ChatGPTによる「偽の訴訟」を引用した弁護士に5,000ドルの罰金

　過去に裁判においてChatGPTが出力した「存在しない訴訟」を引用した米弁護士らに対し、裁判所は6月22日(現地時間)、5,000ドル(約72万円)の罰金を課した。

　裁判は航空機内のトラブルに関するもので、レビドー・レビドー・アンド・オーバーマン法律事務所のスティーブン・シュワルツ弁護士は、事前にChatGPTで似た判例を尋ねた。ChatGPTは“それらしい”判例を出力し法的情報源も示したが、同弁護士はその情報源の真偽の確認を怠った。

　結果的にそれは「存在しない判例」であり、同弁護士はこの資料をそのまま裁判に用いた。

　裁判所によれば、今回の罰金は罰や賠償のためではなく、(同様事例発生の)抑止を促進するためのものだとしている。