メキシコ湾改め「アメリカ湾」に。Googleマップも対応予定

　米内務省は24日(現地時間)、ドナルド・トランプ大統領の大統領令に基づき、米国内の主要な地名の名称を「歴史的名称」に戻すと発表した。これを受け、Googleは「公式政府機関の更新情報に従い、しかるべき手続きを経て名称修正を検討する」とのコメントを行なっている。

　今回の発表では、メキシコ湾について「アメリカ湾」に名称を改めるとしている。メキシコ湾は、全長約1,700マイル(約2,736km)にわたる米国の海岸線を抱え、豊富な海産資源や石油・天然ガスといった資源開発が盛んなエリアとして長年経済に貢献してきた。

　米内務省は、「今回の改称は歴史的観点から米国の偉大さを際立たせる意義を持つ」としており、正式名称としてアメリカ湾を使用すると表明。今後、政府公式の地名データベース「Geographic Names Information System(GNIS)」も、速やかに改訂を行なう方針だ。

　さらに同内務省は、北米大陸最高峰であるアラスカ州の山「デナリ山」を、再び「マッキンリー山」と呼称・表記する方針を示した。

　1917年以降、当時のウィリアム・マッキンリー大統領を称える意味で広くマッキンリー山の名が用いられていたが、2015年にオバマ政権によって先住民の伝統的呼称「デナリ」が正式名称となっていた。今回の発表では、「マッキンリー大統領の業績、ならびにアメリカの偉大な歴史を改めて顕彰する意味がある」としている。

　名称変更の方針を受け、地図サービスなどで広く影響が及ぶ可能性がある。Googleは今回の変更でいくつかの質問を受けたといい「Googleマップ上の地名は、基本的に公式政府機関が定めた情報を尊重している。今回の名称変更案件についても、連邦政府や州政府などの公的機関による正式な変更が確認され次第、Googleマップやその他のプロダクトで反映を検討する」としている。