめるだけでロックが解除される。 手軽さという点では指紋認証よりも上だ。
インターフェイスは新旧端子を網羅。右側面にThunderbolt 4×1、USB 3.2 Gen1(旧表記USB 3.0) Type-A×1、HDMI 2.1×1、電源入力端子×1、左側面にセキュリティロックスロット×1、USB 3.2 Gen2(旧表記USB 3.1) Type-C×1、USB 3.2 Gen1 Type-A×1、SDメモリカードリーダ(SDXC、UHS-I対応)×1、マイク入力・ヘッドフォン出力共用端子×1が用意されている。
Thunderbolt 4は規格上最大40Gbps、USB 3.2 Gen2 Type-Cは最大10Gbpsのデータ通信をサポートしており、対応ストレージを装着すれば大容量データのやり取りが容易だ。
また、Thunderbolt 4、USB 3.2 Gen2 Type-C、そしてもちろんHDMI 2.1には外部ディスプレイを接続可能で、本体を含み最大3画面のマルチディスプレイ環境を構築できる。
細かな点だが、raytrek R6-AAにはスリムタイプのACアダプタが採用。180Wの大容量タイプながら、サイズは実測114×65×24mm(幅×奥行き×高さ)、重量は実測476.5gと小型、軽量だ。
また、 Thunderbolt 4、USB 3.2 Gen2 Type-Cともに本体への給電に対応しており、サードパーティー製USB PD対応USB充電器を利用できる。 パワーが必要なときは標準のACアダプタ、軽負荷な作業にはUSB PD対応USB充電器と、使い分けができるわけだ。
「raytrek R6-AA」はクリエイティブワーク向けノートPCの新定番だ
最新世代のCPUに加えて、ディスクリートGPUを搭載したraytrek R6-AAは、クリエイティブワークを快適にこなせるパフォーマンスを備えている。また、ディスプレイは16型WQXGAで、画面比率が16:10となっており、画面領域を広々と使える。
それでいて本体だけでなく、ACアダプタも小型、軽量化が進んでおり、モバイルノート的な用途もこなせるマシンだ。メモリは最大64GB、ストレージは最大2TBまで購入時にカスタマイズ可能なので将来性も申し分なし。フルサイズSDカードスロットも搭載されるなどインターフェイス構成も充実している。
raytrek R6-AAは処理性能、画面サイズ、携帯性、拡張性のバランスが取れており、クリエイティブワーク向けノートPCの新定番と言える。
なお、raytrek R6-AAには兄弟機として、15.6型フルHD液晶ディスプレイ(sRGBカバー率99%)を搭載する「raytrek R5-AA6」(19万9,800円)と、ディスクリートGPUが「GeForce RTX 3050 Laptop GPU」に変更された「raytrek R5-AA5」(16万9,800円)という同一筐体の2機種が存在する。CPUはCore i7-12700Hと同じで、ディスプレイと、それに加えてディスクリートGPUを下位に変更したモデルだ。コストパフォーマンスをさらに追及したい方は両機種もチェックしてみてほしい。
raytrek R5-AA6と同AA5のスペック表はこちら(※別ページに掲載)