PC Watchのキーボード黙示録

こだわりは全然ないけれど、気が付けば無接点かメカニカルしかない【ライター日沼諭史の場合】

このコーナーは、ライターや編集者愛用のキーボードについて語る短期リレーコラムです。

 「文字さえ打てればいい」みたいな極端なことは言わないけれども、キーボードにこだわりみたいなものは筆者にはほとんどない。強いていえば、日本語を打つことが多いので日本語JISキーボードがいいかな、というくらいだろうか。テンキーはまあ、なくてヨシ。
 あ、でもキーストロークは多少は深いほうがいいのと、カチャカチャうるさすぎるのはちょっとイヤかも。自宅だとWindowsのデスクトップPCとMacBook AirをKVMにつないで、同じモニター/キーボード/マウスで使っているので、macOSとの親和性が高いキーボードだとありがたい。

 そうすると、ある程度ハード/ソフト的にキーマップを変えられないとOS間で操作方法が変わってしまって面倒なので、カスタマイズ機能が充実しているのがいい。接続は有線でOKだけれど、たまにケーブルがじゃまだなあ、とか思うときもあるので、気分に合わせてワイヤレスでも使いたい。それと、いっぱい打つので耐久性は重要だ。

MacBook Airの外部キーボードとしても使うので、macOSとの相性も重要

 ラピッドトリガーみたいな新しめな機能とかも仕事柄試さないわけにはいかない。今でこそほとんど遊ばなくなったけれど、子どもと一緒によくフォートナイトでチームを組んでいたときは、PC性能を上げるだけでなく、ラピッドトリガーなどのゲーム向け機能もフル活用して実力の低さを補っていた。そういう“こすい”大人のやり方が大好きです!

 と、その時々の好みだったり気分だったりで、必要と思えるキーボードを買い足していった結果、今デスクの上には4つのキーボードがある。メインのものを1つ正面に置き、他はキーボードラックに収納しているので、いつでも眺められるし、いつでも交換できる。眼福眼福。そういえば2つが静電容量無接点方式、もう2つがメカニカルだけれど、キーボードってそれ以外に何かあったっけ?(暴言)

今メインで使っているキーボード、東プレ「REALFORCE R4」

 というわけで、まったくこだわりのない筆者の今のメインは東プレ「REALFORCE R4」。2025年10月に発売されたREALFORCEシリーズ最新モデルで、耐久性の高さやタイプフィーリングの良さは従来のものを引き継ぎつつ、キー押下時の入力判定位置を調整できるAPC(アクチュエーションポイントチェンジャー)、電池駆動時間の長さと操作性を両立させる近接センサーなど、新規要素を追加している。

 このREALFORCE R4については、とにかくタイプ時の「真っ直ぐ押せる感」と「軽快感」がいいし、静音性の高さもお気に入り。また、USB接続とBluetooth接続両用のハイブリッドなので、作業用PC(Mac)とはUSBで接続し、レビューなどでお借りしたPCとはBluetoothでつないで、切り替えながら操作することもある。省スペースにも貢献してくれるのだ。

 キーマップなどのカスタマイズ性も高い。CapsLockとCtrlを入れ替えるとともに、めったに使わないのに入力ミスしやすいInsertは無効化。PrintScreenキーには「Win+PrintScreen」のマクロを設定して一発でスクショ保存できるようにしたり、隣のScrollLockは「Win+Alt+PrintScreen」のマクロにしてアクティブウィンドウのスクショ保存にしたり。

キーマップのカスタマイズはちょっとだけ

 メイン以外のキーボードは気まぐれに使う。ゲームでなんとなく本気を出したいときは同じく東プレの「REALFORCE GX1」にすることもあるし、「タイプしている感」が欲しいときはスピードシルバー軸のダイヤテック「FILCO Majestouch 2SS Edition Tenkeyless」を使うこともある。

東プレ「REALFORCE GX1」
ダイヤテック「FILCO Majestouch 2SS Edition Tenkeyless」

 最後、「FILCO Majestouch MINILA-R Convertible」はかわいらしいデザインなので、主にレビュー機材と一緒に撮影する用のアイテムとしている。とはいえ唯一の60%キーボードでもあり、このサイズに慣れたら楽しいだろうなあということで練習用キーボードにもなっている。今後もしばらくはこの4台体制で行くことになりそうだ。

ダイヤテック「FILCO Majestouch MINILA-R Convertible」

 ただ、次にぜひ手に入れたい気になるキーボードもある。それは、2025年5月のCOMPUTEXで発表されたものの、いまだ市場には投入されていないCORSAIRの自作メカニカルキーボード「MAKR 75」だ。ふんだんに用意されたパーツを組み合わせて自作でき、ワイヤレス化もできるという。発売されたら即買い間違いなしなのだが、いつやってくるのか。2026年にはお願い!

現地で見た「MAKR 75」。これはカスタマイズ例の1つ
メーカー/製品名東プレ REALFORCE R4東プレ REALFORCE GX1ダイヤテック FILCO Majestouch MINILA−R Convertibleダイヤテック FILCO Majestouch 2SS Edition Tenkeyless
使用PC機種名自作デスクトップPC、MacBook Air
キーボード仕様----
キースイッチ(軸の種類)静電容量無接点方式静電容量無接点方式静音赤軸スピードシルバー軸
キー配列日本語配列(JIS)日本語配列(JIS)日本語配列(JIS)日本語配列(JIS)
サイズ/キー数テンキーレステンキーレス60%テンキーレス
キーピッチ19mm19mm19mm19mm
キーストローク4mm4mm3.7mm3.4mm
押下圧(重さ)変荷重45g45g45g
打鍵音スコスコスコスコ静音ややカチャカチャ
接続方式Bluetooth、USBUSBBluetooth、USBUSB、PS/2
筐体の色/素材グレー
カスタマイズ箇所----
キーバックライトなしRGBなしなし