レビュー
写真で見る、22.6mmへ薄型化したNEC PCの新「LaVie S」
(2014/4/24 11:00)
NECパーソナルコンピュータ株式会社は24日、ノートPCおよびデスクトップPCの2014年夏モデルを発表した。この中で、「LaVie S」のエントリーラインとなる「LS150/SS」シリーズと「LaVie E」は、従来よりも薄型化した新デザインを採用している。ここでは、発売前に借用できた新「LaVie S」の新たな外観を、旧モデルと比較しつつ写真レポートをお届けする。
今回借用した製品は、LS150/SS(スターリーブラック)モデルである。注意が必要なのは、LaVie Sでも上位のLS700/SS、LS550/SS、LS350/SSシリーズは従来デザインを踏襲しており、新デザインを採用するのはエントリークラスのLS150/SSおよびLaVie EのLE150/S2シリーズの2モデルになる点だ。
そのデザインの最大の特徴と言えるのは、従来デザインの薄さ27.5mm(タッチ非搭載モデル)から、22.6mmへと薄型化された点である(LaVie Sでの比較)。2013年のCOMPUTEX TAIPEI時に発表された第4世代Coreプロセッサを搭載するUltrabookの要件(PDF、英文)では、14型以上のディスプレイを搭載するPCは厚みが23mmまで許容される。本体の厚みへの影響も大きいタッチパネルなどの要件を満たしていないので少々乱暴ではあるが、本体サイズだけで言えばUltrabookの要件を満たせる薄さのエントリー向けPCとなっている。
なお、全体のサイズは385.6×258×22.6mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約2.5kg。従来モデルが379×258×27.5mm(同)/約2.5kgなので、数字の上では幅が若干大きくなったものの、薄くなったこと以外のサイズ、重量の差はまったくと言っていいほど感じない。
ちなみに、このデザイン変更は採用CPUの変更が大きく影響している。従来モデルの「LS150/RS」シリーズがTDP 35WのCeleron 1005M(1.9GHz)を搭載していたのに対し、新モデルのLS150/SSシリーズは、TDP 15WのCeleron 2957U(1.4GHz)を採用している。LaVie Eも同様だ。このことが熱設計上の余裕を生んだことで、薄型化に繋がっているわけだ。ちなみにバッテリ駆動時間も、従来のLS150/RSの約3.1時間から、約7.9時間へ伸びている(ともにMバッテリ、JEITAバッテリ測定法 1.0使用時)。
もう1つのデザイン上のポイントは、背面のデザインだ。従来モデルは、搭載するバッテリの厚みの関係で、後部が持ち上がる格好となり、キーボードスタンドを立てたようなデザインとなっていた。一方の新デザインは、バッテリと背面カバーがフラットになり、底面の目立った凸凹や傾斜がなくなった。このサイズのPCを常時持ち歩くことはないと思うが、フラットでカバンに収めやすくなったことは、中長期の旅行などで持ち出そうとした時などに良さを感じることもありそうだ。
一方で、内蔵スピーカーは2W+2Wから1.5W+1.5W、USBポートはUSB 3.0×4からUSB 3.0×2+USB 2.0×1など、スペックダウンと取れる部分がある点には注意が必要だ。また、キーボードが106キーから105キーとなり、右Altキーが省略されている。キーボードのレイアウトも変更されており、従来モデルでは最下段キーより手前に置いて明確に独立していたカーソルキーが、最下段のほかのキーに揃えられたほか、4個単位で空間を設けていたファンクションキーが等間隔に並ぶようになっており、タッチタイピングする際には前モデルの方が好ましいように思われる。
とはいえ、キーボードのレイアウトも含めて、全体に直線的で非常にすっきりした印象に生まれ変わった。上位のモデルに本デザインを適用していくかは不明だが、エントリー寄りの製品デザインとして、第一印象の良いものに仕上がっている。