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地下洞窟で"時間の概念"を捨てた40日間の隔離実験。フランス

地下洞窟での実証実験を終えたメンバー

 フランスの国営放送FRANCE 24は25日(現地時間)、フランス南西部のロンブリーズ洞窟で行なわれていた40日間の隔離実験「deeptime40」が24日に終了したと報じた。

 実験は、フランス系スイス人のChristian Clot氏率いる27才から50才までのボランティア15人が、温度12度、湿度95%の地下洞窟で40日間共同生活するもの。特徴的なのは、時計や電話などの外部との交信手段を持たず、地下洞窟ゆえ自然光も浴びることなく生活した点だろう。なお、電気はペダルバイクで人力で生成したほか、水は地下45mから汲み上げていたようだ。

 今回の実験は時間と空間の基準枠の喪失に適応する人間の能力をテストする目的で行なわれたもので、記事では新型コロナウイルス流行下の隔離とも関連づけられるとの見解を示している。

 なお、認知神経科学観点からこの研究を分析した学者のEtienne Koechlin氏は、実験自体は画期的と賛辞を送ったものの、参加者の脳活動と認知機能は実験前と比較しても変化がなかったという。